トヴェリ
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この時期、トヴェリ大公ボリス・アレクサンドロヴィチはアファナシイ・ニキチン(アタナシオス・ニキチン、Afanasiy Nikitin)を金やダイヤの探索のためインドに向かわせている。1466年から1472年までのニキチンの旅行記は、おそらくヨーロッパ人最初のインド旅行記であろう。1955年にはトヴェリのヴォルガ川沿岸にニキチン像が建てられている。
トヴェリ公国の最後とロシア帝国トヴェリ行宮トヴェリ市街とレーニン像

1485年9月12日イヴァン3世はついにトヴェリを占領し、トヴェリ大公国はモスクワ大公国に併合される。トヴェリはイヴァンの孫の属領として与えられ、その数十年後に廃位された。トヴェリ大公家の最後の子孫はイヴァン4世(イヴァン雷帝)の治世のオプリーチニナ制度の下で粛清された。トヴェリはカシモフ・ハン国の元ハンであるシメオン・ベクブラトヴィチに与えられ、その後の動乱時代を過ごした。シメオンの短い治世の名残は、トヴェリの28km北東のクシャリノ村の尖塔状の優美な教会堂に残っている。

しかしトヴェリは衰退から一転して成長に転ずる。新首都サンクトペテルブルクが建設されるとトヴェリはモスクワ=ペテルブルク間の河川交通路・道路(後に鉄道)の主要な中継点となった。ロシア帝国の貴族や皇族、有名人らが両都を往復し、トヴェリに立ち寄った。

1763年の大火の後、大勢の犠牲者が出て荒廃したが、エカテリーナ2世により市街は再建され、新古典主義の街並みが新たに造られた。崩壊寸前の中世建築の廃墟は撤去され、新古典主義建築の建物に変わっていった。主なものは女帝の行宮(マトヴェイ・カザコフ設計)および主の昇天教会(リヴォフ公設計で1813年に献堂)である。
ソ連時代ヴォルガ川とトヴェリ東橋

1931年、トヴェリはこの地方で生まれた革命家ミハイル・カリーニンに因んでカリーニン市と改名された。ピョートル大帝時代以前(pre-Petrine)の最後の痕跡であった救世主聖堂は1936年に爆破され、1940年には近郊のオスタシコフ内務人民委員部(NKVD)により6200人以上のポーランド人警官や囚人らが処刑された。

1941年の2ヵ月間、独ソ戦によりドイツ国防軍がカリーニンを2か月ほど占領し、市街は廃墟と化した。大規模なレジスタンスが市街と近郊で起こり、ドイツ軍は3万人の損害を出したとされる。カリーニンはヨーロッパで最初にドイツ軍から解放された大都市となった。

冷戦時にはクリュチコヴォ空軍基地があったが、冷戦後に廃止された。1990年に市の名前はトヴェリに戻された。郊外にある白い至聖三者教会1564年)を除き、現在のトヴェリには中世の歴史を語る建物は残っていない。市街地や橋、河岸にはエカテリーナ2世時代の新古典主義建築とソビエト時代の建築がならんでいる。
友好都市トヴェルツァ川のボート乗り場

オスナブリュック(ドイツ)

バッファロー(アメリカ合衆国)

ベルガモ(イタリア)

カポシュヴァール(ハンガリー)

ヴェリコ・タルノヴォ(ブルガリア)

ブザンソン(フランス)

ルブリン(ポーランド)

ハメーンリンナ(フィンランド)

営口(中華人民共和国)

有名な出身者

ミハイル・サルトィコフ=シチェドリン(小説家)

アンドレーイ・トゥーポレフ(航空機の設計者、近郊で生まれトヴェリで学ぶ)

ミハイル・バクーニン(ロシア帝国の革命家)

ボリス・プーゴ(ソ連後期の政治家)

レオニド・スコトニコフ(国際司法裁判所の裁判官)

アレクサンドル・スミルノフ(男子フィギュアスケート選手)

クセニア・シニツィナ(女子フィギュアスケート選手)

脚注[脚注の使い方]^ “ ⇒CITY POPULATION”. 2023年5月20日閲覧。
^ MC★あくしず No.56 「ロージナ年代記」第21回 速水螺旋人

外部リンク

トヴェリ市のサイト

English-language website on Tver

http://www.gallery.tversu.ru/

http://www.tverich.newmail.ru/newtver.htm

http://www.mojgorod.ru/tversk_obl/tver/index.htm
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