2021年11月9日、ロンドンのオデオン・ラックス・レスター・スクエア
(英語版)でワールドプレミア上映が行われた。同月24日からアメリカ合衆国・カナダで[1][34]、同月26日からイギリスで公開された[35][36]。また、劇場公開と同時にParamount+でストリーミング配信が始まった[37]。ユナイテッド・アーティスツ・リリーシングは『ハウス・オブ・グッチ』のテレビ宣伝のために1280万ドルの費用を投じている[38]。アメリカ・カナダでは『ミラベルと魔法だらけの家』『バイオハザード: ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ』と同日公開され、オープニング週末を含めた5日間で3441劇場から1500万ドルから2000万ドルの興行収入を見込んでいた[39][40]。公開初日の観客動員数は34万5000万人、興行収入は420万ドル(前日のプレミア上映の興行収入130万ドルを含む)を記録し、公開5日間の興行収入は2200万ドルとなった[41]。観客の鑑賞理由はレディー・ガガ(40%)、アンサンブル・キャスト(32%)、ストーリー(34%)となっており[38]、年齢層は18歳から34歳(45%)、45歳以上(34%)であり、新型コロナウイルス感染症流行以降に公開された高齢者層向けドラマ映画として平均を上回る結果となった。Deadline Hollywoodによると、『ハウス・オブ・グッチ』の興行収入は、ドラマ映画としては『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』以来の最高額を記録したという[40][42]。公開第2週末の興行収入は700万ドル[43][44]、公開第3週末は410万ドル[45][46]、公開第4週末は185万ドルとなっている[47]。
北米以外の40市場ではオープニング週末の興行収入は1280万ドルを記録しており、公開5日間の興行収入上位5か国はイギリス(340万ドル)、フランス(190万ドル)、メキシコ(97万5000ドル)、スペイン(79万5000ドル)、オランダ(62万9000ドル)となっている[48]。公開第2週末の興行収入は1480万ドル、公開第3週末は1010万ドルを記録している[49][50]。公開第4週には410万ドルを記録し、国内外合計興行収入が1億ドルを超えた[51]。
批評レディー・ガガジャレッド・レト
Rotten Tomatoesには335件の批評が寄せられ支持率63%、平均評価6.2/10となっており、批評家の一致した見解は「『ハウス・オブ・グッチ』は、得意げにランナウェイを歩くには物足りず、インスピレーションに満ちたキャンプと重苦しいドラマの間で揺れ動くことが多いものの、レディー・ガガの完璧な演技には時代を超越した独自のスタイルがある」となっている[52]。Metacriticでは57件の批評に基づき59/100のスコアを与え[53]、CinemaScoreではB+評価、ポストトラック
(英語版)では好意的な評価が82%となっている。Deadline Hollywoodは批評家と観客との間に強い分断が見られると指摘し、「映画ファンが圧倒しているように見える」とコメントしている[38]。スクリーン・ラントでは批評家の評価は賛否両論だったが、キャストの演技は高く評価されており、特にレディー・ガガとジャレッド・レトの演技を絶賛している[54]。Voxのアリシア・ウィルキンソンはキャストの演技を高く評価する一方、脚本については「予告編で紹介された映画は、実際の『ハウス・オブ・グッチ』よりも少しだけ魅力的でワイルドな印象を受けます。この映画は素晴らしい、あるいは狂気じみた演技がなければ、要領を得ない、そして幾分通り一遍の失敗作になっていたでしょう」と批評している[55]。