ドイツ
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2022年には国家転覆(かつて存在したドイツ帝国を模した君主制国家を樹立する事)を目指した極右集団がクーデター未遂事件を起こした[8][9]。詳細は「2022年ドイツクーデター未遂事件」を参照
政治詳細は「ドイツの政治」、「ドイツ法」、および「大陸法」を参照国会議事堂(Reichstag)

ドイツは連邦制、議院内閣制代表民主制の共和国である。ドイツの政治システムは1949年に発効された、憲法に相当するドイツ連邦共和国基本法(Grundgesetz)の枠組みに基づいて運営されている。基本法改正には議会両院(ドイツ連邦議会)と連邦参議院)で3分の2の賛成を必要としており、このうち「人間の尊厳の保証」「権力の分割」「連邦制」そして「法による支配」といった基本法諸原則は「永久化」され、侵害は許されない[1][10][11]。こうした原則や、これらを否定する政党の禁止については「戦う民主主義#ドイツ」を参照。.mw-parser-output .tmulti .thumbinner{display:flex;flex-direction:column}.mw-parser-output .tmulti .trow{display:flex;flex-direction:row;clear:left;flex-wrap:wrap;width:100%;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .tmulti .tsingle{margin:1px;float:left}.mw-parser-output .tmulti .theader{clear:both;font-weight:bold;text-align:center;align-self:center;background-color:transparent;width:100%}.mw-parser-output .tmulti .thumbcaption{background-color:transparent}.mw-parser-output .tmulti .text-align-left{text-align:left}.mw-parser-output .tmulti .text-align-right{text-align:right}.mw-parser-output .tmulti .text-align-center{text-align:center}@media all and (max-width:720px){.mw-parser-output .tmulti .thumbinner{width:100%!important;box-sizing:border-box;max-width:none!important;align-items:center}.mw-parser-output .tmulti .trow{justify-content:center}.mw-parser-output .tmulti .tsingle{float:none!important;max-width:100%!important;box-sizing:border-box;align-items:center}.mw-parser-output .tmulti .trow>.thumbcaption{text-align:center}}フランク=ヴァルター・シュタインマイヤー大統領(左)とオラフ・ショルツ首相(右)

連邦大統領(Bundesprasident)は国家元首であり、主に儀礼的な権能のみが与えられている[12]。大統領は任期5年で、連邦議会議員と各州議会代表とで構成される連邦会議によって選出される。大統領は連邦議会の解散権を有する[13]

大統領に次ぐ序列は連邦議会議長(ドイツ語版)(Bundestagsprasident)であり、連邦議会によって選出され、議会運営の監督責任を持つ。

序列第3位であり、政府の長となる地位が連邦首相(Bundeskanzler)である。連邦議会で選出されたあとに、議長によって任命される[14]。首相は任期4年で、行政府の長として行政権を執行する。内閣の閣僚は首相の指名に基づき、大統領が任命する。

連邦の立法権連邦議会(Bundestag)と連邦参議院(Bundesrat)が有し、この両院で立法府を構成する。連邦議会議員は小選挙区比例代表併用制による直接選挙によって選ばれ[15]、定数は598議席[16](ただし選挙制度の関係で超過議席が出るため、選挙のたびに実際の議席数は変わり、2020年現在は709議席)で任期4年。連邦参議院議員は定数69議席で16州政府の代表であり、また州政府内閣の閣僚でもある[14]

1949年以降、政権はドイツキリスト教民主同盟(CDU)とドイツ社会民主党(SPD)によって占められており、歴代首相はいずれかの党から選出されている。しかしながら、選挙制度の関係で単独政権だったことは一度も無く、常に両党の大連立か、いずれかの党と自由民主党同盟90/緑の党との連立政権が組まれている[17]。ほかに連邦議会に議席を有する主要政党として、欧州懐疑主義と反移民を掲げるドイツのための選択肢(2017年以降)、東ドイツの独裁政党だったドイツ社会主義統一党の流れをくむ左翼党(2005年以降)がある[18]

ドイツでは、首相と党首と議員団長(与党会派の代表)が「3つの頭」といわれる。政党は単なる「看板」ではなく、社会と国家をつなぐ実体のある組織であり、その長である党首独自の仕事も多い。そのため首相と党首を別の人が務めることも珍しくない[19]

過激派の政党としては極左のドイツ共産党と極右のドイツ国家民主党が存在するが、国政レベルの影響を持つには至っていない。
司法詳細は「ドイツの司法(英語版)」を参照

ドイツはゲルマン法の要素を加えたローマ法を基礎とする大陸法を法律において採用している(ドイツ法)。憲法に関しては第二次世界大戦後の1949年西ドイツドイツ連邦共和国基本法(Grundgesetz fur die Bundesrepublik Deutschland)が暫定的な憲法(基本法)として定められたが、ドイツ民主共和国憲法を制定していた東ドイツとの統合後(ドイツ再統一)も正式憲法は制定されず、共和国基本法が継続している。

司法機関については連邦憲法裁判所(Bundesverfassungsgericht)が違憲審査権を有する憲法に関する事項の最高裁判所として機能している[14][20][21]

Oberste Gerichtshofe des Bundesと呼ばれるドイツの最高裁判所制度は専門化がなされており、民事および刑事に関する裁判所は連邦通常裁判所、それ以外の事項に関しては連邦労働裁判所(ドイツ語版)、連邦社会裁判所(ドイツ語版)、連邦金融裁判所(ドイツ語版)、連邦行政裁判所(ドイツ語版)などがそれぞれ担当する[12]。また国際刑法典(英語版)(Volkerstrafgesetzbuch)は人道に対する罪ジェノサイドそして戦争犯罪について規定しており、いくつかの状況においてドイツの裁判所に対して普遍的管轄権(英語版)を与えている[22]刑法民法刑法典(Strafgesetzbuch)と民法典(Burgerliches Gesetzbuch)に成文化されている。ドイツの刑法制度は犯罪者の更生と一般大衆の保護を主眼としている[23]
国際関係詳細は「ドイツの国際関係(英語版)」を参照ドイツが外交使節を派遣している諸国の一覧図アンゲラ・メルケル首相は、2007年ハイリゲンダムG8サミットの議長を務めた

ドイツは190か国以上との外交関係を結び、229か所の在外公館を有している[24]

2011年時点、ドイツは欧州連合(EU)への最大の分担金拠出国であり(拠出額20%)[25]国連(UN)に対しては第3位の分担金拠出国である(拠出額8%)[26]。ドイツは北大西洋条約機構(NATO)、経済協力開発機構(OECD)、主要国首脳会議(G8)、G20世界銀行国際通貨基金(IMF)に加盟している。ドイツは欧州連合発足当初から主要な役割を果たしており[27]、また第二次世界大戦以降はフランスとの緊密な同盟関係を保っている。ドイツは欧州統合を政治および安全保障面で推進する努力を続けてきた[28][29][30]


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