ドリーム_(2016年の映画)
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ドリーム
Hidden Figures

監督セオドア・メルフィ
脚本アリソン・シュローダー(英語版)
セオドア・メルフィ
原作マーゴット・リー・シェッタリー(英語版)
ドリーム NASAを支えた名もなき計算手たち
製作ドナ・ジグリオッティ
ピーター・チャーニン
ジェンノ・トッピング
ファレル・ウィリアムス
セオドア・メルフィ
製作総指揮ジャマル・ダニエル
ルネー・ウィット
イヴァナ・ロンバルディ
ミミ・ヴァルデス
ケヴィン・ハロラン
出演者タラジ・P・ヘンソン
オクタヴィア・スペンサー
ジャネール・モネイ
ケヴィン・コスナー
キルスティン・ダンスト
ジム・パーソンズ
音楽ハンス・ジマー
ファレル・ウィリアムス
ベンジャミン・ウォルフィッシュ
撮影マンディ・ウォーカー
編集ピーター・テッシュナー(英語版)
製作会社フォックス2000・ピクチャーズ
チャーニン・エンターテインメント
レヴァンティン・フィルムズ
配給20世紀フォックス
公開 2016年12月25日(限定公開)
2017年1月6日(拡大公開)
2017年9月29日
上映時間127分[1]
製作国 アメリカ合衆国
言語英語
製作費$25,000,000[2]
興行収入 $235,568,853[3]
4億6145万円(見込み)[4]
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『ドリーム』(原題: Hidden Figures)は、2016年に公開されたアメリカ合衆国伝記映画。ただし、史実との相違点も多い。

本作はマーゴット・リー・シェッタリー(英語版)のノンフィクション小説『ドリーム NASAを支えた名もなき計算手たち』を原作としている。監督・脚本はセオドア・メルフィが、主演はタラジ・P・ヘンソンが務めた。
あらすじ

1961年のアメリカ合衆国南東部バージニア州ハンプトン。アメリカ合衆国南部において、依然として白人と有色人種の分離政策が行われていた時代。優秀な黒人女性のキャサリンは、同僚のドロシーとメアリーと共にNASAラングレー研究所の西棟(有色人種専用棟)で計算手として働いていた。

ソ連の人工衛星スプートニクの打ち上げ成功を受けて、アメリカ合衆国国内では有人宇宙船計画へのプレッシャーが強まっていた。そんな中、キャサリンは上司のミッチェルからスペース・タスク・グループ(英語版)(STG:宇宙研究本部)での作業を命じられた。図らずも、キャサリンはグループ初の黒人でしかも女性スタッフとなったのだが、人種差別的な環境に苦しめられることとなった。

キャサリンに対する同僚の反応は酷いもので、エンジニアを総括するポールに至っては露骨に嫌な顔をし、機密であるとしてキャサリンに黒塗りの資料しか渡さなかった。計算部の代理スーパーバイザーであるドロシーは、事実上の管理職として自身の昇進を願い出ていたが、白人女性のミッチェルに前例がないという理由で断られていた。

また、メアリーは実験用の宇宙カプセルの耐熱壁に欠陥があることに気がついており、エンジニアへ転身を希望したが「女で黒人でエンジニアになることはできない」として諦めかけていた。エンジニアへの転身には、学位が必要だったが、そのためには白人専用の高校に通わねばならなかった。

ついに宇宙飛行士候補生「マーキュリー・セブン」がラングレーに異動してくる。黒人たちは彼らに接触できないよう、歓迎の場も分けられていたが、ジョン・グレンは彼女たちに親しく接し、感謝を述べた。

キャサリンは黒塗りの資料にもかかわらず、正確な解答を導き出し、やがて上司であるハリソンも彼女の能力を認める。メアリーはついに裁判所に訴えを起こし、通学の権利を勝ち取る。そしてドロシーは、最新型コンピューターIBM 7090の導入を目にし、計算手が解雇されることを見越して、自らプログラミング言語FORTRAN」を学び、黒人女性計算手達に教える。

ソ連との宇宙開発競争の中、ついに1961年4月12日、ソ連のユーリイ・ガガーリン少佐はボストーク1号で有人宇宙飛行に成功する。マーキュリー計画の続行も危ぶまれるが、5月15日、ジョン・F・ケネディ大統領は月面着陸を目指すと表明する。計画の続行に関係者は安堵するが、スペース・タスク・グループの仕事も多忙を極めていく。

そんなある日、キャサリンがたびたび長時間、席を外していることをハリソンは叱責する。キャサリンは、自分が800m離れた有色人種用トイレに共用自転車を使えず走って往復しなければならないこと、職場の服装規則である真珠のネックレスを買えるほどの給与を得ている黒人女性がいないこと、コーヒーディスペンサーさえも人種分けされ、のけ者にされていることを逆に大声で訴える。せめて日に数度、席を外すことは許して欲しいと。ハリソンは程なく、「有色人種用」のコーヒーディスペンサーやトイレ看板を取り外し、NASAから人種差別を撤廃させようとする。

キャサリンは、やがて重要な会議にも出席し、席上で見事な計算をして落下位置を予測してみせ、その能力でグレン達宇宙飛行士の信頼を勝ち取る。前夫と死別し3人の娘たちを育てていたキャサリンだったが、州兵のジムと再婚し、ハリソンから真珠のネックレスを贈られる。一方、ドロシーは予想通り、コンピューター技術者として引き抜かれるが、他の女性計算手も一緒でなければ応じないと強硬姿勢を見せる。結果、彼女達でしかIBM 7090を使いこなせず、その要求は認められただけでなく、白人女性たちも彼女に教えを請いに来た。メアリーの通学に反対していた夫も、やがて彼女の努力を認め応援するようになる。

1962年2月20日、ついにアメリカ合衆国はマーキュリー・アトラス6号打ち上げの日を迎える。グレンはコンピューターの計算に不安を感じ、キャサリンの検算を要求する。検算の結果、無事に打ち上げられ、落下位置も計算通りだった。

エピローグでは、ドロシー、メアリー、そしてキャサリンの3人の写真とその後の活躍が紹介される。
キャスト

※括弧内は日本語吹替[5]
計算部


キャサリン・ゴーブル・ジョンソン - タラジ・P・ヘンソン浅野まゆみ) 数学者

ドロシー・ヴォーン - オクタヴィア・スペンサー斎藤こず恵) 数学者、スーパーバイザー(西棟代理主任)

メアリー・ジャクソン - ジャネール・モネイ武田華) 数学者、エンジニア

ヴィヴィアン・ミッチェル - キルスティン・ダンスト園崎未恵) スーパーヴァイザー(東棟主任)

宇宙研究部(STG)


アル・ハリソン - ケヴィン・コスナー仲野裕)STGの責任者

ポール・スタッフォード - ジム・パーソンズ村治学)ヘッド・エンジニア

カール・ジーリンスキー - オレク・クルパ エンジニア。ユダヤ人

ルース - キンバリー・クイン(英語版)(きそひろこ)赤毛の女性スタッフ

黒人女性たちの縁者

キャサリン家


コンスタンス - サニーヤ・シドニー(英語版)(桜沢ノエル)キャサリンの前夫との長女

キャシー - ザニ・ジョーンズ・ムバイス(籠尾りか)キャサリンの前夫との次女

?? - キャサリンの前夫との三女

ジョイレット・コールマン(現行) - ドナ・ビスコー キャサリンの母親(出戻り娘キャサリンを住まわせている)

ジョイレット・コールマン(若い頃) - カラン・ケンドリック

ジム・ジョンソン - マハーシャラ・アリ江川央生)軍人(州兵)でキャサリンの後の再婚相手

メアリー家


リーバイ(レヴィ)・ジャクソン - オルディス・ホッジ杉村憲司) メアリーの夫で人権活動家


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