ドイツ語
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イタリアトレンティーノ=アルト・アディジェ州南チロル)地方(旧 オーストリア帝国領)州の公用語

トレンティーノ=アルト・アディジェ州はかつてオーストリア帝国領であり、なかでも北部のアルト・アディジェ(ボルツァーノ自治県)はかつて南チロルと呼ばれたようにドイツ語圏であるチロルの一部分となっていた関係上ドイツ語話者が多数を占め、ドイツ語もイタリア語と並び公用語となっている。

アルザス地域圏アルザス語)(ドイツ語では、Elsass エルザス)

ロレーヌ地域圏モゼル県[1] フランス:約120万人)

この両地域はドイツ系のアルザス人が人口の大部分を占め、アルザス=ロレーヌとして長くドイツ・フランス両国の係争地となっていた地域である。

 デンマークユトランド半島最南部の一部地域

かつて ハプスブルク帝国オーストリア大公国)や プロイセン王国の支配下にあった中央ヨーロッパ東ヨーロッパ一帯

クロアチア

スロバキア

スロベニア

 チェコ

 ハンガリー(約13万人)

ポーランド(約15万人)

 ルーマニア(約6万人)

セルビアヴォイヴォディナ自治州


ブラジル

アルゼンチン

カザフスタンヴォルガ・ドイツ人約18万人)

カメルーン(旧ドイツ植民地、約23万人)

トーゴ(旧ドイツ植民地、約10万人)

ナミビア(旧ドイツ植民地、約3万人 及びナミビアの中等・高等教育を受けている国民)

ナミビアは第一次世界大戦まではドイツ領南西アフリカとしてドイツの植民地となっており、第一次大戦後南アフリカの委任統治領となっても、ドイツ人入植者は首都ウィントフックを中心にドイツ語のコミュニティを保ち、現地の白人社会においてはアフリカーンス語と並び有力言語となっていた。ナミビア独立後ドイツ語の地位は低下したが、なおも入植者の子孫らによってドイツ語は話されている。またドイツ系以外の国民も商業語としてドイツ語を学んでいる。

パラグアイ(約16万人)

アメリカ合衆国中西部や、同国ペンシルベニア州などに話者集団がいる。

カナダ(約44万人)

トルコ

方言

ドイツ語の方言は、大きく分けて北部方言(低地ドイツ語:Niederdeutsch)と中部・南部方言(高地ドイツ語:Hochdeutsch)に分けられる。地方分権が他の西欧諸国に比べて遥かに進められているドイツでは方言の公的地位が高く、中には低ザクセン語のように独自の言語として保護されているケースも存在する。とはいえドイツ国内の保護は概ねドイツ語の一方言としての扱いに留まっている感が否めず、これに不満を持つ者と現状を支持する者との間で激しい議論が交わされている。

現在標準ドイツ語と呼ばれるものは、書き言葉としては主にテューリンゲン地方などで話されていた東中部方言(テューリンゲン・オーバーザクセン方言)を基にした言葉で、この特徴をもつルター訳聖書のドイツ語が広まったことによって標準文語の地位を獲得した。このため、「高地ドイツ語(Hochdeutsch)」という言葉は「標準ドイツ語」という意味でも用いられる。ただし、発音に関する標準語の規範は19世紀末になってテオドール・ジープス(de:Theodor Siebs)の「舞台ドイツ語」(de:Buhnendeutsch)を権威として確立され、ジープスが低地ドイツ語の発音に強く傾倒した[4]ため、発音に関しては低地ドイツ語の地域であるハノーファーの都市部の発音が最も標準語に近いと言われている。今日外国語としてドイツ語を学ぶ場合、この標準ドイツ語を学習することになるが、ドイツ本国では完璧な標準ドイツ語を母語とする話者は少なく、どの地域も(たとえテューリンゲン地方やハノーファーであったとしても)ある程度の「訛り」が存在する。
中部・南部方言(高地ドイツ語 Hochdeutsch)ドイツ語、オランダ語の方言分布図

中部・南部方言は、「第二次子音推移」ないし「高地ドイツ語子音推移」と呼ばれる子音変化が起こったが、北部方言では起こらなかったので、子音に規則的な違いが見られる[5]。中・南部方言はさらに中部ドイツ語(Mitteldeutsch)と上部(南部)ドイツ語(Oberdeutsch)に分けられる。

高地ドイツ語(Hochdeutsch)

中部ドイツ語(Mitteldeutsch)

西中部ドイツ語(Westmitteldeutsch)

中部フランケン諸語(Mittelfrankisch) - 中部フランク方言、「フランケン語」(フランク語)に分類される。

モーゼル・フランケン語(Moselfrankisch) - モーゼルフランク方言

ルクセンブルク語(Letzebuergesch)


リプアーリ語

ケルン語(Kolsch)


ジーベンビュルガー・ザクセン語(Siebenburgersachsisch) - ルーマニアトランシルヴァニアトランシルヴァニア・ザクセン人によって話される。「ザクセン」の名があるが、実際には中部フランケン語の系統である。


ラインフランケン語(Rheinfrankisch) - ラインフランク方言

ヘッセン語(Hessisch)

ロートリンゲンフランケン語(Lothringisch) - ロートリンゲンフランク方言

プファルツ方言(Pfalzisch)



東中部ドイツ語(Ostmitteldeutsch)

テューリンゲン方言(Thuringisch) - 「上ザクセン語(Obersachsisch)」とも呼ばれ、書き言葉の標準ドイツ語のベースとなった。

ベルリン方言(Berlin-Brandenburgisch) - ベルリンで話される。

ラウジッツ方言(Lausitzische) - ブランデンブルク州南部で話される。

高地プロシア方言(Ermlandisch) - フランクフルト・アン・デア・オーダーで話される。

低シレジア方言(Schlasch) - ポーランドシレジア地方、チェコボヘミア地方、ブランデンブルク州の一部で話される。


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