アメリカ映画界の二大ヒーロー役を手にし、アクションスターとして活躍する一方、1985年には『刑事ジョン・ブック 目撃者』で正義感溢れるタフな刑事役を主演し、アーミッシュの文化に戸惑いながらも、犯罪を目撃した母子と心を通わせる人間味豊かな演技が評判を呼び、その年のアカデミー主演男優賞にノミネートされ、演技力も高く評価された。
その後は、ロマン・ポランスキー、アラン・J・パクラ、マイク・ニコルズなどアメリカ映画界を代表する監督の作品に相次いで出演。『ワーキング・ガール』では、ヒロインと恋仲になる重役を軽妙なタッチで演じ、『心の旅』では記憶喪失となりながらも、暖かい人間性を取り戻していく辣腕弁護士を演じるなど、ロマンチック・コメディからサスペンスまで幅広いジャンルの映画に出演して俳優としての幅を広げた。
1992年にはベストセラー作家、トム・クランシー原作の映画『パトリオット・ゲーム』で、人気キャラクターのジャック・ライアンを演じ、大ヒットを記録。その成功を受けて製作された続編『今そこにある危機』にも同役で主演し、三度目の当り役となった。1993年には往年のテレビドラマをリメイクした映画『逃亡者』で主人公リチャード・キンブルを演じて興行的に大きな成功を収め、ゴールデングローブ賞にノミネートされるなど、ハリウッドのマネーメイキングスターとしての地位を確固たる物とした。 2000年代もマイペースに俳優業を続け、2008年に4度目となるインディ・ジョーンズ役を演じた『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』では60代ながらも果敢にアクションに挑戦した他、2010年に公開された『小さな命が呼ぶとき』では俳優として出演するだけでなく、2度目となる製作総指揮を担当している。 2015年3月、自らが操縦する小型機PT-22が墜落し負傷するが、4ヶ月後に元気な姿を見せた。 2015年12月公開の『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』には30年ぶりにハン・ソロ役として出演した[3]。 2017年10月公開の『ブレードランナー2049』では35年ぶりに再びリック・デッカード役として出演した[4]。 2019年6月公開の『ペット2』ではキャリア初となるアニメーション作品への声の出演を務めた[5]。12月公開の『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』では再びハン・ソロ役を演じている。 2023年5月、第76回カンヌ国際映画祭において名誉パルム・ドールが授与された[6]。 同年6月、シリーズ5作目となる新作『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』が公開され、同作でシリーズから引退する[7][8]。
2000年代の活躍
エピソード出世作『インディ・ジョーンズ』シリーズより (2007年)後妻キャリスタ・フロックハート (2009年)
アメリカのABCのトーク番組「ジミー・キンメル・ライブ!」への映画宣伝を兼ねた出演が2度(それぞれ『カウボーイ & エイリアン』と『42』)あったが、「チューバッカにレイア姫を寝取られて不愉快なハン・ソロ」という設定でのミニコントを2度とも演じた。また、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』公開前には「飛び降り自殺しようとするチューバッカを説得する」というシチュエーションコントを同番組内で演じた[9]。同番組には『野生の呼び声』等、映画の宣伝等でたびたび出演している。
同じく、アメリカのTBSのトーク番組「コナン」に『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』を兼ねてJ・J・エイブラムスと共に出演した際は番組のプロデューサーであるジョーダン・シュランスキーが作ったとされるレゴのミレニアム・ファルコンを誤って壊すというコントを同番組内で演じて話題を呼んだ[10]。