トリニダード・トバゴは、共和制、議院内閣制を採る立憲国家である。現行憲法は1976年8月1日に施行された[3]。
国家元首は大統領であり、大統領は間接選挙(上下両院議員による投票)で選出される。任期は5年で、3選は禁止。その権限は、元首としての儀礼的・形式的なものに限られる。詳細は「トリニダード・トバゴの大統領」を参照。
行政権は首相率いる内閣に属する。総選挙の結果を受け、多数派政党の指導者を大統領が首相に任命する。閣僚は議会議員の中から任命される。
立法府は上院、下院で構成される両院制の共和国議会である。上院は31議席で、うち16議席は与党、9議席は大統領、6議席は野党により任命される。任期は最大5年。下院は41議席で、議員は国民による直接選挙で選出され、任期は5年。
トリニダード・トバゴは複数政党制が機能している。主要政党は中道左派の人民国家運動 (PNM) 、左派の統一民族会議 (UNC) であり、二大政党制が機能している。
トバゴ島には独自の議会があり、トバゴ島の内政自治を担う行政府としての役割も果たしている。
国家安全保障詳細は「トリニダード・トバゴの軍事」を参照
国家安全保障省の下にトリニダード・トバゴ国防軍が存在している。人員は2007年時点で約2700人が所属し、陸軍、沿岸警備隊、航空警備隊などが存在する。
国際関係詳細は「トリニダード・トバゴの国際関係(英語版)」を参照
近隣諸国やアメリカとの関係が深いほか、旧宗主国のイギリスとの関係が深く、イギリス連邦加盟国である。国際連合に加盟している。
日本詳細は「日本とトリニダード・トバゴの関係」を参照
1962年: 独立と同時にトリニダード・トバゴ承認
1964年5月: 外交関係開設
1979年: 日本大使館開設(トリニダード・トバゴ側は1971年以来、大使館級の在インド高等弁務官事務所が兼轄)
日本との二国間条約・取極: なし
日本からトリニダード・トバゴへの観光者数は1191人(2015年資料[4])。トリニダード・トバゴから日本への観光者数は624人(2015年資料[4])。
地方行政区分トリニダード・トバゴの行政区画詳細は「トリニダード・トバゴの行政区画」を参照
トバゴ島 (Tobago) は1987年国内自治権が与えられた。
主要都市詳細は「トリニダード・トバゴの都市の一覧」を参照
ポートオブスペイン
サン・フェルナンド
グアイコ(英語版)
アリマ
チャグアナス
スカボロー(トバゴ島)
地理・地質トリニダード・トバゴの地理地形図詳細は「トリニダード・トバゴの地理(英語版)」を参照
トリニダード島とトバゴ島の2島からなる。トリニダード島は面積4827平方キロメートルの山がちな島で、最高地点はアリポ山 (981メートル) であり、南米ベネズエラの海岸からわずか15キロメートルの沖合いに位置している。マノス島(英語版)やチャカチャカレ島などの小島が周囲にある。トバゴ島はトリニダード島から北東約34キロメートルに位置し、面積301平方キロメートルで同じく山がちな島であり、セント・ジルズ島(英語版)やリトル・トバゴ島(英語版)などの小島が周囲にある。首都ポートオブスペインはトリニダード島の西部パリア湾に面した所にある。トリニダード島の北部山地はジュラ紀と白亜紀の変成岩から成る。その南の北部低地はより新しい地質時代の堆積物から成る。中央山地では白亜紀と第三紀の堆積岩が褶曲・断層作用を受けている。南部低地は新第三紀の砂・粘土・礫から成り、その下に石油・ガス鉱床がある。南部山地は新第三紀の砂岩・頁岩・シルト岩が褶曲しており、オイルサンドや泥火山が見られる。
経済詳細は「トリニダード・トバゴの経済(英語版)」を参照ポートオブスペインの港
西インド諸島で唯一、豊かな石油と天然ガスの資源があり、それらを利用したメタノール及びアンモニア製造が盛んで、国の経済の中心になっている。GDPの40%、輸出の80%を占めるが、雇用は5%しかない。液化天然ガス (LNG)、石油化学、鉄鋼への投資が近年拡大している。石油から天然ガスへのシフトが見られ、米国のLNG輸入先の70%に達する。
トリニダード島のピッチ湖には、世界最大規模のアスファルトの天然鉱脈がある。トバゴ島は観光産業が盛んである。柑橘類やココアなどの農産物もあるが、代表的なサトウキビ産業は2007年に消滅した。 道路網はよく発達している。島内の移動には個人タクシーか小型バスが使われる。このバスは「マクシ・バス」と呼ばれ、どこでも止める事が出来る。 鉄道はかつてトリニダード島全域に政府鉄道があったが、自動車の普及により1968年末に全て廃止されている[5]。
交通詳細は「トリニダード・トバゴの交通(英語版)」を参照
道路
鉄道