トリック_(テレビドラマ)
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『トリック』(英語: TRICK[注 1])は、テレビ朝日系列放送の日本のフィクションテレビドラマシリーズ。または同ドラマシリーズの映画化作品。シリーズ第1作は2000年7月7日から放送され、2014年公開の映画『トリック劇場版 ラストステージ』とスペシャルドラマ『TRICK 新作スペシャル3』で完結し、14年に渡り放送されていた。主演は仲間由紀恵阿部寛
概要

自称天才マジシャン・山田奈緒子と、日本科学技術大学物理学教授・上田次郎のコンビが、超常現象や、奇怪な事件に隠されたトリックを解決していくミステリードラマのことである。

ミステリー(謎解き)をアウトラインとした構成は、横溝作品を踏襲した内容が多い。その一方で全体的にコメディ要素やパロディ要素、バラエティ番組の要素を取り入れた構成になっており、『金曜ロードショー』をはじめとした裏番組などの他局ネタや時事ネタ、出演者・制作スタッフや舞台裏の事情にまつわる楽屋ネタなどの小ネタ、更にはストーリーには関係のないギャグやおちゃらけ、効果音が随所に挿入され、台詞や視覚・聴覚的効果内に笑わせる演出が多用されているが、その中には伏線になるものも含まれていることがある。

第1シリーズから一貫して「奈緒子・上田vsインチキ霊能者」という図式を通しているものの、稀に犯人捜しから始まるパターンも存在する。また先述の通り、コメディ要素が全面的に押し出されている反面、「犯人が逮捕前に死亡する」「事件解決してもなお被害者が救われない」など、シリアスなバッドエンドも持ち味である。

出演者には芸人やコメディアン、また過去に話題になったタレント、堤と親交がある役者が多数起用されている。

基本的には1エピソード2話構成である(例外的に第1シリーズの「母之泉」は3話、「千里眼の男」は1話、第2シリーズの「六つ墓村」及び「100%当たる占い師」は2.5話<第3話が2部構成>となっている)。

「人間が引き起こす超常現象の種を暴く」というスタンスだが、超能力の実在を示唆するエピソードも存在する[注 2]

主役二人の恋愛要素は思わせぶりな場面はあるものの、製作サイドの意向で極力排除されている。

2000年、2002年に金曜日深夜の「金曜ナイトドラマ」の枠で放送され、好評だったことから2002年末に映画化され、ヒットする。その影響から2003年には10-12月期の「木曜ドラマ」枠でゴールデンに進出し、その後、ブランクを経て、『TRICK 新作スペシャル』と『TRICK 劇場版2』が立て続けに製作され、2005年11月13日に「日曜洋画劇場」枠で新作スペシャルを放送。2006年6月10日から劇場版2が公開された。

2009年11月12日、トリックの新公式サイトにて「祝!十周年トリック大感謝祭」の開催が発表され、同時に3作目の劇場版『劇場版TRICK 霊能力者バトルロイヤル』の公開が明らかとされた。2010年5月8日の同映画公開に合わせ、2010年4月9日から5月14日まで「金曜ナイトドラマ」の枠で、スピンオフドラマ『警部補 矢部謙三』が放送された。

また、2010年5月15日には「土曜ワイド劇場」枠で『TRICK 新作スペシャル2』が放送された。

2013年7月5日より『警部補 矢部謙三』の続編『警部補 矢部謙三2』が放送され、2014年1月11日公開の映画『トリック劇場版 ラストステージ』および同月12日放送の『日曜エンタ・スペシャルドラマトリック新作スペシャル3』にてシリーズは完結した[1][2]。「ラストステージ」発表と同時に「さよなら!トリック祭り!!」の開催が発表された。
シリーズ
TRICK(第1シリーズ、2000年)
2000年7月7日から9月15日まで毎週金曜日23:09 - 翌0:04に、「金曜ナイトドラマ」枠で放送された。以下、エピソード名は小説版のものを記述。各話エピソードタイトルは放送時のものを記述。連続ドラマシリーズで唯一「episode○」というテロップが表示されない。
TRICK2(第2シリーズ、2002年)
2002年1月11日から3月22日まで毎週金曜日23:15 - 翌0:10に、「金曜ナイトドラマ」枠で放送された。
木曜ドラマ TRICK?Troisieme partie?(第3シリーズ、2003年)
2003年10月16日から12月18日まで毎週木曜日21:00 - 21:54に、「木曜ドラマ」枠で放送された。前時間帯(木曜ミステリー)枠の『新・京都迷宮案内』が、『西部警察2003』の放送中止により2004年1月期スタートから繰り上がったため、どちらの作品にも出演している野際陽子が、同局同曜日のドラマに続けて出演する事となった。DVD化等の際に『TRICK ?Troisieme partie?』(トロワジェムパルティー、仏語で「第3シリーズ」の意)に改題。テレビでの再放送時には『TRICK3』の題が用いられた。なお自然に割れる卵の黄身の色は金色である。
TRICK 新作スペシャル(2005年)
2005年11月13日日曜日、21:00 - 23:14の日曜洋画劇場枠で放送[3]。本作以降ハイビジョン放送となった。2006年6月4日、21:00に『トリック まだまだ新作スペシャル』としてアンコール放送。視聴率は24.7%。さらに、新作スペシャル2の放送に合わせて、2010年5月15日の14:58より製作局のテレビ朝日を除いて一部系列局等で、2度目の再放送が行われた。その際の番組名は「TRICK 新作スペシャル(再)」。
TRICK 新作スペシャル2(2010年)
2010年5月15日土曜日、21:00 - 23:06の土曜ワイド劇場枠で放送[4]。ハイビジョン制作。『劇場版TRICK 霊能力者バトルロイヤル』の1週間前の出来事として描かれている。登場人物、ストーリー等「悪魔の手毬唄」のオマージュ的な部分が多い。視聴率は17.4%(関東地区)。小説版では、「死を呼ぶ子守唄」の副題が追加されている。
TRICK 新作スペシャル3(2014年)
2014年1月12日日曜日21:00 - 23:10の日曜エンターテインメント枠で放送[5][注 3]。『トリック劇場版 ラストステージ』の前日譚として描かれている。登場人物などから『犬神家の一族』のオマージュ的部分が見られる。今作に出演している石田太郎は放送前に急死しており、テレビドラマにおける石田の遺作、また同じく今作に出演しているケーシー高峰も最後のドラマ出演になった[注 4]
登場人物詳細はそれぞれの役名を、他の登場人物は「トリックの登場人物」を参照
山田奈緒子
演 - 仲間由紀恵(少女時代:塚本璃子(現・成海璃子))本作の主人公。自称天才美人マジシャンだが、すぐクビになり、家賃も払えないほどの貧乏暮らし。インチキ超能力者を見ると黙っていられない性分で、マジックの原理を使って数々のトリックを見破る。決め台詞は「お前のやったことは全てお見通しだ!」(エピソード毎にアレンジがある)である。髪は黒髪ロングでセンター分け、いつも地味なセーターとロングスカートを着ているが、一度だけノースリーブ、パンツルックの回がある。マジシャンとしてのヘアスタイルはお団子で衣装は主にチャイナ服である。友達はペットのハムスターと亀しかいないらしい。寝相と寝言がひどく、幼少のころより笑うことが苦手で、「ウヒョヒョヒョ!」「エヘヘヘ!」といった妙な笑い方をする。掛け声や悲鳴は「うにゃー!」「にゃっ!」である。貧乳がコンプレックス。かなり見栄っ張りな性格。
上田次郎
演 - 阿部寛本作のもう一人の主人公。日本科学技術大学の教授(第1シリーズでは助教授)で、専門は物理学。自称天才物理学者で、どんな怪奇現象も科学で解明できる、といった持論がある。態度がデカいが気は小さく、怪奇現象を見るとすぐに気絶し、簡単なトリックにはコロっと騙されてしまう。事あるごとに奈緒子に頼っている。著作本は「どんと来い!超常現象1 - 5」「なぜベストを尽くさないのか」「IQ200」(本人によると本当はIQ220らしい)。ツンツンヘアに、メガネ、長袖のワイシャツにベスト、スラックス姿である。巨根すぎる為に女性経験がないことがコンプレックス。
矢部謙三
演 - 生瀬勝久奈緒子と上田が事件に遭遇すると、なぜか決まって現れ、事態をさらに複雑にしていく公安部所属の警部補


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