トルクメニスタン(トルクメン語: Turkmenistan)は、中央アジア南西部に位置する共和制国家。首都はアシガバートである。
カラクム砂漠が国土の85%を占めており、国民のほとんどは南部の山沿いの都市に住んでいる。豊富な石油や天然ガスを埋蔵する。西側でカスピ海に面し、東南がアフガニスタン、西南にイラン、北東をウズベキスタン、北西はカザフスタンと国境を接する。旧ソビエト連邦の構成国の一つで、1991年に独立した。NIS諸国の一国。永世中立国。
2023年現在、自治領・海外領土含めて新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の罹患者が公式に確認されていない[注釈 1]唯一の国である。 正式名称はトルクメン語で、Turkmenistan。「トルクメン人の土地」を意味する。公式の英語表記はTurkmenistan。国民・形容詞ともTurkmen。 日本語の表記は、トルクメニスタン。漢字による当て字は土庫曼斯坦。
国名
歴史詳細は「トルクメニスタンの歴史(英語版
首都であるアシガバードの郊外には人類最古の農耕集落遺跡の一つであるアナウ遺跡、および紀元前2世紀または紀元前3世紀ごろのパルティア王国(漢名「安息国」)の発祥地とされるニサ遺跡がある。この時代には、現在のアシガバードの位置に小さな集落があったがその後、サーサーン朝ペルシアの領土となった。6世紀には、遊牧民のテュルク系民族に、7世紀からはイスラム帝国(ウマイヤ朝およびアッバース朝)が支配した。9世紀からサーマーン朝、セルジューク朝、ガズナ朝、ホラズム王国などの領地となる。13世紀にはモンゴル帝国が侵攻し、イル・ハン国やティムール朝の統治下となった。
16世紀以降はヒヴァ・ハン国、ブハラ・ハン国、サファヴィー朝などに絶えず、侵略された。
1869年に帝政ロシア軍がカスピ海東岸に上陸し、1873年にザカスピ軍区を設置。同年、ヒヴァ戦争(ロシア語版)。1880年にザ・カスピ鉄道が開通する。1881年にアレクサンドル2世治下のロシア帝国陸軍がアシガバートを占領し、基地を築く。
翌1882年、アレクサンドル3世治下の帝政ロシアにより、カフカス総督管区内のザカスピ州とされた。