果期は6月[5]。果柄は6 - 7 cm。果実は翼果で、分果の長さは2.5 cmになり、翼果は直角から鋭角に開く[6][8]。
葉は対生する[4]。葉身は長さ2.5 - 8 cm、幅2 - 10 cmの広卵形で、掌状でふつう先が浅く3裂し[5]、3本の葉脈が目立つ。葉の切れ込みは、はっきり3裂に切れ込むものからほとんど切れ込まないものまで変化に富む[3]。葉縁は重鋸歯になり、葉先は鋭くとがり、基部は浅心形から広いくさび形。葉身の裏面はふつう粉白色になる[5]。葉柄は葉身の0.5 - 1.3倍ほどになり、長さ1.5 - 8 cmになる[6][8]。秋には鮮やかに葉が紅葉し、1本の木でも赤色から橙色が中心であるが、黄色が入り交じることも多く、色の変化はさまざまである[4][3]。
冬芽は赤味を強く帯びる鱗芽で、6 - 10枚の芽鱗に包まれている[9]。枝の側芽は対生し、枝先の頂芽は側芽よりも大きく頂生側芽を伴うことが多い[9]。葉痕は三日月形やV字形で、維管束痕が3個つく[9]。 紅葉が美しいため、アメリカハナノキ 絶滅危惧II類 (VU)(環境省レッドリスト) 2012年8月レッドリスト
利用
地方公共団体の木に指定している自治体
愛知県
長野県下伊那郡阿南町
長野県下伊那郡下條村
岐阜県恵那市
岐阜県加茂郡東白川村
国の天然記念物
新野のハナノキ自生地(長野県下伊那郡阿南町) -1922年(大正11年)10月12日指定
越原ハナノキ自生地(岐阜県加茂郡東白川村) -1922年(大正11年)10月12日指定
釜戸ハナノキ自生地(岐阜県瑞浪市) -1922年(大正11年)10月12日指定
坂本のハナノキ自生地(岐阜県中津川市) -1920年(大正9年)7月17日指定
白山神社のハナノキおよびヒトツバタゴ(岐阜県土岐市) -1943年(昭和18年)2月19日指定 [10]
富田ハナノキ自生地(岐阜県恵那市) -1922年(大正11年)10月12日指定
川宇連ハナノキ自生地(愛知県北設楽郡豊根村) -1922年(大正11年)10月12日指定
南花沢のハナノキ(滋賀県東近江市) -1921年(大正10年)3月3日指定
北花沢のハナノキ(滋賀県東近江市) -1921年(大正10年)3月3日指定
保全状況評価
脚注[脚注の使い方]
注釈^ 最新の植物分類体系であるAPG体系はムクロジ科で、古い分類体系のクロンキスト体系や新エングラー体系ではカエデ科に分類されていた[1]。カエデ科は、新しいAPG植物分類体系ではムクロジ科に含められている。
出典^ a b c 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “ ⇒Acer pycnanthum K.Koch ハナノキ(標準)”. ⇒BG Plants 和名?学名インデックス(YList). 2022年12月18日閲覧。
^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “ ⇒Acer rubrum L. var. pycnanthum (K.Koch) Makino ハナノキ(シノニム)”. ⇒BG Plants 和名?学名インデックス(YList). 2022年12月18日閲覧。
^ a b c d e f 亀田龍吉 2014, p. 40.
^ a b c d 林将之 2008, p. 53.
^ a b c d e f g h i j 平野隆久監修 永岡書店編 1997, p. 253.
^ a b c 佐竹義輔ほか 1989, p. 8
^ a b 加藤陸奥雄ほか監修 講談社編 1995, pp. 320, 466
^ a b c 茂木透、石井英美ほか 2000, pp. 382?383