トムソン_(企業)
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同社傘下の子会社のうちトムソンCSF・セクスタンはタレス・アヴィオニクス(Thales Avionics、現タレスAVSフランス(フランス語版))に[27]、SGSトムソン・マイクロエレクトロニクスも1997年頃までに売却され、1998年にSTマイクロエレクトロニクスと社名を改めた[19][23]

一方トムソン・マルチメディアはアルカテル、アメリカのマイクロソフトおよびディレクTV、日本のNECの4社による民間グループと戦略的パートナーシップの締結を機に一部民営化、2000年に完全民営化が行われた[45][46][39][47]
2000年?2009年:メディア事業への進出と財務危機

2000年にトムソン・マルチメディアがフィリップスの放送事業部門(Philips Professional Broadcast)[48][49]に加え、イギリスのカールトン・テレビジョンから同社が保有していた旧テクニカラー社を買収したことで[50][51][52][53]、トムソンは映像事業への本格参入を果たした。2001年にトムソン・マルチメディアは欧州およびNAFTA加盟地域における競争力の強化を目的に、松下電器とブラウン管分野での協業を発表した[54]

光ディスクの分野では2002年にトムソン・マルチメディアがBlu-ray Discファウンダーズ(現Blu-ray Disc アソシエーション)の一員として、松下電器、日立製作所サムスン電子LGエレクトロニクス、フィリップスなど8社と共同でBlu-ray Discの規格を策定した[55][56]。また、松下電器より同社の子会社だったパナソニックディスクサービスを旧テクニカラー社を通じて買収し、DVDの製造拠点を取得[57]。この年、トムソン・マルチメディアは社名をトムソン(2代目)に改めた[58][59][60]。2003年にはBlu-ray Discのライセンス供与を開始[61]。2004年にはBlu-ray Discのライバル規格として誕生したHD DVDおよび対応DVDプレーヤーの製造により、Blu-ray DiscだけでなくHD DVDもサポートする姿勢を打ち出した[62]

音声ファイルフォーマットの分野では、2001年にドイツ・フラウンホーファー研究機構と共に推進していたMP3の新規格mp3PROを発表。同規格の評価版のダウンロード件数は60万件を突破した[63][64]。2004年にはフラウンホーファーとアメリカ・Agere Systems社と共同で5.1chサラウンド再生に対応したMP3 Surroundを発表した[65]

こうした映像技術・音声技術の開発に力を注ぐ傍ら、2001年には放送映像機器メーカーのグラスバレー[66]、2004年にはVFX制作会社のムービング・ピクチャー・カンパニー(MPC)[67]、2005年には動画広告ネットワーク会社プレミア・リテール・ネットワークス(Premier Retail Networks, PRN)[68][69]を傘下に収めた。2007年にはアニメ事業に進出し、インドのアニメ制作会社Paprikaasに出資[70]。2008年にはドリームワークス・アニメーションと戦略的提携を結び、新規スタジオの設立や人材育成の支援などを通してPaprikaasの運営に携わった[71]。この会社はその後2010年に旧テクニカラーの完全子会社となり、のちにテクニカラー・インディア(Technicolor India)と改称している[72][73]。これらの活動により同社は、メディアおよびエンターテインメント業界へのサービスを提供する企業へと転身する一方で、次第に家電製品の製造から撤退する動きを見せ始める[74]

2004年に中華人民共和国の家電メーカーTCLグループと合弁企業TCLトムソン電子有限公司(TCL-Thomson Electronics, TTE)を設立すると[75][76][77][78][79][80]、トムソンは同社にテレビ・DVDプレーヤーの生産事業を売却すると共にRCAブランドのライセンスを提供した(ただし商標権は同社が所持する形[16][81][82]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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