ナイトメアー・ビフォア・クリスマス
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その瞬間、ずだ袋が機械に巻き上げられ、ブギーの本体を構成している無数の虫たちが露出してボトボトとマグマの中に落ちていく。苦しみもだえるブギー。地を這って逃げようとする最後の一匹がサンタクロースに踏みつぶされ、ブギーは消滅した。

サンタクロースはジャックの「せっかくのクリスマスを台無しにしてしまった」という謝罪の言葉に対し、「他のホリデーを乗っ取る前にサリーに相談しろ」と責めはせずとも怒った様子でその場を立ち去り、世界中を駆け回って瞬く間に事態を収拾する。こうして平和なクリスマスは取り戻された。その様子を見守っていたジャックとサリーは、ふと空から白い粉のようなものが舞い落ちてくるのに気づいた。それはハロウィンタウンには決して降ることのない雪だった。ふと空を見上げるとそりに乗ったサンタクロースの影が見え、穏やかな声でハロウィンを祝福する言葉を駆けながら去っていく。自分の所業を許し、ハロウィンタウンにも平等にクリスマスプレゼントを贈ってくれたサンタクロースの心遣いに、ジャックはクリスマスを祝福する言葉を返し手を振って応えた。

全てが終わったのち、自分に寄り添ってくれたサリーの想いに気付いたジャックはハロウィンタウンの丘で独り佇んでいた彼女の傍に寄り添い、口づけを交わし合うのだった。その様子を見届けたゼロは空へ舞い上がり星になるのだった。
登場キャラクター
主要人物
ジャック・スケリントン
(英語版)(Jack Skellington)
本作の主人公。丸顔の骸骨のような男性。怖がらせることに天賦の才を持ち、ハロウィンタウンの住民たちには「パンプキン・キング(かぼちゃ畑の王)」と呼ばれている。冒頭の登場シーンから分かるように、その正体はかかしである。陽気で紳士的な性格だが、毎年のハロウィンの催しに面白さを感じることが出来なくなり、クリスマスタウンに迷い込んで目撃したクリスマスの煌びやかさに魅了され、サリーやハロウィンタウンの人々を巻き込んで、盛大なクリスマスを行おうと奔走する。しかし、本人でさえクリスマスのなんたるかを理解しておらず、サンタクロースに成りすまして「人を驚かすための玩具」を人間たちにばら撒いたため、ついに軍隊の大砲によって撃ち落とされてしまう。自分の失敗を認めて反省した後に立ち直り、事態収拾のためにブギーと対決し、サンタクロースを救出して謝罪した。そして、サリーと結ばれる。ヘンリー・セリック監督はインタビューにて、「ジャックの姿の着想源は長い脚で華麗に動く蜘蛛である」と語っている[2]
ゼロ(Zero)
ジャックのペット。宙を自由に飛び回る幽霊犬。普段はお墓に入っており、ジャックが足を叩くと出てくる。色は白で足は無く、布のようにひらひらとしている。瞳は真っ黒。かぼちゃのちょうちんの鼻が明かりの役割をはたす。最後はキスをするジャックとサリーを見届け、夜空の星となった。
サリー(Sally)
本作のヒロイン。死体から作られ、偶然心を持って生まれた継ぎ接ぎだらけの人形。見た目は顔が青白く、口裂け女のような顔をしているが、心優しい性格でハロウィンタウンで唯一の良識人で、サンタクロース曰く「まともなのは彼女だけ」。クリスマス計画に熱を上げ過ぎて暴走するジャックの姿に不安を覚え、街中がジャックのクリスマス計画で浮かれる中、ただひとりハロウィンタウンの在り方から外れたその計画の行く末を懸念している。自分を束縛する生みの親のフィンケルスタイン博士の目を盗むため、度々「イヌホオズキ」の毒をスープに盛ったりするしたたかさも持ち合わせている。利き手の右腕以外なら自力で縫い合わせることで修復可能なため、塔の上から飛び降りるなど体がバラバラになるような無茶をすることもある。そのため、網かごの手提げかばんには裁縫道具が入っており、ハサミを使えないため糸は口で切っている。漫画版は主に彼女の視点で描かれている。
「サンディ・クローズ」(Sandy Claws)/ サンタクロース(Santa Claus)
『クリスマス・タウン』に住む伝説の人物。クリスマス前の晩に、夢とプレゼントを世界中のいい子にしている子供達にだけ届ける全世界の人気者であり、悪い子には「プレゼントはやらない」と怒ることもある。サンタクロースが正しい名前なのだが、ジャックに「鋭い爪を持つ男」という意味の「サンディ・クローズ」[注釈 2]と名前を勘違いされている[注釈 3]。ジャックの命令でハロウィンタウンに拉致され、ジャックの計画を知ったウギー・ブギーによって殺されかける。酷い目にあわされたにもかかわらず、自分の行いを反省したジャックに助けられたことで彼を許し、彼の行いで巻き起こされた混乱を瞬く間に収拾した。その後はハロウィンタウンに雪を降らせ、暖かな声でハロウィンの祝福の言葉をかけた。
ウギー・ブギー(Oogie Boogie)
本作のディズニー・ヴィランズ。目と口の部分に穴が開いている巨漢の袋のお化け。ハロウィンタウンの嫌われ者で、影の支配者を名乗っている。木の中の洞穴に住み、あらゆる拷問器具を所持する根っからの悪者。悪ガキ3人組を手下にしている。イカサマが得意なギャンブラーであり、自宅の地下はカジノも兼ねた拷問部屋になっている。サイコロが好き。ズダ袋の中身は数万匹規模のが詰め込まれており、縫い目が裂けると虫が散らばってしまう。悪ガキ3人組に連れてこられたサンディ・クローズを拘束し、彼を救出しに来たサリー共々マグマに放り込んで、料理しようとした。
悪ガキ3人組
ブギーの子分であり、サンディ・クローズの誘拐を行った仲良し(悪ガキ)3人組。ジャック曰く「ハロウィンの子役スター」。イタズラ好きで町長はこの3人を苦手としている。表面上はジャックの言うことに従っていたが、口止めされていたにもかかわらず、あっさり約束を破ってブギーにクリスマス計画のことを教えてしまう。ブギーが倒されたその後はジャックとサリーを助けた。また、彼らは悪魔魔女食屍鬼の仮装をした小鬼である[注釈 4]。英語版では一人称は3人とも「オイラ」。
ロック(Lock)
悪ガキ3人組のリーダー格。だが若干ショックに主導権を取られ気味。後先を考えない性格。


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