ブルバキの名前の由来は、アンドレ・ヴェイユが聞いた友人の悪戯が元になっている。ENSの学生だった1923年、友人のラウル・ユッソンが新入生をだますために付け髭をつけて講義を始めて、最後には高度なレベルまで話を飛躍させ、架空の「ブルバキの定理」で話を締めくくった。一説ではブルバキの名は、普仏戦争で活躍したシャルル・ブルバキ(フランス語版)将軍 (Charles Denis Bourbaki) に由来するといわれている。出版物に長く連名をすることを嫌ったヴェイユ達は、すぐに著者をブルバキとすることに決めた。ブルバキの名が採用されたときにはまだファースト・ネームは決まっておらず、初めは頭文字 N を付け加えることになった[注 1]。1935年、ブルバキの名を知らしめるためにヴェイユがエリ・カルタンを通して学士院に論文を提出する際にフルネームや経歴が必要となり、(後にヴェイユの妻となる)エヴリンの提案でニコラと名付けられた。
定年[ソースを編集]
一説には、年齢を重ねたメンバーに対するテストとして、論理的には正しいが数学的には何の面白みもない「新理論」の話をもちかけ、「面白くない」と判断できないようであれば定年とする、という了解があった、という。50歳で強制引退だったとも言われる。
数学原論[ソースを編集]
数学原論は1939年の『集合論 要約』を皮切りに11部門が出版され1.集合論2.代数3.位相4.実一変数関数5.位相線型空間6.積分
の6部門においては特に順序にこだわり部門の順序も含めて既に示した結果を用いて記述されている。それで集合論を土台に数学の再編を行ったという事であるが、実際の出版の順序は必ずしもこのようにはいかなかった。その後の部門7.リー群とリー環8.可換代数9.多様体10.スペクトル論11.代数的位相幾何学
では順序が決まっているわけではない。
脚注[ソースを編集][脚注の使い方]
注釈[ソースを編集]^ これは通常講師の確定していない講義についての告示で用いられるものであった。
出典[ソースを編集]^ 外部リンク
^ 井関清志・近藤基吉共著、『現代数学―成立と課題―』、共立出版、1977年。ISBN 978-4-535-78114-6。
^ Mashaal 2012, pp. 198?199.
^ 外部リンク
^ ⇒外部リンク
参考文献[ソースを編集]
モーリス・マシャル『ブルバキ 数学者達の秘密結社』高橋礼司訳、シュプリンガー・フェアラーク東京〈シュプリンガー数学クラブ〉、2002年10月。.mw-parser-output cite.citation{font-style:inherit;word-wrap:break-word}.mw-parser-output .citation q{quotes:"\"""\"""'""'"}.mw-parser-output .citation.cs-ja1 q,.mw-parser-output .citation.cs-ja2 q{quotes:"「""」""『""』"}.mw-parser-output .citation:target{background-color:rgba(0,127,255,0.133)}.mw-parser-output .id-lock-free a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-free a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/6/65/Lock-green.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-limited a,.mw-parser-output .id-lock-registration a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-limited a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-registration a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/d/d6/Lock-gray-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-subscription a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-subscription a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/a/aa/Lock-red-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-ws-icon a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/4/4c/Wikisource-logo.svg")right 0.1em center/12px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-code{color:inherit;background:inherit;border:none;padding:inherit}.mw-parser-output .cs1-hidden-error{display:none;color:#d33}.mw-parser-output .cs1-visible-error{color:#d33}.mw-parser-output .cs1-maint{display:none;color:#3a3;margin-left:0.3em}.mw-parser-output .cs1-format{font-size:95%}.mw-parser-output .cs1-kern-left{padding-left:0.2em}.mw-parser-output .cs1-kern-right{padding-right:0.2em}.mw-parser-output .citation .mw-selflink{font-weight:inherit}ISBN 4-431-70926-6。
Mashaal, Maurice『ブルバキ 数学者達の秘密結社』高橋礼司 訳、丸善出版〈シュプリンガー数学クラブ 第10巻〉、2012年。ISBN 978-4-621-06361-3。
アミール・D・アクゼル著、水谷淳訳、『ブルバキとグロタンディーク』、日経BP、2007年。ISBN 978-4-82228-3322
ファング 『ブルバキの思想』、森毅監訳、河村勝久訳、東京図書、1975年。
外部リンク[ソースを編集]
⇒ENSに置かれているブルバキのサイト
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