日本では、果実を砂糖と醤油で甘露煮にし[4]、おかずとして食卓に並ぶ風習が、古くから飛騨地方のみで見受けられる。煮物に加えても良い[4]。
中国では乾果の砂糖漬を高級の菓子として賞味する。また、ナツメの餡は"?泥"(.mw-parser-output .pinyin{font-family:system-ui,"Helvetica Neue","Helvetica","Arial","Arial Unicode MS",sans-serif}.mw-parser-output .jyutping{font-family:"Helvetica Neue","Helvetica","Arial","Arial Unicode MS",sans-serif}?音: z?oni)として中国の伝統的な餡の一種で知られる。
韓国では、薬膳料理として日本でも知られるサムゲタンの材料に使われるほか、砂糖・蜂蜜と煮たものを「テチュ茶(ナツメ茶)」と称して飲用する。
欧米には19世紀に導入されキャンディ(当初はのど飴)の材料として使われるようになった。また葉に含まれる成分ジジフィン(Ziziphin)は、舌で甘味を感じにくくさせる効果がある。
生薬
臨床データ
法的規制
成分本質 (原材料) では医薬品でないもの[12]
投与経路経口
識別
KEGGE00128 D06758
別名大棗
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サンソウニン
生薬・ハーブ
原料サネブトナツメの種子
成分ジジベオシド
臨床データ
法的規制
成分本質 (原材料) では医薬品でないもの[12]
投与経路経口
識別
KEGGE00105 D06734
別名酸棗仁
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ナツメまたはその近縁植物の実を乾燥したものは大棗(たいそう)[13]、種子は酸棗仁(さんそうにん)と称する生薬である[14](日本薬局方においては大棗がナツメの実とされ[15]、酸棗仁がサネブトナツメの種子とされている[16]。)。大棗は、果実が大きく、果肉が豊富なものを良品とし、種子が大きいものは実太(さねぶと)という[11]。秋(9 - 10月)に果実が黄褐色になったときに採って、蒸した後に天日で乾燥させる[6][11]。日本へは、中国原産の薬用品を輸入している[11]。
大棗には強壮作用・鎮静作用が有るとされる[13]。甘みがあり、緩和、強壮、利尿の薬として、漢方では多種の配剤があり[11]、葛根湯、甘麦大棗湯などの漢方薬に配合されている[17]。生姜(しょうきょう)との組み合わせで、副作用の緩和などを目的に多数の漢方方剤に配合されている。民間では、筋肉の痛み、知覚過敏、咽頭炎に、1日大棗3 - 5グラムを水300 - 400 tで煎じ、3回に分けて服用する用法が知られている[6][11]。ただし胃の弱い人や、癇をもつ小児への服用は控えた方が良いという意見もある[11]。
このほか、胃腸が弱っているときに起こる疲労倦怠や食欲不振、冷え性、不眠に対する薬効もあるとされ、ホワイトリカー1.8リットルにナツメ果実200グラムを入れて1か月以上漬け込んだナツメ酒を、就寝前に猪口1杯を飲む[6]。ナツメには睡眠と関係があるオレアミドが含まれている[18]。
酸棗仁には鎮静作用・催眠作用が有るとされる[14]。酸味があり、補性作用・降性作用がある。酸棗仁湯に配合されている[19]。
なつめ(乾燥)[20]100 gあたりの栄養価
エネルギー294 kcal (1,230 kJ)