経済面では1人当たりの国内総生産(GDP)は、ルクセンブルク、スイス、アイスランドに続く世界第4位である(2019年度。国際通貨基金(IMF)による調べ)[14]。独立前の19世紀には農業国だったが[7]、20世紀になると豊富で安価な水力や天然資源を生かして工業化が進み、第二次世界大戦後は特に電気冶金、機械、造船などの分野で工業化が顕著となる[15][7]。石炭、鉄、銅、ニッケルなど鉱物資源が豊富である[6]。1970年代から北海油田による石油産業が発展して輸出の主品目となっている[6]。沿岸は漁業が盛んであり日本やアイスランドと並ぶ数少ない捕鯨国の一つでもある[6]。
人口は500万人ほどで約9割がキリスト教徒でルター福音派が大部分を占める。公用語はノルウェー語だが、ブークモールとニーノシュクという成立事情を異にする二つの書きことばが共存している。住民には金髪・碧眼・長身の所謂「北方人種」が多い[15]。
国名、ニーノシュク (nynorsk) では Kongeriket Noreg、サーミ語ではNorga / Norgga gonagasriika。英語による表記は Kingdom of Norway。通称 Norway。形容詞はNorwegian。日本語による表記はノルウェー王国。通称はノルウェー。ノルウェイとも。古くはノールウヱーと表記された[16]。漢字による表記は諾威で、諾と略される。
歴史詳細は「ノルウェーの歴史」を参照
考古学上の発見が示すところによると、ノルウェーには約12,000年前には人が住んでいた。彼らはおそらくもっと南の地域、ドイツ北部からやってきて、海岸線に沿ってさらに北上したと考えられている。
9世紀から11世紀までのヴァイキング時代が国家形成の統一運動および拡大の元となった。1130年から1240年までは王位継承権をめぐる内戦が起こった(ノルウェー内戦)。黒死病などによりノルウェー王家が1387年に途絶えデンマーク配下となり、1450年より条約により従属化され、1536年には正式に独立を失った(デンマーク=ノルウェー)。デンマークがナポレオン1世側についたあとの1814年にスウェーデンに引き渡された。