ノルン
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グズ(英語版)(Gudr)とロタ、そして運命の女神の末っ子のスクルドが、虐殺するものを手にとり、戦いの帰結を決定するために進む[6]
詩のエッダ

詩のエッダ』は、スノッリが『散文エッダ』に記載した情報の元になった詩がより古い文献の代わりとなることから、価値がある。『ギュルヴィたぶらかし』にあるように、『詩のエッダ』は3柱の主要なノルニルに加えて、より目立たない多くのノルニルが存在することに言及する。さらに、小人のノルニルは小人の娘であるなど、彼らがいくつかの血統の出身であると話されることにより、『ギュルヴィたぶらかし』と一致する。また、3柱の主要なノルニルが女巨人たち(女性のヨトゥンたち)であったことを暗示している[7]

『ファーヴニルの言葉(英語版)』は、シグルズによる致命傷で死んでいくドラゴンのファーヴニルとシグルズとの間のやりとりを含んでいる。英雄は多くの事柄についてファーヴニルに尋ね、その事柄の1つがノルニルの本質であった。ファーヴニルは彼らがたくさんいること、いくつかの血統があることを説明する。Sigurdr kvad:12. "Segdu mer, Fafnir,alls tik frodan kvedaok vel margt vita,hverjar ro tar nornir,er naudgonglar rook kjosa madr fra mogum."-Fafnir kvad:13. "Sundrbornar mjoksegi ek nornir vera,eigu-t tar att saman;sumar eru askunngar,sumar alfkunngar,sumar datr Dvalins.[8]大意シグルズ「運命の女神とは誰ですか」-ファーヴニル「女神たちにはアース神族も妖精もドヴァリンの娘もおり1つの一族ではない」

3柱の主要なノルニルが元来は女神ではなく女巨人(ヨトゥン)であったことは、『巫女の予言』と『ヴァフスルーズニルの言葉(英語版)』で明らかにされている。彼女たちの到着は神々の初期の幸福な時代を終焉させたが、しかし彼女たちは人間の幸福のためにやって来たのである。

『巫女の予言』は、ヨトゥンヘイムから神々の元にやって来たと報告される、3人のおそろしく力強い女巨人たちを関連づける。アーサー・ラッカムによるノルニル。8. Tefldu i tuni,teitir varu,var teim vettergisvant or gulli,uns trjar kvamutursa meyjaramattkar mjokor Jotunheimum.[9]大意::ヨトゥンヘイムから3人の強力な娘が来るまで、神々は黄金製のものに何の不足もなかった。

『ヴァフスルーズニルの言葉』は、守護霊(ハミンギャ)として地上の人々を守るためにやって来た乙女の巨人たちについて話す時、おそらくノルニルに言及しているだろう[2][10]。49. "Triar tjodarfalla torp yfirmeyja Mogtrasis;hamingjur einartar er i heimi eru,to tar med jotnum alask.[11]大意3人がメグスラシルの娘の家を襲い、娘たちは巨人の元で育つ。家には守護霊がいた。

巫女の予言』は、『ヴァルズルーズニルの言葉』がたぶんしただろうと同様に乙女としての彼女たちを指す3柱の主要なノルニルの名前を含んでいる。20. Tadan koma meyjarmargs vitanditrjar or teim sa,er und tolli stendr;Urd hetu eina,adra Verdandi,- skaru a skidi, -Skuld ina tridju;tar log logdu,tar lif kurualda bornum,orlog seggja.[9]大意3人の知恵ある娘――1人目はウルズ、2人目はヴェルザンディで2人が木片を彫った。3人目がスクルド。彼女たちが人間の運命を決める。

ノルニルは、新しく生まれた子供に、彼または彼女の未来を割り当てるべく、その家を訪ねる。そして『フンディング殺しのヘルギの歌 その1(英語版)』にあるように、ノルニルがその屋敷に到着すると、英雄ヘルギがちょうど生まれた。「……しかし多くのノルニルがいる。その人生を定めるため、生まれた子供それぞれのところへやって来る……」。フェロー諸島で2006年に発行された切手にアンカー・エリ・ペーターセンによって描かれたノルニル(画像左側)。2. Nott vard i ba,nornir komu,tar er odlingialdr of skopu;tann badu fylkifragstan verdaok budlungabeztan tykkja.-3. Sneru tar af afliorlogtattu,ta er borgir brauti Braluni;tar of greiddugullin simuok und manasalmidjan festu.-4. Tar austr ok vestrenda falu,tar atti lofdungrland a milli;bra nift Neraa nordrvegaeinni festi,ey bad hon halda.[12]大意運命の女神が来て王として尊敬される運命を決めた。彼女たちは金色の糸で運命の糸を撚った。ネリ(女巨人[13])は1本の綱を投げた。

『フンディング殺しのヘルギの歌 その2(英語版)』において、ヘルギは、シグルーンと結婚するために彼女の父: ヘグニ(Hogni)と兄弟のブラギ(Bragi) を殺してしまった事実に対し、ノルニルを呪う。26 "Er-at ter at ollu,alvitr, gefit,- to kved ek nokkvinornir valda -:fellu i morgunat FrekasteiniBragi ok Hogni,vard ek bani teira.[14]大意運命の女神のせいもあろうが、私(ヘルギ)が父と弟を殺した。
アーサー・ラッカムが楽劇『ニーベルングの指環』の挿絵に描いた3人のノルン。同。

スノッリ・ストゥルルソンが『ギュルヴィたぶらかし』の中で明示したように、人々の運命は各自のノルニルの慈悲深さや悪意に左右された。『レギンの歌(英語版)』において、水に住む小人のアンドヴァリ(英語版)は、自分の境遇を、おそらくは小人ドヴァリン(英語版)の娘の1人であった悪いノルニルのせいにした。2. "Andvari ek heiti,Oinn het minn fadir,margan hef ek fors of farit;aumlig nornskop oss i ardaga,at ek skylda i vatni vada.[15]大意私は昔、運命の女神から、水の中で暮らすよう運命づけられました。

悪い境遇の原因となっているノルニルのもう1つの例が、『シグルズの短い歌(英語版)』にみられる。そこでは、ワルキューレブリュンヒルドが、シグルズの抱擁を求めるその長い切望のために、悪意あるノルニルを呪っている。7. Ord maltak nu,idrumk eftir tess:kvan er hans Gudrun,en ek Gunnars;ljotar nornirskopu oss langa tra.[16]大意:運命の女神が、私の心にグズルーンの夫に対する憧れを生じさせた。

ブリュンヒルドについては、ブルグント族の王グンナルおよびその兄弟がシグルズを殺したこと、その後、来世でシグルズと一緒になるために自殺することが説明される。彼女の兄アトリ(アッティラ)は、ブルグントの王を殺して彼女の死の復讐をなしたが、アトリが彼らの姉妹のグズルーン(Gudrun)(英語版)と結婚していたことから、アトリは間もなく彼女によって殺された。『グズルーンの歌 その2(英語版)』において、ノルニルは夢の中で、アトリの妻がアトリを殺すということをアトリに教えるというかたちで、積極的に一連の事件に参加してくる。


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