このページの名前に関して「ハプログループD-M64.1 (Y染色体)
」への改名が提案されています。Y染色体 D-M64.1 系統
系統祖D-CTS3940
発生時期35000-40000年前[1]
45,292(95% CI 52,183 - 39,308)年前[2]
発生地(推定)日本
現存下位系統の
分岐開始年代(下限値)21,545(95% CI 24,936 - 18,612)年前[3]
親階層D
分岐指標M55, M57, M64.1, M179, P37.1, P41.1, P190, 12f2b, Z3660
高頻度民族・地域日本列島(アイヌ、琉球民族、大和民族)
ハプログループD-M64.1 (Y染色体)(ハプログループD-M64.1 (Yせんしょくたい)、英: Haplogroup D-M64.1 (Y chromosome))とは、分子人類学で用いられる、人類のY染色体ハプログループ(単倍群)の分類のうち、ハプログループDのサブクレード(細分岐)の一つで、Z3660の子孫の系統である。今より四万年ほど前に日本列島で誕生したとされる[4]。現存する下位系統の最も近い共通祖先は今より二万年ほど前にさかのぼるとされ、現在日本人の3割ないし4割[5]が属している。同じZ3660のサブクレードとしては現代のアンダマン諸島に居住するオンゲ族及びジャラワ族にみられるY34637がある。
ISOGGでの名称 ハプログループD1a2a(D-M55)は、主に日本列島で観察される。日本人の約32%[6] - 39%[7]にみられ、沖縄や奄美大島では過半数を占める。アイヌの80%以上[8]もこれに属する。ハプログループD1a2aは、日本で誕生してから3.8-3.7万年ほど経過していると考えられている[9]。 本系統と兄弟グループのD1a2b(Y34637)はアンダマン諸島南部(オンゲ族、ジャラワ族)でサンプル数は少ないものの100%[10][11]を占める。なお、本系統と他のハプログループDのサブクレードとは概ね5万3千年以上[12]の隔絶があり、他のハプログループと比べてサブクレード間でも近縁とは言えず、親グループ間並の時間的距離がある。 YAP source: 現生人類の誕生後、Y染色体アダムから発生した、いわゆるユーラシアン・アダムの子孫たちを含むグループの中から一塩基多型の変異(いわゆるYAPと言われる痕跡)が、約6.5万年前頃にアフリカ大陸の北東部(現在のスーダンからエチオピア高原の辺り)において生じたが、その子系統であるハプログループDは、アフリカにおいて既に発生していたと考えられる[24](一方で、ハプログループDEはアジアで発祥したという異説もある[25][26])。 ハプログループDの子系統D1,D2のうち、D1[27]は、ハプログループCFとともに、現在アフリカの角と呼ばれる地域から、現生人類としては初めて紅海を渡ってアフリカ大陸を脱出した。アラビア半島の南端から海岸沿いに東北に進みイラン付近に至った。さらにイラン付近からアルタイ山脈付近に北上したと推定される。 ハプログループD1のうち、アルタイ-チベット付近にとどまったグループから誕生した系統がチベット人に高頻度のハプログループD1a1であり、東進して日本列島に至ったのがハプログループD1a2aである。
2006年 ハプログループD2
2014年5月 ハプログループD1b (D1,D2,D3→D1a,D1b,D1c)
2019年6月 ハプログループD1a2 (D1a,D1c→D1a1a,D1a1b D1b→D1a2)
2020年4月 ハプログループD1a2a (D1a2,D1a3→D1a2a,D1a2b)
概略
分岐系統の概略
DE(M203)
D(CTS3946)E(M96)[13]
D1(M174)D2(A5580.2)
D1a(CTS11577)[14]D1b(L1378)[15]
D1a1(Z27276)[16]D1a2(Z3660)[17]
D1a1a(M15)[18]D1a1b(P99)[19]D1a2a(M64.1)[20]D1a2b(Y34637)[21]
D1a2a1(Z1622)[22]D1a2a2(CTS131)[23]
Y Full Haplogroup YTree (v6.02) at 02 April 2018
ISOGG Haplogroup YTree (v15.73) at 11 July 2020
歴史
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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