本作のプロデューサーも兼ねた主演のヴィン・ディーゼルは、1作目『トリプルX』(2002)から15年後のフランチャイズ復帰についてこう話した。「僕は自分自身の為にもう一度、笑ってニコニコでき、本当に楽しめるキャラクターを演じる必要があると感じたんだ」また彼の息子が1作目をとても楽しみ愛していることも大きかったという。「今、世界はただ楽しむことのできる映画を必要としていると思った。そしてさらにグローバルなキャストを揃える時が来たともね」[4]
言葉通り、オーストラリア、カナダ、イギリスを含め、ドニー・イェン(香港)、 ディーピカー・パードゥコーン(インド)、トニー・ジャー (タイ)、 クリス・ウー(カナダ系中国人)などを主要キャストに迎え、また、現役UFC選手のマイケル・ビスピンやサッカー界のスーパースターであるブラジル代表、ネイマールも出演している。
今作品のほとんどはカナダ・トロントで撮影され、一部をドミニカ共和国で行った。劇場で販売されたパンフレットによると、かつてドミニカ共和国大統領から映画産業誘致とインフラを構築する方法を尋ねられたヴィンは、自分の父が映画製作者になるための教鞭をニューヨークでとっていたことから大統領に父を紹介し、やがてドミニカに人材育成のための学校が設立された。今作では多くの学校出身者がスタッフとして働いたが、そのことについてアデル役のルビー・ローズは「ヴィンの働きがなければ映画産業で働く機会を持てなかったかもしれないスタッフたちとアートを作っていると言う感覚は、本当に美しいと思った」と感想を述べている。
最も困難だったアクションとして、D・J・カルーソー監督は海上バイクのシーンをあげた。これはオーストラリア人スタントバイカーのロビー・マディソン
(英語版)がバイクを開発しアクションをデザインした[5]。一方、格闘シーンのファイトコーディネーターは、『ジョン・ウィック』で初監督を務めたスタントコーディネーター、 チャド・スタエルスキー(英語版)のスタントチームの一員である、ジョン・バレラが担当[6]。アクション総監修はボビー・ブラウン。カルーソー監督は、ドニー・イェンとトニー・ジャーという2人のアクション俳優と仕事をしたことについて「フィルムメーカーとして素晴らしい勉強になった」と話し[5]、ドニー・イェンの動きが早すぎるため、時にはスピードを遅らせることもあったという[7]。
そのアクションについてドニー・イェンは「アクションクルーは僕の映画、『導火線 FLASH POINT』を参考資料にしていた。撮影では僕の意見を聞いてアイディアを取り入れてくれたんだ」とノンクレジットながら自身のシーンの立ち回りを考案したことを語っている[8]。
脚注[脚注の使い方]
注釈^ 日本語吹替版ではシャン
^ 日本語吹替版では姓のMarkeを「マーク」としている。
出典^ a b c “xXx:The Return of Xander Cage” (英語). Box Office Mojo. 2017年6月7日閲覧。
^ 『キネマ旬報』2018年3月下旬 映画業界決算特別号 p.32
^ “ヴィン・ディーゼル主演の「トリプルX」新作、相手役にミス・コロンビア”. eiga.com. 2016年3月3日閲覧。
^ “Vin Diesel Interview xXx:Return of Xander Cage”. MoviesOnline. 2017年4月28日時点の ⇒オリジナルよりアーカイブ。2017年4月28日閲覧。
^ a b “xXx: Return of Xander Cage Director Breaks Down Motorcycle Stunts”. SCREENRANT. 2017年4月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年1月22日閲覧。
^ ギンティ小林、今井敦、2017年、「映画秘宝6月号」、『宇宙最強ドニー・イェン「イップ・マン 継承」谷垣健治インタビュー』(雑誌コード:11973)、洋泉社 p. 52
^ “Interview: Director D.J. Caruso and Vin Diesel Talk ‘XXX: The Return of Xander Cage’”. ScreenPicks. 2017年4月29日時点の ⇒オリジナルよりアーカイブ。2017年1月21日閲覧。
^ “DONNIE YEN ON FILMING ‘XXX: RETURN OF XANDER CAGE’”. malaysia-chronicle.com. 2017年4月4日時点の ⇒オリジナルよりアーカイブ。2017年1月22日閲覧。