ドナルド・D・チェンバリン
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コンピュータ歴史博物館フェロー (2009) [1]
プロジェクト:人物伝
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ドナルド・"ドン"・ディーン・チェンバリン(Donald "Don" Dean Chamberlin、1944年12月21日 - )は、アメリカ合衆国計算機科学者である。レイモンド・F・ボイス(英語版)とともに、オリジナルのSQLの言語仕様の主要設計者としてよく知られている。彼はまた、XQueryの開発にも多大な貢献をした。
生涯

ドナルド・D・チェンバリンはカリフォルニア州サンノゼで生まれた。キャンベル高校を卒業後、ハーベイ・マッド大学で工学を專攻し、1966年に学士号を取得した。その後、アメリカ国立科学財団の奨学金を受けてスタンフォード大学に進学した。スタンフォード大学では、電気工学を専攻し、計算機科学を副専攻とした。電気工学で、1967年に修士号、1971年に博士号を取得した。在学中にニューヨーク州ヨークタウンハイツ(英語版)にあるIBMのトーマス・J・ワトソン研究所で夏季インターンシップを行っており、大学卒業後はIBMに入社、ワトソン研究所に配属された。

チェンバリンは、世界で最も広く使われているデータベース言語であるSQLの共同発明者として最もよく知られている。SQLは、1970年代半ばにチェンバリンとレイモンド・ボイスによって開発され、世界初の商業的に成功したリレーショナルデータベース用言語となった。チェンバリンはIBMのSystem Rプロジェクトのマネージャーの一人でもある。System Rは世界初のSQLの実装であり、IBMのリレーショナルデータベース技術の多くがSystem Rプロジェクトにより開発された。System Rは、カリフォルニア大学バークレー校Ingresプロジェクトとともに、1988年にACMソフトウェアシステム賞を受賞した[2]。1973年にIBMアルマデンバレー研究所に移り、2009年に退職するまで、彼はここを拠点としていた。2003年にはIBMフェローに任命された[3]

2000年には、ジョナサン・ロビー、ダニエラ・フローレスクと共同で、QuiltというXMLクエリ言語の提案を起草した[3][4]。この草案から多くのアイデアが、チェンバリンを編集者としてW3Cによって開発されたXQueryの言語仕様に反映された[5]

チェンバリンは、ACMフェロー、IEEEフェロー、全米技術アカデミー会員でもある。2005年には、チューリッヒ大学から名誉博士号を授与された[3]

2009年には、「構造化クエリ言語(SQL)とデータベースアーキテクチャに関する基礎的な研究」に対して、コンピュータ歴史博物館フェローに選出された[6]

2015年、Couchbase Serverを開発したCouchbase(英語版)社のテクニカルアドバイザーに就任した[7]
著書など

彼は、IBMのDB2 UDB(英語版)に関する本を2冊出しており、50以上の技術論文を執筆している。

2003年に出版されたXQuery from the Experts(ISBN 0-321-18060-7)に寄稿し、表紙写真も提供した。

1997年に出版されたBeyond Calculation: the Next Fifty Years of Computing(ISBN 0-387-94932-1)にSharing Our Planetと題する章を寄稿した。

1998年から2014年までの17年連続でACM国際大学プログラミングコンテストに問題を寄稿し、審査員を務めた。

著書にSQL++ For SQL Users: A Tutorial(ISBN 978-0-692-18450-9)がある。
出典^Donald Chamberlin 2009 Fellow
^ “ACM: Fellows Award / Donald Chamberlin”. 2007年10月15日時点の ⇒オリジナルよりアーカイブ。2008年7月3日閲覧。
^ a b chttp://domino.research.ibm.com/comm/pr.nsf/pages/bio.chamberlin.html
^Quilt: an XML Query Language
^xquery cover page - W3C
^ “ ⇒Donald Chamberlin”. Computer History Museum. 2018年11月9日閲覧。


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