デジタルカメラ
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2012年のデジタルカメラの世界シェアは以下の通りであり、出荷台数の1位から3位までを日本メーカーが占める(数字はパーセント)[注 43]
22.620.914.89.48.124.2
キヤノン
(日本)ニコン
(日本)ソニー
(日本)サムスン
(韓国)富士フイルム
(日本)その他

日本国内におけるデジタルカメラ1台あたりの平均販売価格はコンデジが約2万200円、一眼タイプが約8万5,400円である(2009年12月度、BCN調べ)。

売れ筋のキーワードは2003年頃までは画素数など、2004年には動画撮影性能や多彩なシーンモードなど、2005年には大型液晶・高感度・手ブレ補正などであった。2006年は一眼レフに「ライブビュー」が搭載されるようになり、急激な低価格化と相まって一眼レフの一般への浸透が進んだ。2007年には顔認識が登場し、人の顔が綺麗に撮れる、笑顔になるとシャッターが切れる機能などが流行した。2008年は暗所撮影や防水機能など「場所を問わず綺麗に撮れる」性能や、より広い角度を写せる「広角ズーム」が売りとなった。

2009年は明暗差の激しいシーンでも白飛びや黒つぶれが発生しにくい「ダイナミックレンジ拡張機能」、そして一度ロックした被写体にピントや露出を合わせ続ける「自動追尾機能」などが登場した。また、リコーGRデジタルIIIやキヤノンパワーショットG11など、あえて操作を自動化せず画質と高級感を優先させた高級コンパクトカメラが独自の地位を築いた。家庭にハイビジョンテレビが普及したこともあり、ハイビジョン画質の動画機能が装備されたカメラが普及し始めた。また、2008年末にフォーサーズ陣営から登場したミラーレス一眼が2009年5月以降売り上げを伸ばしている。2010年にはAPS-Cサイズのミラーレス一眼が登場、2013年に35ミリフルサイズのミラーレス一眼が登場して以降は、一眼レフから乗換のユーザーでミラーレス一眼が販売シェアを拡大、2020年に販売台数が一眼レフを逆転して以降は、ミラーレス一眼カメラがレンズ交換式デジタルカメラの主流となっている。

過去のデジタルカメラ市場はほとんど日本企業のブランドで占められており、日本国外勢はコダックや一部のスタジオ用中判機種に限られていた。最近2003年 - 2004年にはおよそ80 %であったが、日本メーカーが積極的に行っている生産設備の中国への移管による技術移転や韓国メーカーの高級機参入に加え、アメリカやドイツの歴史あるブランド名を復活させた製品も出始めた。

メーカーからは高性能のデジタルカメラが発売される一方で、古いデジタルカメラはユーザー間で「オールドデジカメ」「オールドコンデジ」として好まれて取引されておりイギリスBBCでもその傾向が報じられている[47]
出力/印刷
店舗での出力

2000年頃から大手カメラ店のDPEコーナーなどでデジタルデータから印画紙に焼き付けるサービスが行われている。これは、デジタル処理のミニラボシステムを利用したもので、フィルムスキャナによる入力の代わりにデジタルカメラなどで得られたデジタルデータ(JPEGなど)を印画紙に焼き付けるものであり、従来の写真と同程度の画質や耐久性が期待できる。

また、店頭にキオスク端末型のプリント機を設置し、画面の案内に従ってセルフサービスで出力できるサービスも行われている。このタイプは昇華型熱転写プリンターを使用しており、画質面で若干見劣りする。

そのほか、コンビニなどで、デジタルコピー機の機能を利用したセルフサービスで写真印刷を行なう機械も設置されている。単に印画紙への出力だけではなく、シール印刷機能のような付加価値を持たせている物もある。しかし、これらも昇華型やインクジェット方式で印刷するため、印画紙での出力に比べて画質や耐久性に劣り、長期間の保管には向かない。

また、CD-Rを持っていないユーザーのために、画像データをCD-Rに焼くサービスもある。
インターネット上の印刷サービス

出力したい画像ファイルをインターネット上の指定サイトにアップロードし、でき上がったプリントを店頭や郵送で受け取るサービスがある。一般に印画紙に出力されるので、ミニラボ機を使ったものと同等の品質が期待できる。また、写真集のような形に簡易製本して渡すサービスもある。
家庭での印刷

個人で撮影した画像を自宅のプリンターで印刷することが一般的になった。2003年頃からは、PictBridge(カメラ機器工業会)、USB DIRECT-PRINT(セイコーエプソン)、DIRECT PRINT(キヤノン)、BUBBLE JET DIRECT (キヤノン)などの名称で、デジタルカメラとプリンターを直接接続する通信規格が登場した。これらに対応したカメラとプリンターを直接接続することで、パソコンを介さずに印刷することが可能である。デジタルカメラで撮影した写真の印刷を行うデジカメ専用のプリンターも登場している[注 44]
テレビでの鑑賞

ハイビジョンテレビとの接続用としてカメラ本体にHDMI端子が装備されたり、テレビやレコーダー側にSDカードスロットを備えた製品も増え、リビングの大型テレビで鑑賞することができる。
写真の公開・共有

カメラ本体の機能ではないが、無料で利用できるオンラインアルバム(FlickrGoogle フォトなど)や動画共有サービスYouTubeなど)が増えており、それらを通じて仲間と写真を共有したり、不特定多数に向けて写真を公開することが一般的になりつつある。無線LANを内蔵することでそれらのサイトに直接データを送信できるデジカメも登場している。
年表

1975年

イーストマン・コダックの開発担当者Steve Sassonが世界初のデジタルカメラを発明する。


1988年

富士写真フイルム(現:富士フイルム)、世界初の市販デジタルカメラ「FUJIX(フジックス) DS-1P」を発表。重量400 g、PC用2 MB-SRAMカードに最大10枚記録(記録保持用にボタン電池が必要)


1990年

3月 - ニコン、精細静止画カラーカメラHQ-1500CI/1500CFを発売。報道用機材の延長にある製品で、電子スチルカメラの仲間

10月 - Dycam、一般市場に出たデジタルカメラとしては世界初となる「Dycam Model 1」を発売。同機はLogitech社から「Fotoman」の名でも発売される。定価995ドル。モノクロ9万画素で32枚記録


1992年

4月 - キヤノン、同社最後のSV規格電子スチルカメラの高級機「RC-570」を発売。以後デジタルカメラ開発に力を注ぐ


1993年

富士写真フイルム(当時)、最大16 MBフラッシュメモリ(記録保持に電源を必要としないメモリ)が使えるデジタルカメラ、「FUJIX DS-200F」を発売。39万画素で、定価本体22万円、別売充電池キット2万円。16 MBフラッシュメモリ定価6万5,000円。


1994年

2月 - Apple、同社コンピューターブランド「Macintosh」シリーズの周辺機器として「QuickTake 100」を発売。内蔵1 MBのフラッシュメモリに記録する方式、35万画素。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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