ハッチポッチステーション
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番組タイトルに用いられる「ハッチポッチ」とは、「ごった混ぜ」「寄せ集め」という意味を指す英単語である "hotchpotch に由来する[1][2][3][注 1]。全体のストーリーの間にショートコーナーが織り込まれる形で展開される。

当初は、1995年からBS2で放送されていた『にこにこぷんがやってきた』の後半番組のパペットショーとして放送開始した[注 2]。当時は関根勤が出演しており、回によってはゲスト(電車から降りてくる乗客という役であり、第1回は田中義剛が出演)を迎えることもあった。放送時間は13分しかなかった。なお、編成上は『にこにこぷんがやってきた』から独立しており、『にこにこぷんがやってきた パペットショー』というタイトルだった[5]

これが好評だったことから、1996年4月1日からは教育テレビに移行した上で、新たに独立した番組となった。同時に実写の出演者が関根勤からグッチ裕三に交代した。グッチは番組独立化に当たって、プロデューサーにエド・サリヴァン・ショーのビデオ[注 3]を見せ、エド・サリヴァン・ショーの世界観を人形劇で再現したいと伝え[6]、ストーリーのオチは作家が考えた台本を元にグッチ自らが考える[6]など、グッチの芸風を交えた音楽バラエティ的な要素が強まることとなる。

番組の合間合間に繰り出されるギャグやパロディの中には、子供に理解できるとは言い難い、明らかに親世代向けのものも時折混じっていた。これはグッチ裕三曰く「子供は親が笑うと幸せ感じる」ことを狙っていたからである[3]。また、ジャーニーが落語をするシーンがあったり、グッチと交友のある人物(モト冬樹石橋貴明など)に関するネタが行われた回も存在している。グッチ自身も「(自分が)インプットしたすべてを詰め込んだ」番組だったと言い、グッチにとっても思い入れの強い番組となっている[6]

これによって子供と一緒に番組を見ている保護者らにも好評を博し、教育テレビを代表する人気番組となった[3]。NHKの海外向け放送を通じて、世界50か国で放送された。2003年、第11回スポニチ文化芸術大賞優秀賞受賞作品。

放送ライブラリーではハッチポッチあんこーるの第1回[7]あつまれ みんなの広場 ハッチポッチステーションの第1回[8]が公開。
放送時間の変遷

番組独立時当初の放送時間は8時20分 - 8時30分で、夕方にも朝の再放送を行って、2週間の間隔で内容が変わっていた。その後何度か放送時間の変更を経て、1999年度の後期からは朝の放送が廃止されて夕方のみの放送となった。

2003年度から、後身となる新パペットバラエティ『クインテット』の放送を開始させる事に伴い、2003年4月4日をもってレギュラー放送は終了したが、同月から『みんなの広場だ!わんパーク』の後番組として、『あつまれ!みんなの広場ハッチポッチステーション』のタイトルで番組自体は公開録画形式に変わり、新しく日曜17:00 - 18:00に移動(隔週で『夢りんりん丸』とのローテーション)。放送時間拡大に伴い、新コーナーも次々と登場した。しかし、この番組は2004年3月をもって1年間で終了した。

公開録画版の開始と同時期の2003年4月8日より水曜日と木曜日と金曜日の未明の週3回、『ハッチポッチあんこーる』と題して過去の再放送を開始した。内容は、2003年度は本放送時のコーナーを再構成して作られた『あんこーる』オリジナルの放送だったが、2004年度以降は基本的に本放送の再放送に変更された(尺合わせのために、本放送時には含まれていなかったコーナーを追加するケースもあった)。2005年度からはスタッフロールを新規のものに差し替えて放送。そして、この『あんこーる』も2005年11月1日(2日未明)放送分をもって終了し、『ハッチポッチステーション』は10年間の放送の歴史に終止符を打った。
放送終了後

2021年11月23日、NHKG(総合)の特番『おげんさんといっしょ』第5回に、グッチ、ジャーニー、ダイヤが、後継番組『クインテット』のパペット版アキラ、フラット、アリアと一緒にVTRで登場[9][10]QUEENボヘミアン・ラプソディ」の曲を元に童謡「犬のおまわりさん」を歌った過去の放送の一部が紹介された。さらに星野源とネズミの声を演じる宮野真守も加わり、アキラのピアノ伴奏で「うちで踊ろう」を歌った[11]

2022年3月31日の『コレナンデ商会』最終回ではジャーニー、ダイヤ、トランクがゲスト出演した。本作開始から27年続いたNHKのパペットバラエティシリーズは同放送回をもって終了している。

2023年4月7日から4月28日まで『Eテレタイムマシン』レギュラー放送の第一弾タイトルとして第1期(1996年度)の初回から第12回までの再放送が行われた[6](アニメコーナー「動物オリンピック」は権利の都合上省略)[12]他、同年11月17日にも、「秘宝スペシャル」と題してBS2時代(1995年度)から1995年4月3日の第1回放送など一部回が再放送された[13]

2023年12月からNHKプラステレビアプリの告知CMとして、グッチがニャンちゅう、コッシー(『みいつけた!』)、ぽぅぽ(『いないいないばあっ!』)といったEテレのキャラクターたちと共演する番組オープニングのセルフパロディ映像が放送された[14][15]

2024年5月3日には、NHKラジオ第1で『ラジオでハッチポッチ御ステーション』が放送。MCの柘植恵水とともにグッチ、ジャーニー、ダイヤ、エチケットが生放送で放送当時の裏話や音楽について語ったり、当時の視聴者たちと生電話での会話を行うなどした[16][17]
登場キャラクター
グッチ
演 -
グッチ裕三番組中で数少ない実写の人間として登場。冒頭では必ず替え歌を歌いながら登場する(第1期の頃はこの流れは無かった)。駅構内で初期はホテル[1]、第2期はシネマ、第3期以降はカルチャースクールを経営していた。ミス・ダイヤモンドのファン
ジャーニー・タビスキヤネン三世
- 林家こぶ平(現・林家正蔵)[注 4]駅の改札係。車掌も勤める。遅刻が多く駅長にしかられる事もしばしば。ミスターエクスプレスの運転手になるのが夢。緑色の制服と灰色の肌が特徴で、スキンヘッドである。好物はアンパンと牛乳。梅干しが死ぬ程嫌いだという(BS版の第1回より)。ミス・ダイヤモンドの大ファン。通称「ジャーニー」[注 5]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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