ドラゴンクエストVII_エデンの戦士たち
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本作は重要アイテムである「ふしぎな石版」を集めることによってストーリーを進める形式がメインだが、それについての詳細は世界設定の節で述べる。
移動画面

移動画面はポリゴンを採用した俯瞰視点の3Dマップとなり、町やダンジョンでは、コントローラを使って視点を360度回転する機能、上空から広域を見渡す機能が追加された。視点を変えないと存在を確認できない宝箱や扉なども多数登場[5]。ただし、キャラクターや建物以外の多くのオブジェ(木、花、持ち上げられる壷など)はポリゴンではなく2Dテクスチャとして表示される。主人公たちメインキャラクターは、本作からは斜め方向に移動できるようになったことから、前後左右と斜めの8方向のグラフィックが用意され、それ以外のキャラクターには前後左右の4方向のアングルのグラフィックが用意された。この手法は後のPS版『IV』やニンテンドーDSでのリメイク作品にも受け継がれている。

主人公たちの前に人がいないときに「はなす」のコマンドを使うことで、主人公に同行しているキャラクターと会話ができるようになった[6]。メインキャラクター・サブキャラクターを問わず会話をすることができる。話をする仲間が誰かはランダムで、そのときの状況に合った話をする(話題が無い場合は「…」となる)。特定のタイミングで特定の条件を満たさないと聞けない話もある。また、壷や樽などを「べんりボタン」で持ち運んで投げることができるようになり、このアクションを生かしたダンジョンの謎解きも用意されている[6]

前作『VI』同様、イベントで夜のシーンになることはあるが、『III』-『V』に存在した昼と夜が切り替わるシステム(フィールド上の歩行もしくは呪文)は採用されていない。
乗り物

本作では5種類の乗り物が登場する[7]

船 - 主にDISC1時に使用する。廃船になったアミット漁の漁船を主人公とキーファが修理したもの。乗り込むことで現代世界の海上を移動する。海賊船が使えるようになると登場しない。

魔法のじゅうたん - アイテム「魔法のじゅうたん」を使うことにより、平坦な地形の上を低空飛行する(岩山や山、森は通過できない)。現代世界でのみ使用可能で、石版の中の過去の世界では使えない。使おうとすると「しかし丸まったままだ」と表示され使用不能になり、シナリオを進められなくなる致命的なバグが存在する。

飛空石(ひくうせき) - 内部が空洞になっている、空を飛ぶ不思議な石。乗り込むことで現代世界の上空を地形に左右されることなく飛行する。天上の神殿から発進したときは速度が遅いが、1度降りて再度乗れば本来の速度に戻る。

海賊船 - キャプテン・シャークアイ率いる海賊団の巨大な双胴船。海賊のグループ名および船名は「マール・デ・ドラゴーン」。武器屋・防具屋などの多数の施設を備える。当初は大陸間を自動的に移動するだけだが、最終的には現代世界の海上を自由に移動できるようになる。この船に乗っているときの戦闘では海賊たちが戦闘に参加して援護砲撃などを行う。

イカダ - 主に町やダンジョン内で使われる水上移動の乗り物であるが、あるイベント中ではフィールド上の移動手段として用いられる。PS版では水没したハーメリア周辺の大陸のフィールドの移動にも使われる。

この中で、船、飛空石、海賊船の3つの乗り物は、所有していれば移動呪文「ルーラ」を使った場合に移動した場所に対応する場所に自動的に移動する。
パーティー

本作では、前作で存在した、戦闘に参加するメンバーを入れ替えるための馬車は登場せず、モンスターをパーティーに加えるシステムも廃止された(ただし、新要素の「モンスター職」により登場人物たちがモンスターの力を得ることは可能)。登場するメインキャラクターは主人公を含めて6人だが、シナリオの流れでパーティーメンバーが4人を上回らないように自動的に加入・離脱をするようになっているため、パーティーメンバーは基本的に3?4人で固定。ただし、終盤ではメンバーが5人になるため、特定の場所で主人公以外のメンバー1人を任意に待機させられる。劇中では、前述の乗り物「飛空石」には4人までしか乗れないから[注 1]、という理由が示される。

シナリオの進行に応じて、メインキャラクター以外のキャラクターが主人公たちに同行することがある。これらのキャラクターには戦闘に参加するものとしないものが存在する。戦闘に参加する場合、HPMPは表示されず、命令もできないが、基本的に死亡することはない。しかし、メインキャラクターが全員死亡すると、サブキャラクターが生き残っていても全滅扱いになる。戦闘ではメインキャラクターたちとサブキャラクターは別のグループになっており、モンスターのグループ攻撃をメインキャラクターたちが受けた場合、サブキャラクターは攻撃を受けない(その逆も同様)。特技「しょうかん」「げんま召喚」で呼び出された精霊・幻魔も同様の扱いとなる(前述した戦闘に参加するタイプのサブキャラクターがいる場合は召喚できない。また、こちらはHPが限られており、死亡または戦闘終了によっていなくなる)。なお、プレイヤーは支援系の呪文や特技を使用する際にこれらのサブキャラクターを対象指定することはできないが、AIに行動を任せるとサブキャラクターに対しても回復や支援を行ってくれるようになる。
職業・転職「ドラゴンクエストVI 幻の大地#職業・転職」も参照

前作『ドラゴンクエストVI』で採用された転職システムが継承された。本作での職業については後述。基本的なルールは前作と同じだが、以下の新要素が追加された。
職歴

本作では職歴という要素が追加され、ステータス画面で職歴を見ることができるようになった。また、前職と現在の職業の両方の長所を生かした呪文や特技を習得できるシステムが新たに搭載された。転職後に現在の職業のレベルが★5つまで上がる(「いたについてきた」と表示される)か、前に一度やめた職業に再転職して、かつ再転職後に一定回数戦闘する(「カンがもどってきた」と表示される)かのいずれか条件を満たすことにより、新たな呪文・特技を習得できることがある。いずれのケースも前職・現職両方の職業レベルが★5つ以上であることが条件である。この際の転職の順序は順不同で、覚える呪文・特技は職業の組み合わせごとに定められているが、覚える呪文・特技のない組み合わせもある[8]

モンスター職

本作では人間職20種(基本職10種、上級職10種)のほか、モンスターの心(「スライムの心」「キメラの心」など)を手に入れることによって転職が可能となるモンスター職が34種存在する。モンスター職の中には人間職では覚えられない特技を習得できる職業もあり、モンスター職をマスターすると、フィールド上でのキャラクターの外見がそのモンスターの姿になる[9]

モンスターの心はモンスターを倒して入手するほか、宝箱から入手する、カジノの「ラッキーパネル」で入手するなどの方法がある[10]。モンスターの心を持っているキャラクターのみが該当するモンスター職へ転職することができ、転職後はモンスターの心は消滅する。また、モンスター職でも人間職と同様、複数のモンスター職をマスターすることによって転職が可能となる中級職や上級職が存在する[9]
職業一覧
基本職
[11]
戦士 - さまざまな剣技を身につける。ドラゴン斬り、まじん斬りなど。武闘家 - 格闘特技を覚える。とびひざげり、まわしげり、かまいたちなど。魔法使い - 初級から中級の攻撃系呪文を中心に覚える。メラミ、ベギラマ、ヒャダルコなど。僧侶 - 回復・蘇生系呪文やバギ系を中心に覚える。ベホマ、ザオラル、バギマなど。踊り子 - さまざまな踊りの特技を覚える。メダパニダンス、死のおどりなど。盗賊 - 戦闘後に宝物を盗めるようになる。移動中に便利な特技を覚える。とうぞくのはな、しのびあし、レミラーマなど。吟遊詩人 - 歌系特技を中心に覚える。めざめの歌、天使のうたごえなど。船乗り - 海に関係ある特技を覚える。つなみ、あみなわなど。羊飼い - に関連する特技などを覚える。どとうのひつじ、ウールガードなど。笑わせ師 - 遊び系特技を中心に覚える。ぼけ、つっこみ、くすぐりの刑、へんてこ斬りなど。
上級職[12]
バトルマスター - 戦士と武闘家をマスターすると転職できる。打撃系特技を覚える。熟練すると会心の一撃が出やすくなる。魔法戦士 - 戦士と魔法使いをマスターすると転職可。属性付き剣技などを覚える。賢者 - 魔法使いと僧侶をマスターすると転職可。上級の攻撃呪文や役立つ補助呪文などを覚え、熟練すると呪文の消費MPが少なくなる。パラディン - 武闘家と僧侶をマスターすると転職可。熟練すると打撃一撃で相手の息の根を止めることがある。魔物ハンター - 盗賊と羊飼いをマスターすると転職可。熟練するとモンスターをなつかせやすくなる。また、パーティー内にこの職業がいなければモンスターパークへ送れないモンスターもいる。なお、従来のシリーズの魔物使いとは異なり、モンスターを仲間にすることはできない。海賊 - 船乗りと盗賊をマスターすると転職可。戦闘後に宝物を盗めるようになる。スーパースター - 踊り子と吟遊詩人と笑わせ師をマスターすると転職可。踊り系の特技などを覚える。敵が時々見とれるようになる。ゴッドハンド - バトルマスターとパラディンをマスターすると転職可。熟練すると最強の攻撃特技も覚えるほか、全体回復呪文も習得できる。天地雷鳴士 - 賢者とスーパースターをマスターすると転職可。強力特技を覚える他、呪文の消費MPが少なくなる。さらに、幻魔を戦闘に参加させることができる「げんま召喚」という特技を唯一習得する。勇者 - 究極の職業。ほかの上級職3つをマスターすることにより転職できるほか、「ゆうしゃの心」があればそれだけでも勇者になれる。


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