ネタバレ
[Wikipedia|▼Menu]
スパイク・チュンソフト(旧・スパイク)のコンピュータゲーム「ダンガンロンパシリーズ」は、「発売後も含めてネット上でのネタバレの拡散を禁止」する旨を発売前に告知している[要出典][11]。アトラスのゲーム『ペルソナ5』は同様のネタバレ自粛依頼に加え、ネタバレを拡散した者に対して法的措置も検討する旨を警告している[12][13]

警告を受けたケース


2014年(平成26年)、まとめサイト「ナルトちゃんねる」の記事に対し大手出版社が警告をおこない、同サイトはネタバレに該当する記事をすべて削除した[14]。出版社は今後、ネタバレ・まとめサイトについては事前の警告なく法的手段をとる可能性があると伝えてきたという[14][15]

訴訟に発展したケース


1987年(昭和62年)、ゲーム雑誌ハイスコア』に掲載されたゲーム『ドラゴンクエストII 悪霊の神々』のネタバレ記事に対し、発売元のエニックス(現スクウェア・エニックス)から裁判所に仮処分申請が出され、出版元のハイスコアメディアワークに対して発行停止命令が下された。類似の事件については攻略本の項も参照のこと。

逮捕されたケース


2017年(平成29年)9月6日、広告収入目的で人気漫画『ONE PIECE(ワンピース)』を始めとする漫画の画像を発売前にウェブ掲載していたとして、早売りネタバレまとめサイトの管理人5人が逮捕された[16]。逮捕理由は無断転載による著作権法違反(公衆送信権侵害、出版権侵害)だが、これを機に同種のネタバレサイトの閉鎖が相次ぐようになったとされる[17]

情報開示命令


2021年(令和3年)3月26日、小学館のマンガアプリで連載中のマンガ『ケンガンオメガ』のセリフほぼすべてがネタバレサイトに掲載されたことが著作権の侵害に当たるとし、サーバーの管理会社に発信者の情報の開示を求めた裁判の判決が東京地方裁判所で言い渡された。東京地裁はネタバレサイトがおこなった漫画のセリフの無断転載を著作権侵害にあたるとし、発信者情報の開示を命じる判決をくだした。小学館側は、セリフの丸写しが著作権侵害にあたると判断したこの判決は画期的だとしている[18][19]

ネタバレは作品の楽しみを奪うのか否か

一般的に、ネタバレはこれから作品を鑑賞しようとしている人の楽しみを奪い、作品の魅力を台無しにしてしまうものであると考えられている[8][20]

ところがこの考えに反する研究結果もある。2011年にカリフォルニア州立大学心理学部が学生30人を対象に行った実験では、これから読む推理小説の結末を知らされずに読んだ読者よりも、結末に関するネタバレを知らされていた読者の方が、作品を楽しめたという評価が高くなるという結果が得られた[8][9][21][22]。研究者はこの実験結果を、あらかじめ結末を知ることによって作品のプロットや散りばめられた伏線に対する理解が深まり、その結果として自分が理解しやすい内容を好ましく感じる脳の作用が反映された結果だと推測している[9][21]
脚注[脚注の使い方]
注釈^ その他の用法については「ネタ」項、またウィクショナリー「ネタ」を参照。
^ 詳細は「ハリー・ポッターと死の秘宝#公表禁止」項を参照。

出典^ 松永 2018.
^ a b c d e“ねたばれ”, デジタル大辞泉goo辞書), 小学館, ⇒http://dictionary.goo.ne.jp/leaf/jn2/170179/m0u/ 2012年2月12日閲覧。 
^ 白鳥, ほか 2018.
^ a b 池谷勇人 (2012年3月16日). “もう「犯人はヤス」を見なくて済む? 「ネタバレ防止」をマジメに研究する”. ねとらぼ. ITmedia. 2012年3月19日閲覧。
^ 牧島夢加 (2021年6月16日). “Z世代に流行する「ネタバレ消費」とは? “失敗したくない”若者のホンネ”. Business Insider Japan. 株式会社メディアジーン. 2024年1月18日閲覧。
^“ねた”, デジタル大辞泉goo辞書), 小学館, ⇒http://dictionary.goo.ne.jp/leaf/jn2/170158/m1u/%E3%81%AD%E3%81%9F/ 2012年6月23日閲覧。 
^ a b c d e“ネタバレ”, 日本語俗語辞書, ジャストレ, ⇒http://zokugo-dict.com/24ne/netabare.htm 2012年2月12日閲覧。 
^ a b c “ネタバレにマイナスの効果はなし 研究で明らかに”. 映画.com. エイガ・ドット・コム (2011年8月14日). 2011年8月25日閲覧。
^ a b c d 池谷勇人 (2011年8月16日). “ ⇒ネタバレがあった方が物語は楽しめる? カリフォルニア大学の調査で明らかに”. ITmediaガジェット. ITmedia. 2011年8月25日閲覧。
^ “人気番組の観覧者がネットで暴露! 相次ぐ実名公開に業界の反応は?”. サイゾーウーマン. 株式会社サイゾー (2011年12月10日). 2024年1月18日閲覧。
^ Keiichi Yokoyama (2022年12月15日). “『ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生』12月24日に配信規制が解禁へ。エンディングまでのプレイ動画公開が可能になる”. AUTOMATON. 株式会社アクティブゲーミングメディア. 2024年1月18日閲覧。
^ 今藤祐馬 (2016年9月13日). “「ペルソナ5」公式がネタバレ自粛のお願い 動画投稿だけでなくツイートも”. ねとらぼ. ITmedia. 2024年1月18日閲覧。 “ジュスティーヌからは「ネタバレ動画を投稿された方は、我らベルベットルームの住人が厳しい刑罰を与えることも辞さない構えです」とのコメントも。”
^ “アトラスから『ペルソナ5』ネタバレ自粛のお願い”. 株式会社アトラス (2016年9月12日). 2024年1月18日閲覧。
^ a b 牧島夢加 (2014年3月6日). “ネットの「全文ネタバレ」に出版社が“断固たる措置”? サイト運営者が過去記事を削除する動き”. ITmedia NEWS. ITmedia. 2024年1月18日閲覧。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:35 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef