ニラ
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強健で育てやすく、刈り取った後からすぐに新葉は伸び[13]、春から夏の生育がよい4 - 9月ごろが葉の収穫期とされ、冬は休眠させるようにする[15][4][10][13]。栽培に適した土壌酸度は pH 6.0 - 6.5で、栽培適温は15 - 23、発芽適温は15 - 25度とされている[15][10]。冷涼な気候を好み、休眠状態で越冬するので、耐寒性は極めて強い[13]。栽培期間は長いので、栽培場所は条件のよい場所を選ぶことと、元肥として良質な堆肥を十分施してから苗を植える[13]。種から育てることはできるが、初期の生育は遅く、初収穫までには半年以上かかる[15][10]。種まきから1年目は収穫せずに、2年目、3年目に収穫するとよい[4]。4 - 5年ほど繰り返し収穫も可能で[15][10]、葉は1年間で4 - 5回ほど収穫することができる[9]。一般家庭ならば、プランターを使ってニラ栽培も可能であるが、根が混み合って生育が悪くなりやすい[15][10]。2年目から収穫量が増えるが、3 - 4年育てると根が混み合って葉は細くなって品質が劣ってくる[10][13]。そのため、2月下旬 - 3月上旬の休眠期に掘り上げて、茎が3 - 4本つくように株元を分割して植え直すと、さらにまた収穫できるようになる[4][10][13]輪作年限は2年とされる[4]

苗をつくる場合、をつくった畑に堆肥肥料を入れて耕し、溝をつくって種を筋まきして薄く覆土する[16]。途中、2 - 3回間引きしながら、草丈が20 - 25センチメートル (cm) になるまで育て、定植直前に根を切らないように苗を掘りとる[4][16]。無病で2本に分蘖した勢いのある良苗を選んで定植する[16]。ネギ類の連作を避け、ニラは多湿を嫌うため、石灰と堆肥、肥料などをすき込んだ水はけのよい土地に植えられる[15][16]

苗の植え付けは春(5 - 6月)に行い、畑に植え溝を掘って株間を15 cmほどあけて、1箇所に苗2 - 4本ずつまとめて深めに定植する[17][16]。植え付けした年は、収穫も追肥も行わずに、土寄せだけを行って株を大きく育てる[4]。2年目以降、春から夏の生長期間は肥料切れを起こさないように、2週間から1か月に1回ほど追肥も行うこともある[15][10]。追肥によって一度葉を勢いよく伸ばしたあと捨て刈りし、再び出てきた葉を収穫すると品質のよいものが得られる[18]。春から初夏は、草丈25 - 30 cmになったところで葉を収穫できるようになる[15]。収穫の目安は、地際から5 cmほど残してなどで刈り取るようにすると、収穫2 - 3週間後には、再び葉は伸びてくる[15][10]。初秋までのあいだは繰り返し収穫できるが、夏に花茎を伸ばして蕾が出てくると葉が固くなるため、花茎を蕾のうちに早めに摘み取って株の疲れを防止するようにし、夏場の収穫は控えられる[15][18]。折り取った花茎は花ニラとして食べることができる[10]。株の勢いが弱まってきたら、古い葉や薹立ちした花茎を地上4 - 5 cmのところで刈り捨て、揃いのよい新芽を出させる[19]。刈り取って収穫したあと、少量追肥して中耕し、勢いのよい芽を萌芽させると、2 - 3年繰り返し栽培できる[17][18]。冬になると寒さで地上部が枯れたら枯れ葉を切り取り、翌春の葉の収穫を控えて、株の周辺に堆肥をまいて地下部を充実させるようにする[10]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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