北米以外の40市場ではオープニング週末の興行収入は1280万ドルを記録しており、公開5日間の興行収入上位5か国はイギリス(340万ドル)、フランス(190万ドル)、メキシコ(97万5000ドル)、スペイン(79万5000ドル)、オランダ(62万9000ドル)となっている[48]。公開第2週末の興行収入は1480万ドル、公開第3週末は1010万ドルを記録している[49][50]。公開第4週には410万ドルを記録し、国内外合計興行収入が1億ドルを超えた[51]。
批評レディー・ガガジャレッド・レト
Rotten Tomatoesには335件の批評が寄せられ支持率63%、平均評価6.2/10となっており、批評家の一致した見解は「『ハウス・オブ・グッチ』は、得意げにランナウェイを歩くには物足りず、インスピレーションに満ちたキャンプと重苦しいドラマの間で揺れ動くことが多いものの、レディー・ガガの完璧な演技には時代を超越した独自のスタイルがある」となっている[52]。Metacriticでは57件の批評に基づき59/100のスコアを与え[53]、CinemaScoreではB+評価、ポストトラック(英語版)では好意的な評価が82%となっている。Deadline Hollywoodは批評家と観客との間に強い分断が見られると指摘し、「映画ファンが圧倒しているように見える」とコメントしている[38]。スクリーン・ラントでは批評家の評価は賛否両論だったが、キャストの演技は高く評価されており、特にレディー・ガガとジャレッド・レトの演技を絶賛している[54]。
Voxのアリシア・ウィルキンソンはキャストの演技を高く評価する一方、脚本については「予告編で紹介された映画は、実際の『ハウス・オブ・グッチ』よりも少しだけ魅力的でワイルドな印象を受けます。この映画は素晴らしい、あるいは狂気じみた演技がなければ、要領を得ない、そして幾分通り一遍の失敗作になっていたでしょう」と批評している[55]。ハリウッド・リポーターに寄稿したデヴィッド・ルーニーは「一貫性のあるトーンにまとめることができていない。長ったらしくて規律がなく、高尚なドラマとオペラ・ブッファの間を行き来している」と批評している[56]。シカゴ・サンタイムズのリチャード・ローパーは2.5/4の星を与え、「アダム・ドライバー(リドリー・スコット監督作品ではフランスの従騎士とイタリア・ファッション界の後継者を連続して演じた)とレディー・ガガの相性は抜群で、アル・パチーノがライオンのように咆哮する姿を見るのは興奮する。しかし、ハエックとアイアンズは薄っぺらいキャラクターを演じ、レトはまるで自分だけの映画の中にいるかのように騒いでいる。『ハウス・オブ・グッチ』はスキャンダラスなセンセーショナリズムに溢れているはずなのに、冷たく計算されているように感じる」と批評している[57]。ニューヨーク・タイムズのA・O・スコットは、映画には「必要不可欠なヴィジョンまたはインスピレーション」が欠けており、より良い映画基準に則って精巧に作られる機会を逃したと批評している[58]。
BBCはジャレッド・レトの演技を「嘲笑と苛立ちの両方を引き起こした」と批評しており[59]、マーク・カーモードは映画が「パロディチック」であり、「他のキャストがわずかに馬鹿げたイタリア語の抑揚を取り入れる一方、レトはクジラとコミュニケーションを試みるかのような甲高い鳴き声を発している」と酷評している[60]。