トロント
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同じ緯度にある内陸の地域と比べ、オンタリオ湖の影響を受けることから春や秋の訪れは遅く、気温は低めである[13]

降水量は年間を通じて分散しているが、通常、夏から秋にかけてが最も降水量の多い時期で、そのほとんどは集中豪雨として短時間のうちに降ることが多い。年間降水量の平均は796.3mm。

トロント(1991?2020)の気候
月1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月年
最高気温記録 °C (°F)17.6
(63.7)17.7
(63.9)26.0
(78.8)32.2
(90)34.4
(93.9)36.7
(98.1)40.6
(105.1)38.9
(102)36.7
(98.1)31.8
(89.2)25.0
(77)20.0
(68)40.6
(105.1)
平均最高気温 °C (°F)?1.1
(30)?0.2
(31.6)4.8
(40.6)12.0
(53.6)19.2
(66.6)24.5
(76.1)27.4
(81.3)26.4
(79.5)22.3
(72.1)14.8
(58.6)7.8
(46)2.0
(35.6)13.3
(55.9)
日平均気温 °C (°F)?5.0
(23)?4.4
(24.1)0.4
(32.7)6.9
(44.4)13.7
(56.7)19.2
(66.6)22.0
(71.6)21.2
(70.2)17.0
(62.6)10.1
(50.2)4.0
(39.2)?1.4
(29.5)8.6
(47.5)
平均最低気温 °C (°F)?8.9
(16)?8.4
(16.9)?4.0
(24.8)1.9
(35.4)8.2
(46.8)13.9
(57)16.6
(61.9)15.9
(60.6)11.7
(53.1)5.5
(41.9)0.1
(32.2)?4.8
(23.4)4.0
(39.2)
最低気温記録 °C (°F)?32.8
(?27)?31.7
(?25.1)?28.9
(?20)?17.2
(1)?5.6
(21.9)?2.2
(28)3.9
(39)1.1
(34)?3.9
(25)?8.9
(16)?20.6
(?5.1)?31.1
(?24)?32.8
(?27)
雨量 mm (inch)59.6
(2.346)49.5
(1.949)49.6
(1.953)79.8
(3.142)76.6
(3.016)78.8
(3.102)76.6
(3.016)69.6
(2.74)66.9
(2.634)65.9
(2.594)66.4
(2.614)57.0
(2.244)796.3
(31.35)
出典: ⇒http://www.pogodaiklimat.ru/climate7.php?id=71624

都市の景観 CNタワーからのトロントのパノラマトロント中心部ウォーターフロント地区の高層ビル街

トロントには傑出した設計の建物が数多くある。これらの多くは世界的な建築家による設計で、その代表的な例にはフランク・ゲーリーダニエル・リベスキンドノーマン・フォスター、ウィル・アルソップ、イオ・ミン・ペイサンティアゴ・カラトラバミース・ファン・デル・ローエの他、現地企業ではクワバラ・ペイン・マッケナ・ブラムバーグ建築事務所やダイアモンド・シュミット建築事務所どが含まれる。
建築「トロントの超高層ビル」を参照

トロントのスカイラインを象徴する最も代表的な建物はCNタワーであり、高さは553.33mである。地上建築物としては一時期世界で最も高い建物であって、トロント観光の中核を成している。また、電波塔として重要な役割をも担っている。

BCEプレイスはトロントの市街地にある複合オフィスビルで、ベイ・ウェリントン・タワーとTDカナダ・トラスト・タワーの2つの高層ビルで構成され、6階建てのアレン・ランバート・ギャラリアとつながっている。ホッケーの殿堂もBCEプレイスにある。アレン・ランバート・ギャラリアはしばしば「商業のクリスタル大聖堂」("crystal cathedral of commerce")と表され、スペイン人建築家のサンティアゴ・カラトラバによってデザインされた。トロントの金融街で最も写真が撮られる場所のひとつで、テレビや映画撮影でも背景としてよく使われる。

コマースコートは4つのオフィスビル群で金融街のキング通りとベイ通りに位置する。最初のビルは現在のコマースコート・ノースで、1930年にCIBCの本社として現在の敷地に先駆けて建設され、当時、カナダの中でも華麗な本社ビルのひとつとされた。ピアソン・ダーリング建設事務所の設計による34階建ての高層ビルで、1962年までは英連邦で最も高いビルであった。1972年に残りの3つのビル、コマースコート・ウエスト(57階建て)、コマースコート・イースト(14階建て)、コマースコート・サウス(5階建て)が完成した。イオ・ミン・ペイの設計であるコマースコート・ウエストは1972-76年までカナダで最も高い高層ビル(239m)であった。

トロント・ドミニオン・センターミース・ファン・デル・ローエによる設計で、トロント・ドミニオン・バンク・タワー(223m)を筆頭に、人目を引く黒い近代的な6つの高層ビルで構成された複合オフィスビルである。

オフィスやホテル、コンドミニアムを備えたトランプ・タワーが2012年に竣工。この超高層ビルは65階建てでアンテナの高さを含めると277mである。これは国内のオフィスビルとしてはファースト・カナディアン・プレイスに次ぐ高さに相当する(住宅、ホテルのビルとしては最も高い)。ファースト・カナディアン・プレイスは1976年に完成し、アンテナの高さを含めると355mある72階建ての超高層ビルである。

ダウンタウン以外にも多くの高層ビルが建てられており、ミッドタウントロント、ノースヨークヤング・ストリートに沿ったノースヨーク・シティーセンター地区、エトビコのクィーンズウェイ・ハンバー・ベイ地区、スカーバローのスカーバロー・シティーセンター地区にもオフィスやコンドミニアムの高層ビルが集中している。その他、人口増加による住宅不足を補うようにトロント郊外各地にも高層コンドミニアムが建設中である。
新装・新築

市内にあるロイヤルオンタリオ博物館は、ダニエル・リベスキンドの手によって再設計され拡張工事が2007年6月に完成した。通りに向かって5階建てのクリスタル風の外観が既存の建物を覆うような設計になっている。またオンタリオ美術館ではフランク・ゲーリーによる設計で内装、外観を含めて拡張工事が行われ、2008年11月に再公開された。

近年完成した建築物にウィル・アルソップの「テーブルトップ」とよばれるオンタリオ美術デザイン大学の建物がある。この大学はオンタリオ美術館の南側にあり、地上から40mの高さにある直方体の形をした2階建ての建物でカラフルな支柱によって支えられている。

2006年6月、フォーシーズンズ・センターが完成し、カナディアン・オペラ・カンパニーとカナダ国立バレエ団が本拠としている。ダイアモンド・シュミット建築事務所による設計で馬蹄形のヨーロッパ風の観客席になっている。

トロント大学でもビルの拡張や新築が行われており、ノーマン・フォスターギュンター・ベーニッシュによって設計された校舎や宿舎がある。その他、トロント王立音楽院、カナダ国立バレエ学校などの建物なども古くからの建築と新規の建築部分を組み合わせた設計が多い。
住宅トロント住宅街にあるテラスハウス

住宅地の多くはトロントの商業地区に立ち並ぶ高層ビル群とは違う特徴を持っており、ビクトリア朝・エドワード朝時代の住宅街がローズデールやフォーレストヒル、キャベッジタウン、アネックス、ブライダルパス、ムーアパークなどに点在している。

ウィッチウッドパークにはトロント初期の頃にできた歴史的な建築物や住居が見られ、1985年にオンタリオ歴史遺産保護区に指定されている。1911年に建てられたカサ・ロマは中世ヨーロッパの古城スタイルの建物で、エレベーターや秘密の通路、ボウリングのレーンなども備え付けられている豪邸であった。邸宅や庭園があるスパダイナ博物館は19世紀に建てられたマナー・ハウスとして知られる。
地区

トロント市は地勢的に大きく6つの地域で構成されており、もともとは独立した都市であった。各都市ごとに発展してきた歴史をもつことから今でもそれぞれの地名が残り使われている。また、細かく区分すると100以上の地域に分かれる。合併前の6つの都市:イーストヨークエトビコノースヨークオールド・トロントスカボロヨークCNタワーから見る金融街エトビコの高層ビルノースヨークの中心街

旧トロント市は一般的にダウンタウンと呼ばれる地域を網羅し、トロントの歴史的な中心を成してきた。今でも市内で最も高い人口密度をもつ。金融街が広がるベイ通り沿いには、ファースト・カナディアン・プレイストロント・ドミニオン・センター、スコシア・プラザ、ロイヤル・バンク・プラザ、コマース・コート、BCEプレイスなどカナダで最も大きな超高層ビル群が立ち並ぶ。ダウンタウンの北部周辺には歴史豊かな住宅街も点在し、ヨークビルやローズデール、アネックス、フォーレストヒル、ローレンスパーク、ムーアパーク、カサロマなどの地区を指す。これらの多くは高級コンドミニアムや富裕層向けの住宅が広がる高級住宅街である。


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