ナイトライダー
[Wikipedia|▼Menu]
一度路肩の石が車体の底に当たったショックでK.I.T.T.の回線が切れた(言葉のプログラムが、粗暴なブルックリン訛りに切り替わった)時に、マイケルを「マイキー」と呼んだこともある。マイケルはその喋り方を我慢できず「頼むからその喋り方だけは勘弁してくれ」という程で、インパネを叩く(ショック療法)などし、さらに終盤では本部に戻る前にわざわざボニーを呼んでまで修理をさせた。また、ジャガーノートの攻撃で破壊され再プログラミングの際にも、ガレージで作業しているRC3達の会話を拾ったため、同様にマイケルのことを「兄弟」と呼んでいる。基本的にマイケルの命令で行動し、時にはマイケルの意見に反対する場面も見られるが、最終的にはほとんどマイケルの言うことに賛同している。ただしシーズン3第7話「地獄におちたマイケル!裏切り!逃亡!死のバイオ兵器強奪(原題:Knight in Disgrace)」ではニューオリンズ犯罪王、ボイド・ラサール(ジョン・コンシダイン、声:小林勝彦)の手によってマイケルが悪の道に堕ちた姿(後にマイケルとデボンの二人だけで画策した芝居であったことが判明する)を嘆いており「人命を危険に晒す行為に力は貸せません!!」と言いマイケルの命令を拒否した。シーズン4第11話(日本版での最終話)「復讐の鎮魂歌・さらばナイト2000(原題:THE SCENT OF ROSES)」で最愛のスティービーの命を奪ったデュランに対して怒り狂い、馬乗りになりひたすら暴行を加えるマイケルの元に駆けつけ、「マイケル、やめなさい! あなたまで人殺しになります!!」と彼を一喝する場面も見られた。また作中でマイケルが敵に気絶させられ意識が無い状態で車内に乗せられた場面で、今の状況が崖下に一直線となる暴走状況(=シーズン1第11話「潜入!殺人アカデミー テロリストの野望を砕け(原題:A PLUSH RIDE)」)やスクラップにされる状況(=シーズン2第4話「危うしナイト2000!スクラップ地獄 脱出!空中ターボ噴射!!(原題:BLIND SPOT)」)では、結末がどうなるかは明らかにK.I.T.T.自身理解できているものの、あくまでマイケルからの指示命令がなければ自身による独断で行動を取らず、マイケルの意識を戻すことを最優先に行動し、マイケルに意識が戻り、マイケルから(今の状況を)脱出しろと命令が出て初めてそういった行動を取る。シーズン4第5話「凶悪の牙・襲われた財団司令室!!(原題:THE WRONG CROWD)」でマイケルが捜査途中で人質を盾に取られ気絶させられた場面では非常事態を察知し彼の基へ駆けつけたり、シーズン4第16話「大追跡!凶悪のオフロードレース (原題:KNIGHT OF A THOUSAND DEVILS)」では通信連絡用のコムリンクをRC3に預け自身との直接連絡ができなかった状況で、犯人一味との格闘の最中主犯人が逃走をした際、マイケルが『K.I.T.T.が気付けば良いけどな』と呟いて後を追ったところ、状況をスキャナーで感知し、直接指示が無かったにも関わらず主犯人の逃走を体当たりで阻止したりと、マイケルの思いが通じて(≒空気が読めて)いる場面がある。またマイケル自身に非常事態が発生し、直接連絡ができない場面やマイケル本人が敵による催眠状態で明らかに正常でない状況ではデボンに指示を仰ぐ場面も見られた。シーズン3第10話「復讐のカメレオンマン・千の顔を持つ男(原題:KNIGHT OF THE CHAMELEON)」及びシーズン4第21話「黒魔術ブードゥ!恐怖の脳支配(原題:VOO DOO KNIGHT)」でそれが見られる。パイロット版(=シーズン1第1話)では終盤でタニヤから銃で重傷を負ったマイケルに「あなたは(重傷を負いすぐにも病院で手当てが必要で、体力が)もう限界だ」と言い、同場面で飛行機電話に繋がっていたデボンから「残念だがK.I.T.T.、マイケルに意識のある間は君にはどうすることもできない」と言っている。一方のマイケルは「まだ九回裏、ツーアウト」と野球の終盤場面を例えとした発言で自身を励まし宿敵を討つ姿勢を持っていた。日本語版ではデボンに対しての呼び掛けは『デボンさん』とさん付けしている[注 8]
ナイト財団

ナイト財団とは、マイクロエレクトロニクス事業で巨万の富を築いた実業家、ウィルトン・ナイトがその収益を投じて設立した組織(財団法人)で、正式名称は「法と政府のためのウィルトン・ナイト記念財団(Wilton Knight Memorial Foundation for Law And Government)」。ウィルトン・ナイトの名前を省略して頭文字をとり「F.L.A.G.」と称されることもある。様々な団体・個人にとって表沙汰にしたくない事件の調査を請け負っている、いわば私立探偵・興信所だが、その実績は政府の公的機関や大企業からも依頼を受けるほどの評価を得ている。財団の総帥であるウィルトン・ナイトは、かねてより犯罪を撲滅するためには積極的な抑止力の必要性を痛感しており、そのためにドリームカー「ナイト2000」が製作されることとなった。

劇中ではマイケルが「民間の調査機関」と名乗っているように、ナイト財団の調査部門そのものに強制権・捜査権は一切ない。そのため、捜査の際には警察や軍との連携を図る場合もある。一方で、マイケルが不法侵入やハッキング等の違法行為を行うシーンがしばしば見られ、キットがマイケルを諌めながらも結局はそれに渋々協力する、というやり取りは半ば恒例となっている。

マイケルが所属する組織は、日本語吹き替え版では単に「ナイト財団」と呼ばれているが、オリジナルではナイト財団の一部門である「F.L.A.G.」となっている。

なお、偶然で全く同一名の財団法人が実在する(en:Knight Foundation)。
責任者
デボン・マイルズ Devon (Shire) Miles (84エピソード, 1982-1986)(パイロット版及び日本語版ではデボン・シャイアー)
[注 9]
演 - エドワード・マルヘアー Edward Mulhare、日本語吹替 - 中村正財団の責任者でイギリス人。在りし日のウィルトンとは戦友であり、紳士的かつ温厚な性格。マイケルと意見が対立することもしばしばあるものの、彼の行動を全面的にサポートする良き理解者。軍を始めとして非常に広い人脈を持ち、大統領とも面識がある。博士号を持つ科学者でもあり、ナイト2000のボディを覆う分子結合殻の構造式の2/3(内AとBの式を知り『Cの式』のみ知らず後述する他の2名が知っている)を知る3人の人物の1人。また、過激な過去を持つという逸話もあり、第二次世界大戦中は従軍し、ゲシュタポの捕虜収容所から3度も脱走に成功した、ドイツ軍占領下のフランスにナイフ投げの芸人として潜入した、夜バイクに乗って司令部に行く途中に敵機の夜間爆撃に遭い、バイクは破壊されたものの助かった、若い頃はバイクレースのチャンピオンだった(マイケルが「デボンのヘルメットにゴーグル姿なんて想像もつかないね」と評したため「おいおい、それは偏見だぞ。私にだって若い頃はあったんだ、何ならトロフィーを見せてやろうか?」と言い返した)、等。他、SASへの在籍経験もあるという。ガースからは「親父(ウィルトン)によく似てやがる、だからお前が嫌いだ!!」と言われた。従軍時代の階級は中尉であり、上官にあたるスマイス中佐の部下であった。なおシャイアーという名字は原語版ではパイロット用脚本に見られる。マイケルやK.I.T.T.とともに全話に渡って登場するが、4シーズン中モニター越しでほんの数秒程度の登場だけの「最も登場時間の短い回」が3本あり、ひとつはシーズン3第13話「ナイト2000魔の毒液に溶ける!決死の再生立直れキット!!(原題:JUNK YARD DOG)」でK.I.T.T.が廃溶液によって壊滅的な状況になった場面[注 10]と、シーズン3第14話「強敵!ミサイル装甲車vsナイト2000!!(原題:Buy Out)」、シーズン4第10話「無法街!嵐のシカゴ・ブルース(原題:Knight Song)」である。これはシーズン3第13話の収録時点でデボン役のマルヘアーが持病を患っていたことへの配慮である。逆にシーズン1第7話「デボン逮捕!!決死の脱獄・迫る巨大トレーラー!橋上の対決(原題:NO BIG THING)」はデボンに焦点が当てられたエピソードで、同話中ではマイケルよりも主人公的な視点で描かれており、先述の「ゲシュタポ捕虜収容所から3度の脱走に成功した」という逸話もこの時に本人が語っている。性格は常に温厚であるが、シーズン3第8話「マイケル連続危機!殺人フリスビーが襲う!猛毒が狙う!(原題: DEAD OF KNIGHT)」でのエピソード冒頭で、毒スプレーでたまたまマイケルの後ろにいた全くの無関係である女性を殺害し、その後マイケルを毒薬入りのオレンジジュース(マーティン自身が実行した訳ではない)やカミソリ付きのフリスビーで殺そうとしたソニー・マーティン(スタンリー・カメル、声:徳丸完)に対しては、現行犯逮捕したマイケルの尋問に対してあくまでシラを切り続けるマーティンの態度に業を煮やし、彼の襟首を掴んで「私は普段は忍耐強いが、一度堪忍袋の緒が切れると何をするか自分でも分からなくなる!」と声を荒らげ激昂する場面が見られた。マイケルが事件捜査中にFBIや軍といった各機関に協力が必要となった場面では、マイケルからの依頼を受けたデボンが各機関の管理責任者に協力要請を依頼することが基本となっているが、前述のシーズン3第13・14話、シーズン4第10話ではデボン役であるマルヘアーの休養に伴い、ボニーがその代役を務めている。日本版オープニングでのキャスト紹介では「デボン・シャイアー。マイケル・ナイトの良き理解者」と紹介されるが、シーズン2第1話「ナイトライダー2・無敵ゴライアスVSナイト2000(原題:GOLIATH)」のみ「デボン・シャイアー。彼はナイトライダー誕生の秘密(マイケルのこと)を知る、数少ない人物の1人である」と紹介されている。
メカニック
ボニー・バーストウ Bonnie Barstow(シーズン1・3・4)(60エピソード, 1982-1983・1984-1986)
演 - パトリシア・マクファーソン
(英語版)、日本語吹替 - 小山茉美ナイト2000製作チームのうちの1人。K.I.T.T.に対しては母親のようにかいがいしく接する一方、メカニック関連の知識に疎くK.I.T.T.に度々無茶をさせたりどこかしらを故障させるマイケルに対しては、冷たく当たる場面もある(このような場面はシーズン1時に特に多く見られたが、シーズン3以降は徐々に少なくなってきており、シーズン4ではあまり見られなくなっている)。またシーズン3第7話「地獄におちたマイケル!裏切り!逃亡!死のバイオ兵器強奪(原題:Knight in Disgrace)」でエピソード序盤でマイケルが停職処分となった場面では、デボンと口論となり「(マイケルの停職処分は)あんまりですわ!」と彼を擁護する場面も見られた[注 11]。と普段は仲良く無さそうに見えるが、何だかんだでお互いが窮地に陥る場面では助け合う場面がハッキリ見られる。シーズン2ではボニーは登場せず、エイプリル・カーティス(後述)がナイト2000のメカニックを担当しているが、この交代の理由はエグゼクティブ・プロデューサーの一人、ロバート・フォスターによると「これまでと違った要素を取り入れたかった。きらびやかさが欲しかった」との事[4]。そのためシーズン3第1話「ナイトライダー5・強敵!赤い殺人カー(原題:KNIGHT OF THE DRONES)」で復帰した際には、一時的に財団から離れサンフランシスコの大学に在籍していた設定となっている。なお同エピソードでは彼女たった一人だけでK.I.T.T.の内装をいわゆる「後期型」にバージョンアップしている。1度K.I.T.T.に身長、体重、スリーサイズをこっそり計測されたことがあり、それによると身長168cm、体重54kg、スリーサイズは上から97cm-61cm-91cm。(シーズン1第9話「決死の替え玉作戦!ナイト2000 凶悪武装軍団マル秘計画を暴け!!(原題:INSIDE OUT)」)。飛行機嫌いであり、その性格はK.I.T.T.にも反映されている。パイロット版(シーズン1第1話)「電子頭脳スーパーカー誕生(原題:KNIGHT OF PHOENIX)」、シーズン1第3話「荒野の大戦争!地獄の暴走族スコーピオンズ 対 ナイト2000(原題:GOOD DAY AT WHITE ROCK)」、シーズン2全話、シーズン4第21話「黒魔術ブードゥー!恐怖の脳支配(原題:VOODOO KNIGHT)」を除くエピソードに登場する。上述のシーズン1第3話やシーズン4第21話のオープニングクレジットでは紹介されているが、前者は物語の冒頭のシーンでデボンがレストランにいる事をボニーから教えてもらったとマイケルの会話及び、後者は物語の中盤のシーンで相手を催眠状態に陥れるイヤークリップの分析に関して、デボンが今ボニーが(休暇で)いないが…というマイケルとの会話では登場しているが、どちらもボニー本人は登場していない。上述のシーズン3第13・14話では本来デボンが担うべき各機関への協力要請の役目をボニーが務めている。また逆にシーズン4第21話では本来ボニーが担うべきメカニックとしての役目をデボンが務めている。なお同エピソードでは、ボニーは休暇中という設定であるため一切登場しない。シーズン1第17話「激突!キット対マイケル・悪魔の洗脳!奪われたナイト2000(原題:CHARIOT OF GOLD)」、シーズン3第4話「幽霊殺人事件・謎のゴリラを追え!(原題:HALLOWEEN KNIGHT)」、シーズン4第3話「ハイジャック!人質ボニーを救え!!(原題:SKY KNIGHT)」、シーズン4第8話「謀殺!サーキットに忍び寄る魔手!!(原題:KNIGHT RACER)」といった各シーズン(シーズン2を除く)のエピソードではボニーを焦点にしたエピソードとなっている。シーズン1第17話ではK.I.T.T.を乗っ取る為に敵組織に洗脳される。シーズン3第4話では新居先で事件に巻き込まれる。シーズン4第3話では姉の結婚式の為、ボストン行への飛行機に乗った所でハイジャック事件に巻き込まれる。シーズン4第8話では自分と同じメカニックの友人が事件に巻き込まれ、その真相を掴むべくデボンにマイケルを事件真相に捜査を要請する場面がある。ただし当のデボンはマイケルに次の仕事を既に予定しており前向きではなく「36時間以内」を条件にその依頼を承諾したが、真相究明に時間が遅れたためデボンはボニーに『残念だが時間が来たこれ以上は無理だ』と非情にも「捜査の打ち切り」を告示したが、ここでマイケルが『ケチな詐欺師を捕まえるのが先か?それとも明日先がわからない人を救うのが先か?』と両者を天秤に掛けて問い詰められたデボンが「全く私を弱みを掴みおって…」と渋々マイケルに7時間以内を条件にボニーの事件解決させることを優先させた。またシーズン3第19話「女賊アマゾネス!狙われた最新鋭ミサイル!!(原題:KNIGHT IN RETREAT)」でも数年来の知人であるハーリー・フリーマンが飲酒運転での自殺だとはどうしても思えないとボニーの見解でマイケルに調査を依頼し、事件の真実を受け止めた。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:268 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef