トリリオン
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恒河沙ごうがしゃ10521000013一恒河沙
1052十恒河沙
1053百恒河沙
1054千恒河沙
1055
阿僧祇あそうぎ10561000014一阿僧祇
1056十阿僧祇
1057百阿僧祇
1058千阿僧祇
1059
那由他なゆた10601000015一那由他
1060十那由他
1061百那由他
1062千那由他
1063
不可思議ふかしぎ10641000016一不可思議
1064十不可思議
1065百不可思議
1066千不可思議
1067
無量大数むりょうたいすう10681000017一無量大数
1068十無量大数
1069百無量大数
1070千無量大数
1071

以下の表に各方式での大数の命数法を示す。

各方式での大数の命数法名称下数中数(万進・日本の現行方式)塵劫記寛永8年版中数(万万進)上数
十101101101101101
百102102102102102
千103103103103103
万104104104104104
億105108108108108
兆1061012101210161016
京1071016101610241032
垓1081020102010321064
?(?)10910241024104010128
穣101010281028104810256
溝101110321032105610512
澗1012103610361064101024
正1013104010401072102048
載1014104410441080104096
極1015(塵劫記初版)104810481088-
恒河沙-105210561096-
阿僧祇-1056106410104-
那由他-1060107210112-
不可思議-1064108010120-
無量数(無量大数)-1068108810128-

なお、無量大数を「無量」と「大数」に分けて説明しているものもあるが、これは『塵劫記』で無量と大数の間に傷ができて間隔があき、別の数のように見える版があったためである。無量大数で一つの数とするのが普通である。

3文字以上の単位は、インドから由来したものが多い。恒河沙はもともと仏教の聖典で無限に大きな数を表すのに使われていた位で、?????(ガンジス川)から由来している。阿僧祇は????????(不可算)から、那由他は????/?????から由来している。それより大きな数の単位は、仏教の単語が中国語に翻訳され、後に単位を与えられたものである。
千進法系の命数法この項目では上付き文字を扱っています。閲覧環境によっては、適切に表示されていない場合があります。

西洋の諸言語の命数法には、long scale(ロングスケール)とshort scale(ショートスケール)と呼ばれる2種類がある。これは漢字文化圏でいう万万進と万進の関係に似たものである。万万進と万進の関係と同様に、一部の数詞においては、双方の命数法でそれぞれ異なる数が割り当てられている (「billion」「trillion」など)。long scaleやshort scaleは標準的な用語ではないが、意味するところが明確なので、百科事典や科学的な文章でしばしば使われる。

19世紀から20世紀の大部分では、イギリスでは前者のみ、アメリカでは後者のみが使われていた。それ故、それぞれ「イギリス式」、「アメリカ式」とも呼ばれるが、今日ではイギリスでも後者が使われるため、「イギリス式」という表現は正確ではない。

歴史上フランスでは双方共に用いられており、19世紀はじめには広範囲でshort scaleに移行した。アメリカはこれに従ったもので、long scaleを使用していた20世紀初頭のイギリスにおいてアメリカでは方式が違うことに注意を呼びかけている[5]。しかし、現在ではフランスも他の英語圏を除くヨーロッパ諸国に合わせてlong scaleに落ちつき、それとは逆にイギリスではshort scaleに移行するという複雑な経緯を辿っている。

1948年国際度量衡総会はlong scaleの普遍的な使用を提案し、short scaleを使っている国々にlong scaleに戻すよう呼びかけた。しかし、英語圏においては上述の通りアメリカを筆頭にイギリスが移行したこともあり、現在では一般的にshort scaleが使用されている(歴史も参照)。
long scaleとshort scaleの比較

英語の場合は、以下のようになる。千進(せんしん、千進法(せんしんほう))が使われる。

数short scalelong scaleSI接頭語
呼び方カタカナ表記理由呼び方カタカナ表記理由
100)oneワン1oneワン1なし
103)thousandサウザンド(103)1thousandサウザンド(106)0.5k(キロ
106(百)millionミリオン(103)1+1millionミリオン(106)1M(メガ
109(十)billionビリオン(103)1+2thousand million
(milliard)サウザンド ミリオン
(ミリアード)(106)1.5G(ギガ
1012(一)trillionトリリオン(103)1+3billionビリオン(106)2T(テラ
1015(千兆)quadrillionクアドリリオン(103)1+4thousand billion
(billiard)サウザンド ビリオン
(ビリアード)(106)2.5P(ペタ
1018(百)quintillionクインティリオン(103)1+5trillionトリリオン(106)3E(エクサ


millionは、イタリア語で千を意味する “mille” に、拡大接尾辞(他の語の後ろについて意味を誇張する)“-one” がついた “millione” (現代の正書法では milione)が語源である。

bi-(バイ)は2を、tri-(トライ)は3を、quadr-(クアドラ)は4を、quint-(クイント)は5を表すラテン語に由来する倍数接頭辞

short scaleでは、1,000倍するごとに新しい名前がつく (千進(せんしん)、千進法(せんしんほう)、thousand millions = billion, thousand billions = trillion, ...)。

long scaleでは、1,000,000倍するごとに新しい名前がつく (百万進(ひゃくまんしん)、百万進法(ひゃくまんしんほう)、million millions = billion, million billions = trillion, ...)。


古語に十億を表すmilliardがあるが、英語では使われることはない(言語によっては使われる)。だが金融市場においては、誤解を避けるために十億を "yard"(milliardに由来)と言うことがある。

より大きな数の表し方についてはNames of large numbers、数の比較を参照。

歴史

年代出来事
1475年ジャン・アダムが1012(一兆)、1018(百京)を表す言葉としてbymillion, trimillionを用いた。
1484年フランス数学者ニコラ・シュケー(英語版)が著書『Triparty en la science des nombres』の中で、1012(一兆)、1018(百京)、1024(一?)、1030(百)、1036(一)、1042(百)、1048(一)、1054(百恒河沙:万進法による)をそれぞれbyllion tryllion, quadrillion, quyllion, sixlion, septyllion, ottyllion, nonyllionと表した。この本は1870年代に初めて発行されたものであったが、この大部分はエスティエンヌ・ド・ラ・ロッシュ(英語版)の著書『L'arismetique』(1520年)からとったものであった。
1549年ジャック・ペルチエがmilliard (milliart) を "Million de Millions"(millionのmillion)すなわち1012(一兆)として用いた。彼はこの用法をフランス人の学者ギヨーム・ビュデ(1467-1540年)によるものだとした。
17世紀6桁(百万)ごとに名前の変わる伝統的な方式(後のlong scale)から、3桁(千)ごとに名前の変わる新しい方式(後のshort scale)が分かれ、フランスやイタリアでbillionを109(十億)の意味で使う科学者が現れた。それでもthousand millionやmilliard(ペルチエの用語)を用いる方が多数派であった。こちらの用法がイギリスやドイツその他ヨーロッパ全域で採用され、Chuquetのlong scaleのbillion(一兆)が使われ続けることとなった。
18世紀
半ばshort scaleの意味でのbillionがアメリカのイギリス植民地にもたらされる。
19世紀
はじめフランスが広くshort scaleに移行し、アメリカ合衆国がそれに続き、学校でも教えられるようになった。19世紀のフランスの百科事典の多くではlong scaleは省かれたり、「今やもう古い方式である」と書かれたりしていた。
1926年H. W. Fowlerの『Modern English Usage』に、「アメリカ(フランスに従った)では "billion" はイギリスと同じ意味ではないことを覚えておくべきだ。billionは我々(イギリス人)にとってはmillionの2乗すなわちmillion millions(一兆)を意味するものだが、アメリカ人にとってはthousandの3乗すなわちthousand millions(十億)を表す。これは我々がmilliardと呼んでいるものである。我々の意味におけるbillionが天文学者以外には使い勝手が悪いからといって従わないのは残念なことである」と記された。
1948年国際度量衡総会はlong scaleの普遍的な使用を提案し、short scaleを使っている国々にlong scaleに戻すよう呼びかけた。
1961年Journal Officiel(フランスの官報)は、フランスで公式にlong scaleが用いられていることを確認した[6]
1974年イギリス首相ハロルド・ウィルソンは、これからは政府の統計でshort scaleを用いると述べた[7]20世紀の最後の四半期には、他の多くの英語圏の国々もこれに続いてshort scaleに切り替えた。しかしながら、これらの全ての国において、わずかながらlong scaleの使用は続いており、また公式にshort scaleが使われていることも明確ではない。
1994年イタリア政府は公式にlong scaleが用いられていることを確認した[8]

現在の使用状況この項目ではを扱っています。閲覧環境によっては、色が適切に表示されていない場合があります。各国の命数法
千進法 long scale 千進法 short scale 千進法両方 その他
short scaleを用いる国
英語圏

現在英語圏の多くの国でshort scaleが用いられている。以下はその一部である。

アメリカ


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