ニシェル・ニコルズ
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ニコルズは、『宇宙大作戦』の1968年11月22日のエピソード「キロナイドの魔力(英語版)」中で、ジェームズ・T・カーク艦長役を務めた白人男優のウィリアム・シャトナーとキスをしたが、これはアメリカ合衆国のテレビドラマでは最初の異人種間キスの例とされている[23][24][25]。2人のキスは、話中では宇宙人の念力に操られて行わされたものとして表現されたが、画期的なものとみなされ、いくつかの賛辞と抗議が挙がった。1994年に出版された彼女の自伝Beyond Uhura, Star Trek and Other Memoriesの197ページに、ニコルズは、南部の白人男性が書いた「私は人種の混合には全く反対である。しかしながらカーク艦長のような血気盛んな青年ならば、ウフーラのような美しい女性を抱けばそれに抵抗することはできないだろう。」という手紙を紹介している。2006年8月20日に放映されたシャトナーのコメディ・セントラル・ロースト(英語版)で、ニコルズは冗談まじりにキスの件に言及し、「どうですか、もう少しテレビの歴史を作りましょう…私の黒い尻にキスをして!」と発言している[26]

『宇宙大作戦』は1969年に打ち切られたが『スタートレック』シリーズは存続し、以後もニコルズの生涯に関わり続けた。彼女は『まんが宇宙大作戦』(1973年)にて再びウフーラ役を担当し、エピソード「女だけの星」ではウフーラがエンタープライズ号の指揮を執ることになるが[27]、彼女はオリジナルドラマでは全く感じることがなかった不満について、自伝に記している。また、同シリーズの映画には『スタートレックVI 未知の世界』までの6本に出演した。
その他の出演2012年9月のニコルズ。

ニコルズはその演技力に加えて、ダンサーや歌手としても熟達している。彼女はシカゴの演劇賞であるサラ・シドンズ賞(英語版)の主演女優部門に、1度目はKicks and Co.でのヘーゼル・シャープ役で、2度目はThe Blacks(英語版)での演技によって2度ノミネートされている。2017年3月22日には、デイタイム・エミー賞のドラマシリーズ特別出演者部門(英語版)にノミネートされた[28]

彼女は『スタートレック』のオリジナルシリーズおよびアニメシリーズの終わりや映画の合間に、他のテレビや映画に端役で出演している。少しの間だが、Doctor, You've Got to Be Kidding!(英語版)(1967年)では秘書を、唯一出演したブラックスプロイテーション映画である『ブラック・ハンター(英語版)』(1974年)では、アイザック・ヘイズが演じるトラック・ターナー役と敵対する口汚ない売春宿の女主人であるドリンダの役を演じた。コメディ映画の『スノー・ドッグ』(2002年)では主人公(キューバ・グッディング・ジュニア)の母親役で出演し、2006年の映画Lady Magdalene's(英語版)では、税金を滞納する合法売春宿の女主人である表題の人物を演じた。彼女はまた、同映画の製作総指揮と振付を担当したほか、劇中で3つの歌(うち2つは自身の作曲)を歌っている。2008年には映画The Torturerにて精神医学者の役を演じた。

ニコルズはNBCのドラマ『HEROES』第2シーズンに定期的に出演し、最初は2007年10月8日放送のエピソード「仲間(英語版)」に登場した。彼女はハリケーン・カトリーナで財政的、直接的に打撃を受けたニューオリンズのとある家族の長で、両親を失った曽孫と甥の息子であるシリーズレギュラーマイカ・サンダース(英語版)のことを心配する、ナナ・ドーソンの役を演じた。2009年には、インターネットで初公開されたSFミュージカルコメディのThe Cabonautsに、株式会社Cabonautsの最高経営責任者であるCJの役で出演し、歌とダンスでも注目された。2016年8月30日には、長寿昼ドラマの『ザ・ヤング・アンド・ザ・レストレス』にニール・ウィンターズ(英語版)の長らく行方不明だった老母・ルシンダ役で登場した[29]

アニメ作品では、『フューチュラマ』のエピソードAnthology of Interest I(英語版)において、アル・ゴア副大統領の行動部隊の一員として登場し、Where No Fan Has Gone Before(英語版)ではガラス容器に収まった自身の頭部の役で出演している。そのほか、『ガーゴイルズ』ではエリサ・マーザの母であるダイアン・マーザを、『バットマン』のエピソード「アバター」ではトト・ケプラを演じた。2004年には、『ザ・シンプソンズ』のエピソード「正義の味方!?パイマン参上(英語版)」に本人役で出演した。

なお、1994年に出版された自伝Beyond Uhura: Star Trek and Other Memoriesの中で、ニコルズはテレビドラマ『マニックス』のペギー・フェア役について、『宇宙大作戦』の最終シリーズ中に彼女へのオファーがあったが、プロデューサーのジーン・ロッデンベリーが断ったと述べている。


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