ナガスクジラ
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現在では地中海コルテス海セントローレンス川を含む世界各地でホエールウォッチングの対象になっており、ニューヨークなどの大都市の沿岸での確認も増えている[注 13][46][47]

ロシア東アジアにおいては、かつては太平洋側・日本海側を問わない日本列島の各沿岸部[注 14]黄海渤海などを含め沿岸にも普遍的に見られ、上記の通り複数の特徴的な個体群も存在していた[22]。商業捕鯨時代以降は長らく記録が限定されており[7]、目撃はおろか、座礁混獲なども非常に少なかった[注 15][注 16][48][49]

しかし、2000年代以降は主にオホーツク海での目撃が増加し、日本列島におけるホエールウォッチングでもオホーツク海に面する北海道知床半島[注 17][50][51][52]網走[注 18][52][53]では観察できる機会が増えつつある。観光ツアー中における本種の発見の確率では、網走の方が知床よりも大幅に上回る[54][55]が、知床半島の方が(海底地形の影響からか)鯨類の多様性に富み、これまでに他の鯨類[注 19]と共に遊泳する光景が観察されたり[50][56][57]シャチと共に行動する観察例も複数回観察されている[注 20][57][58][59][60]

また、将来的に生息数が回復すれば、たとえば日本列島北太平洋側や日本海側の各沿岸部や瀬戸内海など、分布が破壊されたり激減した海域にも他の海域から流入して分布が復活する可能性がある[19]。近年では、北海道の南東部(釧路市十勝)や三陸房総半島の沖合が、どの程度の個体数が利用しているのかは不明であるが、本種の回遊経路になっていると判明している[61]

韓国中国台湾フィリピンなどの他のアジア各地でも長らく目撃情報が途絶えていたが、2020年前後以降から韓国でごく僅かな目撃記録が記録されはじめ、2024年に発表された調査結果では、朝鮮半島の周辺が現在でも少数ではあるが本種に利用されていることが判明した[62][63]

しかし、とくに対馬壱岐の周辺の対馬海峡では、韓国日本を結ぶ高速船の航路と本種の回遊経路が混在しているため、絶滅危惧の個体群が船舶との衝突の危険性に直面している[64]
脚注.mw-parser-output .side-box{margin:4px 0;box-sizing:border-box;border:1px solid #aaa;font-size:88%;line-height:1.25em;background-color:#f9f9f9;display:flow-root}.mw-parser-output .side-box-abovebelow,.mw-parser-output .side-box-text{padding:0.25em 0.9em}.mw-parser-output .side-box-image{padding:2px 0 2px 0.9em;text-align:center}.mw-parser-output .side-box-imageright{padding:2px 0.9em 2px 0;text-align:center}@media(min-width:500px){.mw-parser-output .side-box-flex{display:flex;align-items:center}.mw-parser-output .side-box-text{flex:1}}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .side-box{width:238px}.mw-parser-output .side-box-right{clear:right;float:right;margin-left:1em}.mw-parser-output .side-box-left{margin-right:1em}}ウィキメディア・コモンズには、ナガスクジラに関連するメディアがあります。ウィキスピーシーズにナガスクジラに関する情報があります。
注釈^ バルト海に到達した記録も複数存在する。
^ 鯨偶蹄目とする説もある。


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