ドラムセット
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しかし、打面用と共鳴用に用いるヘッドに種類上の区別は無く、直径が合えば、表現したい音などによって現場の裁量で選択でき、前述の通り共鳴用のヘッドの有無も選択できる。

ドラムヘッドはドラムの表面積の多くを占め、聴衆やカメラに見えやすいため、メーカー名やバンド名が表記されていることが多い。ドラムセットも同様であるが、特にバスドラムの共鳴用ヘッドにはあらかじめメーカー名が入っていることが多い。バンド名や個人名を入れる事も多い。

消耗品であり、打面用、共鳴用問わずヘッドは演奏時の打撃により不均一に引き延ばされるため、破れるなど外観上明らかな損傷が無くても使用頻度に合わせた定期的な交換が必要となる。[要出典]

主要なドラムヘッドメーカーには、REMO、EVANS、Aquarianがある。ドラムセットを購入する場合はヘッドは生産財として既に組み込まれていることが多い。
バリエーション
ツーバス、ツインバス、ダブルベースドラム
詳細は「
ツー・バス」を参照右足のみでは不可能な高速かつ力強い連打を実現するため、左足側にもバスドラムを設置する。同口径のものを用いるケースと異口径のバスドラムを設置して幅広い楽曲に対応するケースがある。
ツインペダル、ダブルペダル、タブルフットペダル
特殊なペダルを使用し、バスドラム1個でツーバスと同じ奏法を可能にする。ただし、バスドラムが一個のためサスティーンがミュートさせ完全には同じにならない。ドラマーの好みや経済的理由、スペースの関係でツーバスにできない場合などに用いられる。
バスタム
通常のフロアタムを使わず、大口径のタムタムを使用する。
左利き用セッティング
打楽器類を全て左右逆に配置する。ツインペダルも左利き用のものが市販されている(Ex:イアン・ペイス山田亘)。
ドラムラック
シンバルやタムタム等をスタンドを用いず、パイプや角棒を組み合わせたラックに取り付けたホルダーで設置する(スタンドと同時に使用する場合もある)。ドラムセットを移動しても同じセッティングを維持できる、特に打楽器の数が多い場合スタンドの足の配置に困らない等のメリットがあるが、一般にスタンドより高価である。ジェフ・ポーカロが考案し、特許も取得した。[要出典]
リモートハイハット
ワイヤーケーブルでハイハットを遠隔操作するペダルを持つ、特殊なハイハット。自由なセッティングが可能となったラックの普及に伴い、同じく自由なセッティングを可能としたもの。
重ねシンバル
通常、シンバルは余韻を残すようにフェルトで挟み1枚で使用するのだが、直接かぶせるようにシンバルをセッティングする。これにより、余韻を意図的に止めアタック音を出す目的などで使用する。
サブスネア
1つだけのスネアでは楽曲の表現に不足する場合に用意するもの。大抵はメインスネアと比較して口径の異なるものや胴の深さを変えたものを用意し使用する。また、片方をスナッピーオン、他方をオフのものにすることもあり、演奏中にスナッピーを外すことなく音色を使い分けることができる。
スタンドプレイ
フルドラムキットに座る代わりに、バスドラム、スネアドラム、ハイハット、クラッシュシンバルだけで立って演奏する。(Ex:スリムジムファントム 他ロカビリー系)
エレクトロニックドラム(電子ドラム)
ドラムマシン」も参照電子的に音を合成するもので、複数のパッドと音源から成る。アナログシンセサイザー音源を用いるもの、デジタルサンプリング技術を用いるもの、あるいは音素片を加工するモデリング技術を用いるものなどがある。1980年代に発売されたリン・ドラム(英語版)などが電子回路によって音を作り出していたのに対し、21世紀初頭に登場したHighleads は打撃面やシンバルの振動をピックアップコイルによって電気信号に変換する。打撃面にラバーやメッシュヘッドを用いたこれらのドラムは、打音を演奏音として使うアコースティックドラムに比べて音が静かなため、個人の練習用ドラムセットとして人気がある。また瞬時に音色を切り替えられたり環境に左右されない利点からレコーディングに使用されることもあるが、単体で用いたりアコースティックドラムと組み合わせたりすることもある。「トリガーモジュール」と呼ばれるセンサーを生ドラムに取り付けて生音とサンプリング音を合成して演奏や録音に使う方法もある。キーボードやエレキギターなど一般的な電子・電気楽器と同様に、音の出力はスピーカーから行われる。ステージなどで大音量を得るには、PAあるいは楽器用アンプなどの増幅装置付きスピーカーが不可欠である。
ドラムセットの楽譜

便宜的にパーカッション記号ないし、ヘ音記号音部記号に持つ五線譜、あるいは音部記号の無い五線譜を用いて表されることが一般的であるが、それ自体は音階を持たないリズム譜の集合体であり、音高符頭アーティキュレーション記号などの書き分けと楽器操作との間に、ほぼ一対一の対応関係が有るという点でタブラチュア(Tab)譜の一種である。ただし、ギターやベース等のTab譜と違い、奏者によって(あるいは同一人物であっても)ドラムセットを構成する楽器の種類と数が大幅に変わるために、それらを表す譜面上の表記は一意に定まらない。したがって採譜者には略語、付録コメントなどで記譜方法を解説する事が本来的に求められる。

記譜例を以下に示す。
ドラム
左から、バスドラム、スネアドラム、フロアタム、ミドルタム、ハイタム。
シンバル
左から、ハイハットをペダルのみで演奏する場合、ハイハットをスティックで叩く場合、ライド、ベル、クラッシュ、チャイナまたはスプラッシュ(それぞれのシンバルについては、ドラムセットにおけるシンバルの種類を参照)。
ドラムセットの音

オーディオサンプル
パーツ演奏内容オーディオ (
Vorbis: 矢印をクリック)
スネアドラム消音しないスネアドラム
消音したスネアドラム

リムショット

バスドラム消音したバスドラム

1タム, 2タム8インチ (20 cm) ラックタム

12インチ (30 cm) ラックタム

フロアタム

ハイハットクローズド・ハイハット

オープン・ハイハット

フットペダルでハイハットを開閉(チック)

クラッシュシンバルクラッシュシンバル

ライドシンバル普通に叩く

シンバルの「ベル」部分を叩く

エッジを叩く

ビートハイハットの典型的なロックビート

ライドシンバルの典型的なロックビート

ウィキメディア・コモンズ
のドラムカテゴリにさらに多くの例があります

メーカー
ドラムセット

ドラム、シンバル、ハードウェアなどを調達、製造し、自社ブランドとしてセットを販売しているブランドの一覧。



Ayotte(カナダ)

Bonney Drum Japan(日本)

Brady(オーストラリア)

Cadeson(台湾)

C&C(アメリカ)

Camco(アメリカ)

Craviotto(アメリカ)

ddrum(アメリカ)

DIXON(台湾)

Dunnett(カナダ)

Drum Workshop(アメリカ)

Fibes(アメリカ)

Gaai(アメリカ)

GRETSCH(アメリカ)

Harvest Drum(台湾)

Highleads(日本)

JD(台湾)

Kitano(日本)

Ludwig(アメリカ)

Mair(台湾)

MAPEX(台湾)


NOBLE & COOLEY (アメリカ)

Odery(ブラジル)

Orange County Drum & Percussion(アメリカ)

Pacific(アメリカ)

Pearl(日本)

Pork Pie(アメリカ)

PREMiER(イギリス)

REMO(アメリカ)

RMV(ブラジル)

Rocketshells(アメリカ)

Rogers(アメリカ)

SAKAE(日本)

SJC(アメリカ)

Slingerland(アメリカ)

Solo drum(アメリカ)

SONOR(ドイツ)

SPAWN(アメリカ)

Steve Maxwell Custom Drum(アメリカ)

TAMA(日本)

TAYE(アメリカ)

Trick(アメリカ)

YAMAHA(日本)



ドラム

ドラムセットに組み込まれる太鼓(シェル)を供給しているブランドを記載。



NEGI(日本)

CANOPUS(日本)

Sakae(日本)



シンバルブランド

ドラムセットに組み込まれるシンバルブランドを記載。



Agean Cymbals(トルコ)

Anatolian(トルコ)

Amedia(トルコ)

Bosphorus(トルコ)

Dream(中国)

Factory Metal Percussion(アメリカ)

Hammerax(アメリカ)

Ibrahim Diril(トルコ)

Istanbul Agop(トルコ)

Istanbul Mehmet(トルコ)

KOIDE(日本)

Masterwork(トルコ)

Matt Bettis(アメリカ)



Matt Nolan(イギリス)

Meinl(ドイツ)

Ming(台湾)

Ottavino(アメリカ)

PAiSTe(スイス)

SABIAN(カナダ)

Saluda(トルコ)

Spizzichino(イタリア)

Supernaturals Cymbals(トルコ)

Turkish(トルコ)

UFIP(イタリア)

Wuhan(中国)

Zildjian(アメリカ)



電子ドラムメーカー

Roland(日本)

YAMAHA(日本)

Highleads(日本)

MEDERI(香港)

ALESIS(アメリカ)

XM edrum(台湾)

Go edrum(台湾)

脚注[脚注の使い方]


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