公園や庭、街路にも植えられ[16]、観賞用に栽培もされている[15]。現在では浜に自生する野生のものは少なくなり、園芸用に品種改良されたものが育てられている。 1 - 1.5メートル (m) に成長する落葉低木[6][15]。地下茎や匍匐枝を延ばして繁殖し群生する[17][4]。海岸ではやや匍匐性で高さは1 mほどの低灌木であるが、内陸では高さ2 mになる[12]。 幹は叢生して茎は枝分かれして立ち上がり、樹皮は灰黒色から次第に灰色になり、全体に短い軟毛が多く、まっすぐな大小の鋭い刺が密生する[15][4][18]。葉は長さ9 - 12センチメートル (cm) の奇数羽状複葉で互生し[3]、小葉は楕円形あるいは長楕円形などで長さ2 - 4 cm[17]、通常3対、5枚から9枚つき、葉柄には半ば合着した大きな托葉がある[1][15][4]。表面は無毛で葉脈に沿って網状に凹みがつき、裏面に凸出しており、葉縁に鋸歯がある[15][4]。葉身は厚く、針がついている[12]。全体に細かい毛や棘が多い理由は、潮風による塩分の付着を防いで生きていくための進化だと考えられている[12]。秋、寒い地方では黄色に色づいて紅葉する[13]。葉が散るときは、小葉がバラバラに散るときもあれば、葉柄ごと散ることもある[13]。 花期は初夏から夏(6 - 8月ごろ)[18]。枝先に1 - 3個ほど紅紫色の5弁花を咲かせ、強く甘い芳香がある[6][15][4]。
特徴