トルクメニスタン
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^ トルクメニスタンが発表している2022年国勢調査の結果による。なお国外メディアからは正確性に疑問が呈されている。(#人口も参照)

トルクメニスタン(トルクメン語: Turkmenistan)は、中央アジア南西部に位置する共和制国家。首都はアシガバートである。

カラクム砂漠が国土の85%を占めており、国民のほとんどは南部の山沿いの都市に住んでいる。豊富な石油天然ガスを埋蔵する。西側でカスピ海に面し、東南がアフガニスタン、西南にイラン、北東をウズベキスタン、北西はカザフスタンと国境を接する。旧ソビエト連邦構成国の一つで、1991年独立した。NIS諸国の一国。永世中立国

2023年現在、自治領海外領土含めて新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の罹患者が公式に確認されていない[注釈 1]唯一の国である。
国名

正式名称はトルクメン語で、Turkmenistan。「トルクメン人の土地」を意味する。公式の英語表記はTurkmenistan。国民・形容詞ともTurkmen。

日本語の表記は、トルクメニスタン。漢字による当て字は土庫曼斯坦。
歴史詳細は「トルクメニスタンの歴史(英語版、ロシア語版)」を参照

首都であるアシガバードの郊外には人類最古の農耕集落遺跡の一つであるアナウ遺跡、および紀元前2世紀または紀元前3世紀ごろのパルティア王国(漢名「安息国」)の発祥地とされるニサ遺跡がある。この時代には、現在のアシガバードの位置に小さな集落があったがその後、サーサーン朝ペルシアの領土となった。6世紀には、遊牧民テュルク系民族に、7世紀からはイスラム帝国ウマイヤ朝およびアッバース朝)が支配した。9世紀からサーマーン朝セルジューク朝ガズナ朝ホラズム王国などの領地となる。13世紀にはモンゴル帝国が侵攻し、イル・ハン国ティムール朝の統治下となった。

16世紀以降はヒヴァ・ハン国ブハラ・ハン国サファヴィー朝などに絶えず、侵略された。

1869年帝政ロシア軍がカスピ海東岸に上陸し、1873年ザカスピ軍区を設置。同年、ヒヴァ戦争(ロシア語版)。1880年ザ・カスピ鉄道が開通する。1881年アレクサンドル2世治下のロシア帝国陸軍アシガバートを占領し、基地を築く。

1882年アレクサンドル3世治下の帝政ロシアにより、カフカス総督管区内のザカスピ州とされた。ロシア帝国への編入後、ロシア向け綿花栽培が拡大し、1910年ごろよりロシアの綿工業の原綿の供給地の役割を果たし、現在も繊維工業や綿花栽培は主要な産業となっている。伝統的な衣装を着たトルクメン人の男性(20世紀初頭)

第一次世界大戦中の1916年から1918年にかけて反ロシア大暴動(バスマチ運動)が起きる。1924年トルキスタン自治ソビエト社会主義共和国を民族別の共和国に再編し、トルクメン・ソビエト社会主義共和国としてソ連を構成する国の一つとなった。ヨシフ・スターリンによる農業集団化に反発した遊牧民の抵抗が1936年ごろまで続いた。

第二次世界大戦後、クラスノヴォドスクに第44収容地区(グラーグ)が設置され、シベリア抑留を受けた日本人捕虜が移送されてきた[3]。捕虜は劣悪な環境の中で労働を強いられた[4]

1948年にはアシガバート地震に見舞われ、11万人の犠牲者を出した。初代大統領サパルムラト・ニヤゾフ第2代大統領グルバングル・ベルディムハメドフ第3代大統領セルダル・ベルディムハメドフ


ソ連時代末期の1990年8月22日主権宣言を行い、10月27日には直接選挙による大統領選で単独候補のサパルムラト・ニヤゾフ最高会議議長が98.8%の得票率で当選した。1991年10月26日の国民投票でソ連からの独立に94.1%が賛成し、翌10月27日に独立した。その2か月後の12月26日ソ連が解体されたことで晴れて独立国家となる。1992年5月18日、最高会議が大統領権限を強めた新憲法を採択する。傍らで、同年5月にロシア独立国家共同体(CIS)諸国との集団安全保障条約の署名を拒否した。

1992年6月、大統領選でニヤゾフ大統領が99.5%の支持で再選し、1995年12月、国連総会において「永世中立国」として承認された。なお、永世中立宣言はロシアの影響力の排除が目的と見られている。ニヤゾフ大統領は2002年8月には終身大統領とされ、国内ではニヤゾフ大統領は「テュルクメンバシュ(トルクメン人の長)」を姓としている。

その後、ニヤゾフ大統領は2006年12月21日未明、66歳で没した。その直後、同日中にオヴェズゲリドゥイ・アタエフ議会議長が刑事訴追を理由に大統領代行に選出されず、翌22日に議長を解任された。約2か月後の2007年2月14日に大統領選が行われ、89.23%の得票率を獲得したグルバングル・ベルディムハメドフ大統領代行が正式にトルクメニスタンの第2代大統領に就任した。その後、2022年3月19日に権力移譲の意を受けた前倒し大統領選挙が実施され、第2代大統領長男のセルダル・ベルディムハメドフが当選して就任した[5]
政治詳細は「トルクメニスタンの政治(英語版)」を参照
行政

トルクメニスタンの国家元首である大統領は、憲法規定によれば任期は7年で国民直接選挙により選出される。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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