ハプト数
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これらの化合物はそれまでの命名法では一意に命名できなかったため、1968年にフランク・アルバート・コットンによってハプト数の概念が提唱され、ギリシア語で「締める・閉じる」を意味するηαπτειν (haptein) から頭文字の η を接頭辞として採用し、「ハプト」hapto と呼ぶことにした[4]
配位座数

ハプト数と同様に、金属錯体における配位子の状態を書き表すものに配位座数(英語版)(denticity)がある。配位座数は、配位可能な部位を複数持つ分子(多座配位子)のうち、金属に結合している原子を特に強調するために用いられるもので、対象となる原子の直前にギリシア文字κ(カッパ)を置き、結合原子数を上付き数字で示す。ハプト数と異なり、それぞれの配位座が隣接しているとは限らない。

例えば、[NiBr2(Me2PCH2CH2PMe2)] であれば、ニッケルに配位しているリンにκをつけて、[dibromido[ethane-1,2-diylbis(dimethylphosphane)-κ2P]nickel(II) と表記する[2]
脚注^ IUPAC, Compendium of Chemical Terminology, 2nd ed. (the "Gold Book") (1997). オンライン版:  (2006-) "η (eta or hapto) in inorganic nomenclature".
^ a bIUPAC Red Book
^ π結合を持たない分子でも、ハプト数が2以上となることがある。水素分子が η2 で配位した W(CO)3(PPri3)2(η2-H2) (Gregory J. Kubas, Acc. Chem. Res. 1988, 21, 120. doi:10.1021/ar00147a005) などが知られている。
^ F. Albert Cotton (1968). “Proposed nomenclature for olefin-metal and other organometallic complexes”. J. Am. Chem. Soc. 90: 6230-6232. doi:10.1021/ja01024a059. 










化学結合
分子内(英語版)
(強い)

共有結合

対称性

シグマ (σ)

パイ (π)

デルタ (δ)

ファイ (φ)

多重性

1(単)

2(二重)

3(三重)

4(四重)

5(五重)

6(六重)

その他

アゴスティック相互作用

曲がった結合

配位結合

π逆供与

電荷シフト結合


ハプト数

共役

超共役

反結合性

共鳴理論

共鳴

電子不足

3c?2e

4c?2e


 超配位

3c?4e


芳香族性

メビウス



シグマ

ホモ

スピロ

σビスホモ

球状(英語版)

Y-



金属結合

金属芳香族性(英語版)

イオン結合




分子間
(弱い)

ファンデルワールス力

ロンドン分散力


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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