ニコ・ロズベルグ
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モナコGPではメルセデスの無線指示のミス[11]によるハミルトンの後退によって、なんとか優勝できたものの、その後ハミルトンには7戦連続でポールポジションを奪われてしまう。また、ドライバーズランキング首位を守り続けたハミルトンに対し、ロズベルグはマシン性能で劣るフェラーリ・ベッテルにランキング2位を脅かされながらの戦いであった。

その後も、シンガポールGPを除いて、予選ではメルセデス勢同士でポールポジションを奪い合い、アメリカGPでは3戦連続となるポールポジションを獲得。決勝でもデッドヒートを繰り広げるが、トップ走行中に自身のミスからかコースアウトし、ハミルトンが逆転優勝を飾り2年連続の王者獲得が決定。このレース後に、ピレリ製の「2位」と書かれた帽子[12]を当のハミルトンがはしゃぎながらロズベルグに投げ渡したことに激昂、そのまま投げ返し悔しさを滲ませた。当該シーンはBSフジの録画放送では放送時間の都合からかハミルトンが先に帽子を投げたところをカットして流されたため、そちらの視聴者には「負けたロズベルグが八つ当たりをした」とも誤解されかねない内容になっている。加えてシャンパンファイトも拒否するなど物議を醸した。

しかしここから奮起し、メキシコGPでは自身初のハットトリックを達成し、これを皮切りに3連勝。また、日本GPからアブダビGPにかけて6連続ポールポジションと、この時期に限ればハミルトンを圧倒したほか、一時は個人2位を譲ったベッテルを最終的には50ポイント近く突き放してフィニッシュし意地を見せた。
2016年悲願のドライバーズタイトルを獲得し引退(2016年)

昨年の終盤戦3連勝で見せた覇気は同僚のハミルトンを上回り、開幕から4連勝[13](前年からの通算で7連勝[14])と予想以上の滑り出しを見せ、ロシアGPでは初のグランドスラムを達成して、早くもハミルトンとの差を43ポイントまで広げた。しかしスペインGPはハミルトンと接触して両者リタイヤに終わると、4連覇がかかったモナコGPでは終始ペースが上がらず7位。ヨーロッパGPでは自身2度目のグランドスラムを達成したが、3連覇がかかるオーストリアGPでは最終周にまたしてもハミルトンと接触し、マシンにダメージを負って表彰台すら失った。続くイギリスGPではチームの無線指示のミスでペナルティを受けて3位に終わりハミルトンとの差は1ポイント差にまで詰められ、ハンガリーGPではポールポジションを獲得したもののスタートでハミルトンに抜かれてからトップを奪え返せないまま2位に終わり、ついにランキング首位の座をハミルトンに明け渡した。母国ドイツGPではポールポジションを獲得するがスタートのミスやペナルティなどで4位に終わり、ハミルトンに19ポイント差をつけられていた。だが夏休み明けのベルギーGPからは3連勝を飾り再び首位の座を奪い返している。マレーシアGPではスタート時の接触で最下位まで転落するがここから追い上げ3位を獲得。このレースでハミルトンがリタイアを喫したことがターニングポイントとなった。日本GPでは3年連続のポールポジションを獲得するとそのまま逃げ切り、2年間勝てなかった鈴鹿での初優勝を成し遂げた。ラスト4戦はハミルトンに4連勝を許したが、ロズベルグも2位に入り続けた結果、5ポイント差で初のワールドチャンピオンに輝いた。親子でのF1ワールドチャンピオンはヒル家(グラハム・ヒルデイモン・ヒル)以来2例目、2世ドライバーとしてのF1ワールドチャンピオンはジャック・ヴィルヌーヴ以来3人目となる[15]

翌年に向けては12月1日に「カーナンバー1を使うかどうか考えている」[16]と話していた。しかしFIAの表彰式が行われた12月2日、突然F1引退を発表し関係者やファンを大きく驚かせた[17]。鈴鹿での勝利から引退を考え始め、25年間のレースキャリアでワールドチャンピオンになるという目標を達成したこと、また長い間、レースによって犠牲にしてきた家族との時間を作りたいということが引退の理由だと語り、将来的なF1復帰や他カテゴリーへの参戦を否定した[18]。なお、チャンピオンを獲得出来なかった場合は現役続行の予定であったと語り、その場合は2018年まで総計61億円もの契約金を受け取る事になっていたが「お金が僕の将来をよりハッピーにするわけではない。それは確かだ」と言い切った[19]。ワールドチャンピオンを獲得したドライバーがその年に引退するのは1993年アラン・プロスト以来のことである。
F1引退後

2017年1月17日、メルセデスのアンバサダーに就任することが発表された[20]。同年9月15日には、F1復帰を目指すロバート・クビサの共同マネージャーに就任[21]。その後、このマネージメントから離脱[22]し、若手ドライバー支援のためにカートアカデミーを立ち上げた[23]

また、RTLテレビジョン[24]、2018年からはSKY SPORTSの解説者としても出演[25]しながら、F1評論家としても寄稿活動を行っており、同郷のセバスチャン・ベッテルに対して辛口の批評を行うこともある[26]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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