逆に言えば、固定が十分でない場合には移動した荷物によって荷重変化が発生し、ときに事故に繋がりかねないことを覚えておくべきである。
なお、軽トラックや軽ワンボックス車両などの比較的軽量な車体では、林道や農道などの未舗装路などを走る際に、後輪のトラクションを増やす目的で、車体後端付近にわざと重い荷物(時には土嚢など)を積む場合もある。 もしも事故が起きてしまった場合に、トランクの荷物を荷掛けアイで十分に固定して積むことで、事故の衝撃で荷物が乗員に衝突してより厳しい事故被害を発生させるのを防ぐことができる。ヨーロッパ車、特にBMW・X3やBMW・X5、フォルクスワーゲンやアウディのさまざまな車両ではレール上を移動する荷掛けアイシステムを採用して、より柔軟に荷物の固定が行えるように工夫されていることもある。 古くから輸送用バンや航空輸送で行われているように、積載する荷物に応じて適切な積載用アクセサリーを用いることも重要である。例えば、仕切り板やバイクキャリアの使用などである。 開放型のトランクを持つ車両では、衝突の際に固定していない荷物から乗客を保護する目的、あるいはある程度乗客から隔離する必要のある荷物(例えば動物など)の隔壁として、簡素な金属製の仕切りバー[注 3]が設けられている場合がある。固定されていない荷物に対するその他の解決としては、バリアネットの使用が挙げられる。 これらの機器は直接車体内部に取り付けられるか、トノカバーに似たロール状の着脱可能なカセットとして提供される場合がある。これらの機器の適切な使用により、交通事故や急ブレーキの際に荷物が乗員に衝突することを防ぐことができる。 バリアネットは仕切りバーに比べてはるかに少ないスペースで設置することが可能であるが、仕切りバーは多くの場合車体内部に合わせて設計されているため、バリアネットよりもタイトな荷物積載に対応できる可能性がある。 ほとんどの自動車のトランクには、トリムの裏側にさまざまなほかの装備が積載されている。これらの装備は開閉可能なハッチ(場合によっては施錠されていることもある)やカーペット、サポートボードなどを取り外すことにより、顧客や整備士によって利用される可能性がある。 子供は(あるいはその乗り物を運行する大人であっても)トランクに閉じこめられた場合、窒息や熱中症で死亡する可能性がある。閉鎖型トランクを備える多くの車両の後部バルクヘッドには穴が空けられているが、この穴は非常に小さいため、大人の場合にはこの通路では脱出できない場合があり、逆に子供の場合にはここからトランクに入ることで外に出られなくなる可能性がある。そのため、アメリカでは2008年販売モデルから、トランク内部に暗闇でも光る蓄光塗料で塗装されたリッドリリースの装着が義務付けられた。 しかし、ハッチバックやワゴン、バン、SUVの場合には、荷室の仕切りが簡易なトノカバー程度のため、この要件からは除外されている。
荷物積載時のパッシブセーフティ
バリアネットや仕切りバー
機能の追加
緊急用品(三角表示板や回転灯、ブースターケーブルなど)
スペアタイヤまたはパンク修理キット
ジャッキとホイールナットレンチ
車載工具(DIY修理の為にオーナーが自ら積み込む工具も含む)
CDチェンジャーを初めとするカーオーディオやその他のAV機器、GPSやカーナビゲーションなど
バッテリー(ハイブリッドカーやプラグインハイブリッドカーのものも含む)
ヒューズボックス
CNG/LPGタンク (bivalent engines
折り畳み式、または三列目のシート
危険性
トランクリッドトランクリッドにリアウイングスポイラーを装着し、内蔵型ハイマウントストップランプを持つR34スカイライン詳細は「en:Decklid
トランクリッド(英語: trunk lid)とは、モータービークルのトランクに設けられるフタであり、荷室と外部とのアクセスを司っている。英語圏ではデッキリッド(アメリカ英語: Deck lid)、ブートリッド(イギリス英語: Boot lid)と呼ばれることもある。セダンのトヨタ・カローラをベースに5ドアハッチバックとしたトヨタ・スプリンターシエロ。このような場合はトランクリッドではなく、バックドアやハッチゲートなどと呼ばれる
トランクリッドという名称はセダンなどの、キャビンから完全に隔離された閉鎖型トランクを持つ車両に限られており、ハッチバックやステーションワゴンなどのキャビンと半ば一体化した開放型トランクを持つ車両の場合には、単にリアハッチやリアゲートなどと呼ばれるにとどまる。
トランクリッドはヒンジによって車体に取り付けられ、ヒンジの位置には完全開放した際に開放位置にトランクリッドを保持するためのスプリングやガスダンパーが設けられている場合もある。オーソドックスなフロントエンジンでトランクが車体後方に存在する車両の場合には、近年ではトランクリッドの中央にハイマウントストップランプが設けられることがあり、スポーティグレードなどの見た目や走りのイメージを重視した車両にはトランクリッドに装飾的なリアスポイラーが設置される場合もある。GTウイングなどの本格的な追加エアロパーツも多くはトランクリッドに設けられる。 いくつかの車両のトランクではボード(板)やシェルフ(棚)などの装備が提供されている。それらは荷物を積むため以外にもさまざまな用途に役立つ。クライスラー・PTクルーザーに装備されているマルチポジション・リアシェルフは荷室の仕切り板や、防護柵としてのほか、ピクニックでのテーブル代わりにも使用できる。 また、シトロエン・C3のトランクには、リアシートが折り畳まれた際に利用可能な、荷室とキャビンを分類したり、床面を水平にして荷物の積み卸しを簡易にするための可動式のフロアボードが備えられている。 トランクのロックは場合によっては客室のロックと連動していることがある。詳細は「en:Power door locks
トランクのオプション類
ボードやシェルフ
集中ドアロック
脚注[脚注の使い方]
注釈^ 本革内装の場合、見栄えだけを揃えた合成皮革(ビニール)が用いられることもある。
^ メーカー装着ではなく、「用品」として販売店で購入できる場合もある。
^ 仕切りバーは自動車メーカーによって「セパレーターバー」(トヨタ自動車)[1]、「パーテーションパイプ」(日産自動車)などと呼ばれているもので、日本ではこれを装着していない状態で走行すると違法改造と見なされてしまい、また装着していないと車検を受けることができなくなる[2]。
出典^ “ハイエース バン 取扱説明書(ディーゼル車/ガソリン車)
^ “ ⇒キャラバン 取扱説明書 パーテーションパイプ(バン)”. 日産自動車. 2020年11月22日閲覧。
関連項目.mw-parser-output .side-box{margin:4px 0;box-sizing:border-box;border:1px solid #aaa;font-size:88%;line-height:1.25em;background-color:#f9f9f9;display:flow-root}.mw-parser-output .side-box-abovebelow,.mw-parser-output .side-box-text{padding:0.25em 0.9em}.mw-parser-output .side-box-image{padding:2px 0 2px 0.9em;text-align:center}.mw-parser-output .side-box-imageright{padding:2px 0.9em 2px 0;text-align:center}@media(min-width:500px){.mw-parser-output .side-box-flex{display:flex;align-items:center}.mw-parser-output .side-box-text{flex:1}}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .side-box{width:238px}.mw-parser-output .side-box-right{clear:right;float:right;margin-left:1em}.mw-parser-output .side-box-left{margin-right:1em}}ウィキメディア・コモンズには、トランク (自動車)に関連するカテゴリがあります。