ノートパソコン
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スリムノート(英文のレビュー[要曖昧さ回避]などでは Slim より Thin が使われている)と呼称されるノートパソコンについては、特定の大きさのカテゴリーに属するノートパソコンよりも比較的厚みが薄いものを指す[16]
電源

電源は基本的に内蔵電源としてのバッテリーと、外部電源(商用電源など)を直接利用したりバッテリーを充電するためのACアダプタを利用する。大型の機種や過去のものには外部電源を利用するための変圧器整流器を内蔵した製品もあったが、現在では本体の小型軽量化を妨げる要素として、小型機種を中心に外部にACアダプターを接続する形態が主流である。バッテリーに関しては技術革新が著しいものの、コンピュータとしての他の箇所の高性能化は消費電力を増大させる傾向もあり、また実用的な稼働時間と携帯性の間で、メーカー側はバランスに苦慮している。

ノートパソコン以外にも言えることだが、二次電池放電サイクルを繰り返すにつれて有効容量が減少するという問題を抱えており、経年劣化したバッテリーは交換を必要とする場合もある。なお、頻繁に充放電を繰り返したり過放電するなど利用条件次第でバッテリは保証期間内であっても容量が低下する場合もあることから、メーカーでは消耗部品扱いで保証対象外とする場合がほとんどである。

ノートパソコンに付属するACアダプターは、外部電源による動作および内蔵バッテリーの充電のために使用するが、ノートパソコンが携帯される機器として、販売されている(購入した)地域を離れた海外旅行や海外出張にも持ち出される場合もあることから、世界各国の電源事情に対応、電圧や交流周波数の違い(100?240ボルト、50/60ヘルツ)を自動的にノートパソコンの機能に即した電圧で直流の電流に変換できるよう設計された製品も見られ、またコンセント形状も様々な規格が存在し国・地域によってまちまちであることから、プラグ変換で対応する製品も見出せる。このほか、乗用車アクセサリーソケットを利用できるアダプターなど、様々な製品も見られる。

また、半導体製品の低電圧化が進む現在でも消費電力の高いCPUや液晶パネル(特にバックライト)、各種ドライブなどを使用していることもバッテリーの小型化を阻害している要因である。古くは乾電池で駆動するものやThinkPad 220のように必要に応じてバッテリーと電池ボックスを入れ替えて利用できるノートパソコンも存在したが、パソコンの性能が上がり、消費電力の増大した現在ではノートパソコンを実用的に駆動するのは難しいため、現行のノートパソコンでは(マニアの改造を別にすれば)乾電池駆動の製品は見られない。そのため、外部に持ち出して長時間駆動するにはACアダプターも持参し電源を確保する必要性が出る。一部のメーカーでは充電式電池に代わって、アルコールメタノール)を補給して電力を発生させる燃料電池の開発を進めているが、まだまだ技術革新の必要性が高い製品といえる。

なお、公共の施設でACアダプターを使用すると電気窃盗(盗電)になるおそれがある。その一方で、ノートパソコンを含む様々な電子機器としての携帯機器が一般に普及した結果として、日本においては一部の新幹線東海道山陽九州N700系東北E5系山形E3系2000番台秋田E6系北陸E7・W7系)や特急列車(主に2009年以降に製造されたJR私鉄車両)、ファミリーレストランファストフード店など、客席にノートパソコンや携帯電話の充電用のコンセントを備えた施設も増えるなどしている。

またバッテリーは携帯時の電源だけでなく、急な停電の際の無停電電源装置としても機能する。
大きさと区分け

形状画像特徴
B4以上液晶画素数1920x1200
(17型WUXGA)

ノートパソコンとしては大型の筐体であり、デスクノートもしくはオールインワン型ノートパソコンとも呼ばれる。液晶は16インチから最大で20インチ程度の、アスペクト比が「16:10」ないし「16:9」といった横長のワイド液晶(主にB4サイズ)を持ち、画面解像度は1680x1050 WSXGA+ ? 1920x1200 WUXGAが主流である。多くの場合、CPUにはノートパソコンとしては高速なものが使われ、重量も3?5キログラム程度あり、中にはバッテリーを搭載しないモデルも存在し、重量とサイズが大きいため、ビジネスなどで持ち運んで使用する用途には適しておらず、デスクトップパソコン代わりの据え置きとしての利用が想定されている。

筐体の大きさから小型機にはない特徴が見られ、キーボードには独立したテンキーが配置され、メモリーカードリーダーアプリケーション起動ボタンが多数配置されているものが多い。また、発熱の多い高クロックCPUビデオカードの実装や、HDDを2台内蔵してRAIDに対応するなど、モバイルワークステーションとしたモデルも存在する。

2000年代前半から普及しだした大きさ・カテゴリーであり、Blu-ray Discドライブを搭載し、3Dシューティングゲーム・CADなど高性能マルチメディア用途向けとしているものが多い。
A4・A4ファイル・B4液晶画素数1600x1200
(15型UXGA)

ノートパソコンの主流のサイズである。液晶またはRetinaディスプレイに13インチ(A4)から15インチ(B4)程度(30cm~35cm)のものが使われる。

以前は、アスペクト比4:3の1024x768 XGA?1400x1050 SXGA+が主流であったが、現在ではワイド液晶のもの(ワイド液晶移行当初はアスペクト比16:10の1280x800 WXGA?1680x1050 WSXGA+を経て、16:9の1366x768 HD?1600×900 HD+)が主流になりつつある。Retinaディスプレイの普及で解像度も2560x1600ピクセル標準解像度になり年々高画質になりつつある。

重量が2?3キログラム程度あり、一般に徒歩で持ち運んでの(モバイル)利用には不向きであるが、据え置きでの利用ではデスクトップパソコンよりも少ないスペースで済む利点がある。オフィス用途、ホームユースともに古くから最も普及しているサイズであり、高性能モデルから、いわゆる「ネットブック」より多少高い程度の廉価版モデルに至るまで、幅広いラインナップがある。モバイルフォンなど携帯電話のバッテリーの小型化に伴いラップトップの重量も軽くなり重量が1.4?2キログラム程度になり、一般に徒歩で持ち運んでの(モバイル)利用されている。

かつてはフロッピーディスクドライブ(FDD)、ハードディスクドライブ(HDD)とコンパクトディスク(CD)などを内蔵した3スピンドル詳細は後述)構成が一般的であり、インターフェイスとしてシリアルポートパラレルポート等のレガシーデバイスを搭載していたが、Windows XPの普及の過渡期にあたる2002年の後半以降からはHDDと光学ドライブの2スピンドルになり、レガシーデバイスがUSBポートに代替される形で、ほぼ排除された。HDDと光学ドライブはラップトップの進化と共にSSDに置き換えられ、軽量化にもつながった。

トランスポータブルパソコン(ポータブルパソコン)または可搬型パソコン(キャリアブルパソコン)と呼ばれることがある。
A4・A4ファイル液晶画素数1024x768
(12.1型XGA)

コンパクトノートと呼ばれ、液晶またはRetinaディスプレイは12?14インチ程度 (A4~B4サイズ)(30cm~35cm)。かつては2スピンドル、1スピンドルが入り交じっていた。1990年代は13.3インチ程度のモデルが比較的多かった。画面解像度はかつてはアスペクト比4:3の1024x768がほとんどであったが、現在ではワイド液晶1280x800 WXGAを経て1366x768 HDが主体である。

CDドライブが内蔵された2スピンドルのノートについては、大抵の場合FDDは専用ケーブルもしくはUSBケーブルによる外部別付けとして1990年代後半頃までは付属されていた。また、1スピンドルタイプの薄型ノートについては別途CD・FDDがついた機器を装着させるドッキングベースを付属または別売させたものなどが2000年代前期まで発売された(多くはビジネスノートとして法人向けに流通)。

2001年以降は、技術の進歩により、大画面の液晶ディスプレイを搭載しながらも重量を1キログラム台に抑えた1スピンドルの薄型ノートが、その後は2スピンドルながら1キログラム前半代の薄型軽量ノートも各社から登場した。気軽に持ち運べてキー入力環境も良好な個人用パソコンとして、若年層を中心にコンパクトノート需要は伸びた。2011年になるとSSDを採用する製品が出始め、2012年には13インチ級の画面サイズにして1キログラムを切るものも登場する。

12inch (A4)サイズはディスプレイ、SSD、メモリの性能の差や重量の差は普通のA4サイズのラップトップとの差が無くなりつつあり、廉価版の位置づけでCPUのみのスペックをあえて低くしてモデルが主流になってきている。
B5・B5ファイル・A4・A4ファイル 程度液晶画素数1024x768
(10.4型XGA)

サブノートパソコンとも呼ばれ、液晶またはRetinaディスプレイは10?12インチ程度 (B5~A4)(25cm~30cm)。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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