デス・スター
[Wikipedia|▼Menu]
第2デス・スターのスーパーレーザー砲は、航行中の敵艦を迅速かつ的確に捕捉し砲撃することが可能となった[9]。また、発射に要する充電時間も、動力炉を大型化することで大幅に短縮することに成功した。そのため、第2デス・スターは初代より大型で、直径160km[10]にもおよぶ。

加えて他の兵装も大幅に強化し、初代のもう一つの欠点とも言われていた、戦闘機に対する強固な防空対策も実施された。対空レーザー砲を大幅に増備することで、敵機がほぼ突破不能な対空砲火を可能とした上[11]、迎撃用に無数のTIEファイターも配備した。

皇帝は反乱同盟軍を一挙に殲滅すべく、スーパーレーザー砲が完成済みであることは敢えて隠し、新たなデス・スターを衛星エンドア付近で建造中であるという機密情報を故意に漏らした。そのため、エンドアの戦いの時点では第2デス・スターはまだ未完成であった。

しかし、敵機の侵入を防御していたシールド発生装置を、ハン・ソロ将軍率いる反乱軍特殊部隊により破壊されたことで、ランド・カルリジアンの操縦するミレニアム・ファルコン号と反乱軍戦闘機部隊との防衛線突破を許してしまった挙句、迷路の様に複雑なダクトを伝って直接内部に侵入され、中心部の核融合炉を破壊されたことで第2デス・スターは大規模な誘爆を起こし、皇帝共々完全に消滅した。

後に、『エピソード9』に当たる『スカイウォーカーの夜明け』において、爆散した第2デス・スターの残骸はエンドアの衛星であるケフ・バーの海上に大量に落下しており、その残骸の中には皇帝の謁見室やそれに隣接するウェイファインダーの保管室などが残存していた。また劇中の描写から、シスを信奉するカルト集団「シス・エターナル」に属するベストゥーンのオーチが、同組織の拠点である惑星エグゼゴルへの道標となるウェイファインダーの番人を務めていたが、当の本人が惑星パサーナにて流砂に呑まれて死亡したことで番人の役目を果たせなくなり、結果としてウェイファインダーを探すレイ達がその在り処を突き止めるに至ったことが示唆されている。
シークエル・トリロジーに登場するデス・スターの後続機および関連兵器
スターキラー基地(Starkiller Base)
エピソード6『ジェダイの帰還』から30年後が舞台となる、エピソード7『
フォースの覚醒』において初登場した、旧帝国軍の残党勢力が結成した新たな国家「ファースト・オーダー」の本拠地を兼ねる星系全体を破壊可能な移動式の要塞惑星で、劇中では「新たなデス・スター」とも呼ばれていた。外見はデス・スターに良く似ているが、その最大の違いは完全な人工物であったデス・スターとは異なり、こちらは一つの惑星を丸ごと利用して建造されたものとなっていることである。惑星全体がファースト・オーダーの軍事基地として改造されており、その大きさは衛星サイズだったデス・スターと比較しても遥かに巨大なものとなっている。設定資料によれば「帝国が占領した未知領域にある氷の惑星」「惑星に存在したエネルギー収束クリスタルを利用した」などの特徴から『クローン・ウォーズ』などで登場した、「ジェダイライトセーバーの材料であるカイバー・クリスタルを収集していた氷と雪に覆われた惑星イラム」と推測されていたが、『スカイウォーカーの夜明け』の設定資料集内の記述で、スターキラー基地の土台となった惑星が惑星イラムであることが確定した。このスターキラー基地は過去に帝国軍で研究されていた「超兵器のテクノロジーの集大成」とも呼べる規模の強力な主砲を搭載しており、約数百光年以上離れた遠方の星系を直接砲撃することが可能という途方もない威力を発揮する。デス・スターが搭載していたスーパーレーザー砲は、ハイパースペースと繋がるメイン反応炉から超光速物質「ハイパーマター」のエネルギーを引き出して、惑星を一撃で破壊する程の強大なパワーを生み出すという画期的な仕組みだったが、スターキラー基地は宇宙に偏在する暗黒物質を収集してエネルギーに変換し、更に近隣の恒星の核融合エネルギーを丸ごと吸収することで超新星爆発に匹敵するほどの膨大なエネルギーを蓄積。そして「仮想エネルギー(ファントム・エネルギー)」へと変換し、主砲からハイパースペースそのものを引き裂く驚異的な威力を持ったビームとして発射する。この光線は肉眼で見るとビームのように見えるが、実際は「空間の歪み」そのものであり、相対性理論を超えて瞬時に目標とする数百光年離れた星系に到達、惑星質量に衝突するとそこで瞬間的にエネルギーが開放され、小規模な超新星爆発を引き起こす。この際の天文現象は空間そのものが歪まされることで、数百光年離れた場所でも圧倒的な光として観測される。銀河の未知領域の奥深くで、新共和国の政治家やレジスタンスの探査機による注意深い監視を免れ、30年という長い年月を掛けて恐るべき超兵器として建造されたスターキラー基地は、最初の標的としてレジスタンスを影で支援している新共和国が現在の元老院を置いていたコア・ワールドの都市惑星ホズニアン・プライムを選ぶ。この時、新共和国元老院ではレジスタンスの将校コー・セラ中佐がファースト・オーダーの危険性を議会に訴えていたが既に手遅れであり、コー・セラ中佐と新共和国議長および議員たちが真紅に染まる空を見上げた頃には、ホズニアン・プライムを擁する星系の星々とそれを警護する新共和国防衛艦隊の全てが一瞬にして消滅してしまった。ファースト・オーダーは次の標的としてレジスタンスの本拠地が置かれた惑星ディカーを狙うが、レジスタンスとの激戦の末に、唯一の弱点であるエネルギー制御装置(サーマル・オシレーター)を破壊され、蓄積した膨大な恒星の核融合エネルギーを制御することが不可能となってしまう。そして徐々に惑星の地殻そのものが崩壊し、最後は一つの燃え盛る恒星と化し、スターキラー基地の存在した星系は連星系となった。エピソード9『スカイウォーカーの夜明け』において、最高指導者となったカイロ・レンが惑星エクセゴルから持ち帰ったパルパティーンのシス艦隊「ファイナル・オーダー」やカルト集団「シス・エターナル」についてを討論する最高評議会において、1人の幹部がシスのカルトと手を組むことに難色を示すが、エンリック・プライド元帥は「これだけの艦隊と合流すれば、スターキラー基地を失った穴は埋められる」と発言しており、一星系全体を瞬時に破壊できるだけの破壊力を有するスターキラー基地を失ったことがファースト・オーダーにとっていかに痛手であったかが描かれている。
バッタリング・ラム・キャノン(Battering ram cannon)
スーパーレーザー・シージ・キャノンの一種。エピソード8『
最後のジェダイ』に登場。地上戦における城塞破壊用の兵器としてデス・スターの原理を応用し小型化した物である事が劇中でのフィンとポーの会話で語られる。そのためデス・スターと比較すると威力は非常に小さいものの、惑星クレイトにあるレジスタンスの前哨基地のブラスト・ドアを一撃で融解させた。
ジストン級スター・デストロイヤー(Xyston-class Star Destroyer)
別名「シス・スター・デストロイヤー」とも言われており、スター・デストロイヤーの級種である。エピソード9『スカイウォーカーの夜明け』にてパルパティーンのシス艦隊「ファイナル・オーダー」を構成していた。船体の下面にスーパーレーザー砲を搭載しており、デス・スターに搭載されていたスーパーレーザー砲のように惑星を一撃で破壊することは不可能だが、レーザーを連続で撃ち続けることによって惑星を破壊することができる。
その他のバリエーション

スピンオフ作品にはデス・スターと同等の破壊力、機能を備える兵器が多数登場する。しかし、現在ではこれらは全て「レジェンズ(非正史)」のものである。
第3デス・スター(Death Star III)
ディズニーランドディズニー・ハリウッド・スタジオ東京ディズニーランドディズニーランド・パークのアトラクションである『スター・ツアーズ(Star Tours)』に登場。エンドアの戦いで生き残った銀河帝国を離脱したアーダス・ケインによって創立されたペンタスター連合により秘密裏に建造されていた。新共和国軍のローグ中隊により初代デス・スターと同じ方法で破壊される。
デス・スター・プロトタイプ(Death Star prototype)
帝国軍のモー秘密研究所に保管されていた初代デス・スターの試作品。まだ躯体のみであったが、中心部の核融合炉は厳重に保護されており、さらに限定的だがスーパーレーザー砲や推進システム等も搭載していた。
ダークセーバー(Darksaber)
のちにダーガ・ザ・ハットからの依頼で、デス・スターの設計者であるベヴェル・レメリスクが独自開発した小規模な居住施設とスーパーレーザー砲のみから構成される簡易版デス・スター。外見がライトセーバーと似ていることから"ダークセーバー"と呼ばれていた。強引なコストダウンと無理な突貫工事によって、設計通りの性能を十分に発揮することが出来ず、最終的に惑星ホス付近の小惑星に衝突し破壊された。
エクスペディショナリー・バトル・プラネット(Expeditionary Battle Planet)
スピンオフ作品『スター・ウォーズ ローグ・プラネット』に登場するデス・スターのオリジナルアイディア。帝国軍のTIEファイターなどを手掛ける大手造船企業「サイナー・フリート・システムズ」の重役であるレイス・サイナーが、旧友であったグランド・モフ・ウィルハフ・ターキンの歓心を得るべく独自に考案した計画で、初期設計では本体の他に小型の球体が外部に二つ存在していた。この計画は後にターキンによって横取りされ、ターキン自身のアイディアとして帝国元老院に売り込まれてしまうなど、ターキンの名誉挽回のために利用されたが、当のレイス自身はこの計画を好いてはおらず何ら異議は唱えなかった。
レジェンズ(非正史)

初代デス・スターは「恐怖による支配」というターキン主義(「カノン(正史)」におけるターキン・ドクトリンとは異なる)を銀河全体に浸透させるための道具として利用されていた。事実、ターキンは独自にスーパーレーザーの使用権限を付与されており、劇中での描写の通り自由に使用できるばかりか、ターキン総督の側近モッティ提督などはデス・スターの力で皇帝に謀反を起こすようターキンに進言するなどしており、デス・スターの司令官達が皇帝に対し強い独立性を保っていたことがうかがえる。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:72 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef