なお、札幌テレビ放送、福岡放送など資本・人事面等で読売新聞の影響が強い局も、「読売グループ」には名を連ねていない。また、在名基幹局の中京テレビは設立に中日新聞系列である中部日本放送(現・CBCテレビ)と東海テレビ放送や名古屋鉄道(名鉄グループ)に加え、日本経済新聞などが関わっており、現在は日本テレビHDが筆頭株主ではあるものの、意外にも開局当初から様々な諸事情により、読売新聞との関係が資本上では希薄となっており、上位株主にはなっていない[注釈 7]。
一方、読売・日テレ色が濃い系列局でも松本市発祥のテレビ信州は信濃毎日新聞、アルピコグループに加えてクロスネット局の名残で朝日新聞・テレビ朝日HD[注釈 8]、福岡放送は九州電力と西日本新聞、熊本県民テレビは西日本新聞と熊本日日新聞などが上位株主であることに加え、宮城テレビ放送も地元仙台市の有力企業・カメイが親会社であるなど、地方紙や地元企業も主要株主になっている系列局も存在している。なお福島中央テレビは福島民友系列ではあるが、福島民友は読売新聞グループの地方紙である。また山口放送はテレビ放送開始当初から日本テレビとは親密ではあるが、一時期はフジテレビも出資していたことがあった。また静岡第一テレビやテレビ金沢、長崎国際テレビ、テレビ大分[注釈 9] の様にFNNのキー局であるフジテレビの持株会社であるフジ・メディア・ホールディングスや準キー局の関西テレビ(カンテレ)が大株主である系列局も存在する。 テレビ朝日をキー局とするANNは、テレ朝(当時のNETテレビ)が発足した際に、当初毎日放送(MBSテレビ)が系列基幹局に加わっていたこともあり、名称も「朝日ニュースネットワーク」の略ではなく、「オールニッポンニュースネットワーク」の略となっているが、1975年3月31日に腸捻転解消に伴うネットチェンジでANNの準キー局が毎日放送から朝日放送(ABCテレビ)に変更して以降、現在はテレビ朝日、朝日放送テレビ、名古屋テレビも含め、全加盟局が朝日新聞社の関係会社であるため[注釈 10][注釈 11]、ANNもまた朝日新聞系のテレビニュースネットワークに位置付けられている。 TBSテレビをキー局とするJNNはTBS・毎日放送・RKB毎日放送といった基幹局が毎日新聞社の友好会社となってはいるが、歴史的経緯から、この3局が現在では資本面では毎日新聞社の系列というよりも同社と対等な関係にある一方、テレビユー福島、テレビ山口、宮崎放送など毎日新聞社が大株主の系列局もある。 また地方紙がテレビ放送開始直後に設立した古参局が多く、例えばCBCテレビは中日新聞[注釈 12]、北海道放送は北海道新聞、IBC岩手放送は岩手日報、東北放送は河北新報、新潟放送は新潟日報、信越放送は信濃毎日新聞、静岡放送は静岡新聞、北陸放送は北國新聞社、RSK山陽放送は山陽新聞、中国放送は中国新聞、熊本放送は熊本日日新聞、大分放送は大分合同新聞社、南日本放送は南日本新聞、琉球放送は沖縄タイムスといったように有力系列局の多くは各県の地方紙を背景に設立されたものが多く、またテレビ単営局であるテレビユー福島は福島民報社、チューリップテレビは北國新聞社と北日本新聞社、あいテレビは愛媛新聞社のように、毎日新聞との関係が希薄・皆無な局も多い。また、TBSの設立時には読売新聞社・朝日新聞社とも関係があったことから、朝日新聞・読売新聞とも資本および友好関係が残っている局(主に山陰放送、テレビユー山形、テレビ山梨、チューリップテレビ、テレビ高知など)もある。 このためJNNと毎日新聞は完全に別物であるといえるが[注釈 13]、TBS制作の情報番組の解説者には毎日新聞の記者や論説委員などが多く起用されている。 テレビ東京をキー局とするTXNは、地元の山陽新聞社が筆頭株主となっているテレビせとうちを除いた5局が日本経済新聞社の持分法適用会社となっており、またニュース取材においても日本経済新聞社との提携関係にある。 フジテレビをキー局とするFNNはフジテレビの親会社であるフジ・メディア・ホールディングスが産業経済新聞社の大株主であり、フジテレビと産経新聞は報道面で協力関係にあるが、東海テレビ、テレビ静岡などは中日新聞、富山テレビ、石川テレビなどは北陸中日新聞、テレビ西日本、サガテレビ、テレビ熊本などは西日本新聞、北海道文化放送は北海道新聞と関係が深く[注釈 14]、また産経新聞自体が全国紙とは言い難い取材発行体制にあるため、FNNが産経系のニュースネットワークであるとは言い切れない。
ANN
JNN
TXN
FNN
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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