ニシェル・ニコルズ
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彼は、彼女がアメリカ国中の黒人の子供や女性、そして将来黒人と対等に付き合うであろう他の子供たちにとって重要な役割を演じているのであり、番組出演を「やめることはできない」と言った[3][14][15][16]

ニコルズはインタビューにおいて、番組を降板するつもりであることをロッデンベリーに話した後日、全米黒人地位向上協会の募金活動に参加した時に、彼女に会いたい大ファンがいると告げられたと話し、そのときの様子を以下のように説明している。.mw-parser-output .templatequote{overflow:hidden;margin:1em 0;padding:0 40px}.mw-parser-output .templatequote .templatequotecite{line-height:1.5em;text-align:left;padding-left:1.6em;margin-top:0}私はそれがトレッキーのことだと思ったので「いいですよ」と答えました。部屋の向こうを見ると、満面の笑みを浮かべて私に向かって歩いてくるマーティン・ルーサー・キング博士がいました。彼は私のもとへ来ると、「そうです、ニコルズさん、私はあなたの大ファンです」と言ったのです。彼は、『宇宙大作戦』は彼と妻のコレッタが3人の子供たちに視ることを許している唯一の番組であると言いました。[彼女はシリーズを降板するつもりであることをキングに話した。]彼は「それはいけません。あなたは歴史の一部なのです。」と言ったので、私は降板しようとする理由を彼に話すことができませんでした。

彼女がキングの発言をロッデンベリーに話すと、彼は感涙した[17]。元NASA宇宙飛行士であるメイ・ジェミソンは、ニコルズのウフーラ中尉役によって宇宙飛行士になりたいという願望が刺激されたと話しており[18][19][20]、女優のウーピー・ゴールドバーグも彼女から影響を受けたと述べている[21]。後にゴールドバーグは『新スタートレック』での役を希望し[22]ガイナンというキャラクターが特別に作られることとなった。また、ジェミソンも同シリーズの一エピソードに出演している。

ニコルズは、『宇宙大作戦』の1968年11月22日のエピソード「キロナイドの魔力(英語版)」中で、ジェームズ・T・カーク艦長役を務めた白人男優のウィリアム・シャトナーとキスをしたが、これはアメリカ合衆国のテレビドラマでは最初の異人種間キスの例とされている[23][24][25]。2人のキスは、話中では宇宙人の念力に操られて行わされたものとして表現されたが、画期的なものとみなされ、いくつかの賛辞と抗議が挙がった。1994年に出版された彼女の自伝Beyond Uhura, Star Trek and Other Memoriesの197ページに、ニコルズは、南部の白人男性が書いた「私は人種の混合には全く反対である。しかしながらカーク艦長のような血気盛んな青年ならば、ウフーラのような美しい女性を抱けばそれに抵抗することはできないだろう。」という手紙を紹介している。2006年8月20日に放映されたシャトナーのコメディ・セントラル・ロースト(英語版)で、ニコルズは冗談まじりにキスの件に言及し、「どうですか、もう少しテレビの歴史を作りましょう…私の黒い尻にキスをして!」と発言している[26]

『宇宙大作戦』は1969年に打ち切られたが『スタートレック』シリーズは存続し、以後もニコルズの生涯に関わり続けた。彼女は『まんが宇宙大作戦』(1973年)にて再びウフーラ役を担当し、エピソード「女だけの星」ではウフーラがエンタープライズ号の指揮を執ることになるが[27]、彼女はオリジナルドラマでは全く感じることがなかった不満について、自伝に記している。また、同シリーズの映画には『スタートレックVI 未知の世界』までの6本に出演した。
その他の出演2012年9月のニコルズ。

ニコルズはその演技力に加えて、ダンサーや歌手としても熟達している。彼女はシカゴの演劇賞であるサラ・シドンズ賞(英語版)の主演女優部門に、1度目はKicks and Co.でのヘーゼル・シャープ役で、2度目はThe Blacks(英語版)での演技によって2度ノミネートされている。2017年3月22日には、デイタイム・エミー賞のドラマシリーズ特別出演者部門(英語版)にノミネートされた[28]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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