底に網を張って石を敷き詰めた水槽の中に、塩をすり込んだ小魚と塩を交互に重ね入れて発酵が進められる[6]。魚を漬け込んでから1か月間毎朝タンクの中を撹拌し、1週間が経過した後は撹拌のたびに塩が追加される[4]。発酵・熟成が進んで魚から液体が分離した後、水槽の下にある蛇口から液体が取り出されてフィルターにかけられる。タンクから最初に絞り出した液体は高級品となり、一番絞りの液の一部と塩をタンクに入れて撹拌し、再び液体が絞り出される。一番搾りのヌクマムには加熱殺菌と濾過が施され、生食用として出荷される[6]。二番絞り、三番絞りの液体には加熱を行わずに濾過のみがされ、炒め物用の調味料として出荷される[6]。フークオック島、ファンティエットがヌクマムの名産地として知られている[2]。
脚注^ “ナンプラーとニョクマムの違いは?”. ゼクシィキッチン. 2020年3月31日閲覧。
^ a b c d e f ファン「ヌオックマム」『ベトナムの事典』、256-257頁
^ 森枝『ベトナム・カンボジア・ラオス・ミャンマー』、99頁
^ a b c d 森枝『ベトナム・カンボジア・ラオス・ミャンマー』、96頁
^ a b 『世界の食べもの』合本8巻、165-166頁
^ a b c d トウェン『ベトナムの料理とデザート』、106頁
^ 三浦、大野『ベトナム家庭料理入門』、52頁
^ 三浦、大野『ベトナム家庭料理入門』、53頁
^ a b 三浦、大野『ベトナム家庭料理入門』、56頁
^ a b 森枝『ベトナム・カンボジア・ラオス・ミャンマー』、98頁
^ 岡田哲編『世界たべもの起源事典』(東京堂, 2005年4月)、271頁
関連項目
ナンプラー
参考文献
三浦行義、大野尚子『ベトナム家庭料理入門』(農山漁村文化協会, 1996年10月)
森枝卓士『ベトナム・カンボジア・ラオス・ミャンマー』(世界の食文化4, 農山漁村文化協会, 2005年1月)
ファン・ドゥク・ロイ「ヌオックマム」『ベトナムの事典』収録(同朋舎, 1999年6月)
トウェン.P.T『ベトナムの料理とデザート』(PARCO事業局出版部, 2001年8月)
『世界の食べもの』合本8巻(週刊朝日百科, 朝日新聞社, 1984年3月)
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