トランスフォーマー_(2007年の映画)
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場面は移り、アメリカのロサンゼルス。アーチボルトの子孫である少年サム・ウィトウィッキーは車購入資金を集めるため、メガネを含むアーチボルトの遺品をネットオークションに出品していた。ようやく父親の許しを得て中古のカマロを購入したサムは、カマロのおかげもあって憧れの美少女ミカエラ・ベインズと急接近する。しかしサムは、ある真夜中にカマロが突然動き出しロボットに変形する様を目撃、またある日にはミカエラと共にロボットに変形するパトカーの襲撃に遭うなど、立て続けに奇妙な事態に直面する。そして、パトカーに変身していたディセプティコンの兵士バリケードに襲われる2人を救ったのはカマロに変身していたオートボットの戦士バンブルビーであった。バリケードとフレンジーを撃退した後、バンブルビーが空に向けて送ったメッセージを基に、オートボットのリーダー・オプティマス・プライムとその仲間のジャズ、アイアンハイド、ラチェットが地球に集う。サムはオプティマスからサイバトロンの過去と、アーチボルトのメガネを持つ自分がこの戦争の鍵を握っていることを伝えられるのであった。

メガネをオプティマス・プライムに渡そうとしたその矢先、サムたちはシーモア・シモンズ率いる秘密組織「セクター7」に拘束されてしまう。彼らは以前からトランスフォーマーの存在を確認しており、秘密裏に調査活動を行っていた。サムを救出しようとしたバンブルビーも捕まってしまうが、オプティマス・プライムらオートボットたちは人間を傷つけることを良しとせず、止む無くその場を離れた。サムたちを始め、カタールから生還したレノックスたちはフーバーダムへと案内されるが、そこには冷凍保存されたメガトロンとオールスパークが保管されており、歴代のセクター7はそれらを研究し現代の科学技術の進歩のために使用していたことを明かされる。サムはオールスパークを巡るオートボットとディセプティコンの抗争について説明し、開放されたバンブルビーはオールスパークを手に入れるが、一方でディセプティコンのNo.2であるスタースクリームの襲撃とフレンジーの潜入工作によってメガトロンが復活してしまう。

レノックスの提案で、フーバーダムから離れた街へオールスパークを移動させることになる。街へ向かう途中、メガネに刻まれた情報を元に駆けつけたオートボットたちと合流するが、情報を嗅ぎつけたディセプティコンたちも現れる。やがてサムたちは街にたどり着くが、すでに街はディセプティコンによって包囲されており、そして戦闘が始まる。バンブルビーが脚を故障し、ジャズがメガトロンによって殺害されるなど絶望的な状況に陥るも、ミカエラはバンブルビーと協力してブロウルを倒し、レノックスたちは決死の戦法によってブラックアウトの撃破に成功。ボーンクラッシャーとの戦いで足止めを食らったオプティマス・プライムも到着し、遂にメガトロンとの一騎討ちが始まる。オプティマス・プライムはメガトロンの圧倒的な力に追い詰められるが、メガトロンは米軍の戦闘機F-22の集中砲火を浴びて形勢は逆転。その隙にサムがオールスパークをメガトロンへと融合させ、メガトロンはその強大な力に耐えられず破壊された。

戦いは終わり、メガトロンの残骸はローレンシア海溝へと沈められた。オールスパークが消滅したため、惑星サイバトロンを復活させることはできなくなってしまったが、オプティマス・プライムは地球を新しい故郷と定め宇宙に散った仲間たちへメッセージを送った。

しかし、一人逃げ延びたスタースクリームは、ある目的のために宇宙へと戻っていった。
登場人物
主な登場人物
サミュエル・ジェームズ・“サム”・ウィトウィッキー / Sam Witwicky

演 - シャイア・ラブーフ、吹き替え - 小松史法本作品の人間側の主人公。三枚目でそそっかしい普通の高校生。チワワのモージョを飼っている。父・ロンとの約束(2,000ドルの貯金と3つの成績A)を果たし、中古車屋で錆付いたシボレー・カマロの74年型を手に入れた。このことで図らずもトランスフォーマーの抗争に巻き込まれ、戦いの中で徐々に成長していく。「ebay」のユーザーネームは「プレイボーイ217」。アメフト部の入部テストを受けたことがある。ミカエラとは小学校からの同級生だが、転校生と間違えられるほど存在感が薄かった。ウィトウィッキーという姓はアニメ版に登場するスパイクのファミリーネームから引用したもの。
ミカエラ・ベインズ / Mikaela Banes
演 - ミーガン・フォックス、吹き替え - 東條加那子本作品のヒロインで、クールで行動的なサムのクラスメート。車泥棒の父親の稼業を見様見真似で覚えたが、ある日身代わりに逮捕された。当初はサムのことを気にも留めていなかったが、サムと戦いに巻き込まれて行くうちに次第に想いを寄せていく。愛車はベスパ・LX150。車好きである。
オプティマス・プライム / Optimus Prime
声 - ピーター・カレン / 吹き替え - 玄田哲章IDナンバー - MA-01オートボットの総司令官で、トランスフォーマー側の主人公。ファイアーパターン入りのピータービルト・379トレーラートラックに変形[注 1]。エナジーブレードなどが武装で指示だけでなく戦うことも出来るリーダー。「自由はすべての生き物が持つ権利(Freedom is the right of all sentient beings.)」をモットーに、自らを犠牲にしてまでも人類を守ろうとする。本作品でのオプティマス・プライムは、俳優リーアム・ニーソンのイメージをモデルとし、より哲学的な思想を語る人物として描かれている。
バンブルビー / Bumblebee
声 - マーク・ライアン / 吹き替え - 加藤亮夫IDナンバー - MA-03オートボットの斥候で、トランスフォーマー側のもう一人の主人公。サムを保護するため一足先に送られてきた。イエローのシボレー・カマロに変形。武器は腕のプラズマキャノン。当初は2代目カマロに変身していたが、中盤で新型カマロを再スキャンする。地球に来る前の戦いで音声機能が損傷しており、サムと出会った時はラジオを使ってコミュニケーションを取っていた。メンバーの中で最も若く、コミカルで表情豊かな面がよく見られ、先述の再スキャンもミカエラに「オンボロカマロ」と言われたことが原因である。旧カマロの時の車内にはミラーボールや蜂のマスコットがついていた。物語序盤でバンブルビーが中古車店に駐車した際、黄色いフォルクスワーゲン・ビートルが隣に置かれているが、これは初代アニメでバンブルビー(バンブル)が同車両に変形していたことに対して敬意を払い登場させたものである[7]。キャラクター性はマイケル・J・フォックスがモデルとなっており、キャスティング候補にはフォックス本人があがっていた。また、ビークルモードとなる新型カマロはゼネラルモーターズ社のトップシークレット車両であり、撮影時には細心の注意が払われた。
メガトロン / Megatron
声 - ヒューゴ・ウィーヴィング / 吹き替え - 中村浩太郎IDナンバー - MD-07ディセプティコンのリーダーで、1作目のメインヴィラン。玩具CMでは「ディセプティコン破壊大帝」と紹介される。エイリアンジェットに変形。キューブを追って古代の地球に飛来したが重力に引かれて北極海に墜落し、そのまま凍結していた。時を経てアーチボルト・ウィットウィッキーによって発見され、NBE-1 (Non Biological Extra-Terrestrial-1=非生物型地球外生命体1号)と命名されて冷凍状態のままセクター7に保管されていた。その身体構造を解析して人類の科学技術の発展に利用されていた。市街地戦ではジャズを殺害し、オプティマス・プライムとの一騎討ちでも彼を圧倒するが、空軍の戦闘機F-22の攻撃で致命傷を受け、最後はオールスパークをサムによって胸に押し込まれて倒された。武器は右手のチェーンメイスと、両手を組み合わせて変形させるフュージョンカノン砲。
人類
民間人
ロン・ウィトウィッキー / Ron Witwicky
演 -
ケヴィン・ダン、吹き替え - 後藤哲夫サムの父親で、アーチボルトの曾孫。陽気でおっちょこちょいだが肝の据わった性格。自分の若いころと重ねているのか、息子には少々甘い様子。園芸が趣味で、自宅の庭の芝に立ち入られることを非常に嫌がる。愛車はオースチン・ヒーレー100
ジュディ・ウィトウィッキー / Julie Witwicky
演 - ジュリー・ホワイト、吹き替え - 野沢由香里サムの母親。夫とは違い少々厳しいが、能天気でおしゃべりな面では同じ。アルコールが入るとさらに饒舌になり、劇中では下ネタを飛ばしてサムとロンを唖然とさせた。
アーチボルト・ウィトウィッキー / Archibald Witwicky
演 - ウィリアム・モーガン・シェパード、吹き替え - 藤本譲サムの高祖父で探検家。1897年に北極を調査中、崩落した氷の下で未知の物体(氷漬けのメガトロン)を発見。この発見は裏で「人類最大の大発見」と称されている。彼の遺品である眼鏡をネットオークションに出品したことが原因で、サムはディセプティコンに追われることになってしまう。彼のモットーである「No sacrifice, No victory.(犠牲無くして、勝利無し)」という言葉は、ウィトウィッキー家の家訓として語り継がれている。
ボビー・ボリビア / Bobby Bolivia
演 - バーニー・マック、吹き替え - 岩崎ひろし中古車店のディーラー。利益次第で態度を変える現金な性格。ニャンドゥーというボリビア産の鳥を飼っている。
マイルズ・ランカスター / Miles Lancaster
演 - ジョン・ロビンソン、吹き替え - 細谷佳正サムの友達。女の子に興味を持つ年頃だが、女子の気を引くためにという理由で木にぶら下がったりするなど、若干ズレたセンスの持ち主。大型犬を飼っている。姓は小説版より[8]
トレント・デマーコ / Trent DeMarco
演 - トラヴィス・ヴァン・ウィンクルサム、ミカエラのクラスメート。筋骨隆々とした体格で典型的ないじめっ子気質。ミカエラのボーイフレンドだったが、些細なケンカが原因で、ミカエラとは序盤であっさり別れてしまう。姓は小説版より[9]
政府・軍人側
ウィリアム・レノックス / William Lennox
演 -
ジョシュ・デュアメル、吹き替え - 矢崎文也アメリカ陸軍大尉。カタール基地襲撃事件の生存者。帰国の後、トランスフォーマーとの実戦経験が承認され部隊の指揮を任される。現場では勇猛果敢な兵士だが、家族の前では1人の父親であり、生まれたばかりの娘とテレビ電話で対面した際には溺愛振りを見せていた。


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