ニューヨーク公共図書館(New York Public Library、略称:NYPL) は、アメリカ合衆国ニューヨーク市に所在する公共図書館。蔵書・収蔵品は5300万点超、年間の予算額が3億4000万ドル(約400億円)と公共図書館としては世界屈指の規模をもち、年間の来館者数は約1700万人にのぼる[5]。
名称には「パブリック(公共)」という語が含まれているが、設置主体はあくまで民間の非営利組織 (NPO)である。ただししばしば誤解されるように寄付だけで運営されているのではなく、民間からの寄付は年間予算の約3?4割で、残りはニューヨーク市とニューヨーク州が負担している[6]。 ニューヨーク市内マンハッタン区、ブロンクス区、およびスタテンアイランド区の各所に大小合わせて92の地域分館と、研究目的のために公開されている3つのリサーチ・ライブラリー(研究図書館)を有する。 利用は原則として無料で、ニューヨーク市に在住あるいは勤務している者であれば誰でも会員になることができる。 この図書館はニューヨーク市全体のものではなく、ブルックリン区のブルックリン公共図書館
概要
インターネットを積極的に活用した情報発信や数多くの教育プログラムを開催しており、ニューヨークにおける総合的な教育・研究機関として機能している。グーテンベルク聖書やカポーティの草稿を始め、歴史的にも貴重な蔵書を多数所蔵している。
本館となるシュヴァルツマン・ビルディング(Schwartzman building)はマンハッタンの5番街と42丁目のブライアント・パーク内にあり、その豪奢なボザール建築で観光名所としても知られている。1911年に竣工した。トレードマークはライオンの Leoである。
2019年頃から大規模な改修が行われ、稀覯書や貴重な楽譜・絵画などの収蔵品を観光客むけに展示した閲覧室や、新しいギフトショップとカフェなどが2023年から運用を開始している。合わせて、それまで一般観光客も自由に立ち入ることのできた後述の「ローズ閲覧室」は、利用者カードをもつ研究・学習目的の来館者のみに限定されることとなった。 19世紀のニューヨークには、アスター・ライブラリ
歴史
著作権の保護期間を経過してパブリック・ドメインになった画像は、専門の職員にスキャンされ、インターネット上のデジタル・ライブラリーに公開されて自由に利用可能になっている。デジタル・ライブラリーには、喜多川歌麿の浮世絵も含まれている。 ゴースト・バスターズやタイム・マシン、デイ・アフター・トゥモローを始めとするハリウッド映画にも数多く登場している。
主要施設
本館
ニューヨーク公共図書館本館 - ブライアント・パーク内
分館
ニューヨーク公共図書館分館の一覧(英語版)
マンハッタン39箇所
ブロンクス35箇所
スタテンアイランド13箇所
(2015年2月現在)
研究図書館
Humanities and Social Sciences Library - 本館ビル内:主に人文系
科学・産業・ビジネス図書館 (SIBL) - 34丁目とマディソン・アベニューの角(ニューヨーク市立大学大学院センターキャンパスの東側):主に理工系
ションバーグ黒人文化研究センター (Schomburg Center for Research in Black Culture)- ハーレムの135丁目とレノックス・アベニューの角
New York Public Library for the Performing Arts - リンカーン・センター内
メディア
脚注^ “About The New York Public Library
^ a b “ ⇒New York Public Library General Fact Sheet” (PDF). Nypl.org. 2012年11月24日閲覧。
^ “ ⇒Contact List ? The New York Public Library”. Nypl.org. 2010年5月23日閲覧。