ハッチバックの元祖は、1961年発表のルノー4(キャトル)であると言われているが、その萌芽は1938年のシトロエン・トラクシオン・アバンCommercialeにまで遡る。世界的にはジョルジェット・ジウジアーロのデザインによる、初代フォルクスワーゲン・ゴルフ(1974年)が成功して広まった形態である。日本においては1966年(昭和41年)のトヨタ・コロナ5ドアが最初だが、まだノッチバックセダンがファミリーカーの主流だった当時は商用バンと勘違いされるほど認知度が低かった。その後1970年代中盤になってトヨタ・カローラ / スプリンター・リフトバックや、ホンダ・シビックなどによりようやく一般化した。現在では、小型自動車(コンパクトカー)や軽自動車では、その実用性から最も一般的な形となっている。
かつては重量・剛性・スタイリング・価格などの面で有利な3ドアが主流であったが、次第に使い勝手に勝る5ドアが主流となり、そのまま3ドアを駆逐した。日本では2018年1月現在の時点で、新車購入可能な3ドア車はミラバンとそのOEMのスバル・プレオバンだけが3ドアハッチバック専用となっていたが、同年3月末までに終売となり3ドアハッチバック車は一時姿を消した。その後、2020年9月からはトヨタ自動車からかつてのフォルクスワーゲン・シロッコにも通じるスタイルを持った2ボックス型3ドアハッチバッククーペのGRヤリスが発売されている。
また人気以前に、技術の進歩で5ドアでも十分な剛性を確保できるようになったことや、開発コストの削減、5ドアでありながらドアノブをデザインに同化させることで3ドアのように見せる手法も確立されたため、3ドアにすることのメリット自体が大幅に減少しており、諸外国でも3ドア車の廃止が進んでいる[注釈 10]。今はAセグメントやスポーツモデルのような、元々1?2人乗りを想定しているような車種に残る程度である。
4ドアセダンの人気が根強い北米や中国市場での売上は今ひとつだが、欧州、南米、インドなどでは高い人気を誇る。
2023年11月現在。現行販売車種に限る。現行発売車種以外については、Category:ハッチバックを参照。 ◎印は日本国内市場専売車種。★印は日本国外市場専売車種。☆印は軽自動車。◇印はハッチバックセダン(ハッチバックサルーン)扱いの車種。◆印はハッチバッククーペ扱いの車種。△印は近日、発売が予定されている車種。▲印は現在、生産終了済でなおかつ流通在庫分のみ販売されている車種。(限)印は特定台数のみの限定生産・販売扱いの車種。(I)印は日本メーカーによる国外生産・国内販売車種。
ハッチバック車一覧
日本(2023年11月現在。軽自動車・輸出専用車・逆輸入車を含む)
トヨタ
ヤリス・GRヤリス◆[注釈 11]・アクア(2代目)◎[注釈 12]・カローラスポーツ・GRカローラ(限)・プリウス/プリウスPHV◇・アギア★・エティオスリーバ★・グランザ★[注釈 13]・スターレット★[注釈 14]・ピクシスエポック◎☆