デジタルカメラ
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2017年4月に発売した「instax SQUARE SQ10」[18]が同社のインスタントカメラ「instax」シリーズ(通称:チェキ)の上位機種で展開されている。商品戦略上は「チェキ」のファミリーであるが、カメラ映像機器工業会におけるフィルムカメラの統計は2008年に廃止されているため、統計上は「デジカメ」にカウントされている。

FinePixシリーズのひとつとして、以前の1999年11月に intax miniを使用して、同じくデジカメとプリンター一体構造である「FinePix PR21プリンカム」[19]が発売されたが、定価99,800円かつ約700グラムで巨大で、話題とならなかった。


トイデジカメ - おもちゃのデジカメ。無名のメーカーから様々な製品が販売されている。高くても数千円程度で買える。2010年代後半の時点では、数千万画素、4K解像度で動画も撮れるものも登場しているが、画質はあまり良くない。スマホのカメラよりも低性能だが、味のある写真が撮れるので、愛好家も存在する。


構造デジタルカメラの構造概略2種類のデジタルカメラの光学系
A:コンパクト・デジタルカメラ
B:一眼レフ・デジタルカメラ
1.レンズ 2.撮像素子 3.液晶表示部 4.ファインダー 5.ミラー 6.シャッター 7.ペンタプリズム
全体構造

デジタルカメラの全体的な構成は、大きく分けて光学系と電子系、そしてそれらを保持する筐体に分類できる[注 3]。光学系はレンズと絞り機構であり、一眼レフでは光学式ファインダー用のレフレックスミラーとプリズムがこれらに加わる。機械式のシャッター機構を備えるものもある。電子系は受光素子とメモリーを含む画像演算回路、記録装置、液晶表示器、ストロボ、操作スイッチ、電池などである[注 4]
光学系
撮像
基本的な光学系は銀塩カメラとそれほど差はない。同じ
画角で同じF値のレンズを作る際に、撮像素子が小さいほど短い焦点距離のレンズ、つまり小さいレンズで済む[注 5]。ほとんどのデジタルカメラの撮像素子は、35 mmフィルムに比べて小さいため、レンズは35 mmフィルム式のカメラのものよりも小さい。デジタルカメラの中でもコンパクトデジカメの撮像素子は特に小さいため、高倍率のズームレンズが小型の本体に搭載できる[注 6][注 7][注 8]。コンパクトカメラの多くが沈胴式のレンズ[注 9] を備えることで、携帯性を高めている。一眼レフカメラミラーレス一眼カメラではレンズ交換に対応するために、カメラ本体と交換レンズとの接続に関して規格があり、これは「レンズマウント規格」と呼ばれる。カメラの本体側には「レンズマウント」と呼ばれる交換レンズの接合基部が設けられ、光路となる大きな開口部とその周囲の円環状の金属部分から構成される。レンズマウントには交換レンズ内の絞り機構やズーム機構などを駆動・制御するための配線用接点が設けられており、レンズマウント規格では物理形状だけでなくこういった電気信号類も規定している。銀塩カメラのシャッター機構は機械式のみであったが、デジタルカメラでは機械式と電子式(電子シャッター)の2種類がある。一般に一眼タイプでは機械式、コンパクトデジカメでは電子式が採用される傾向がある[注 10]。最近は機械式と電子式を組み合わせたハイブリッド方式のものも増えてきている。
ファインダー
ほとんど全てのデジタルカメラには本体の背面に液晶ディスプレイによる画像表示器が備えられており、これが撮影時の画像情報を得るファインダーとしても用いられることが多い。また、従来型の小穴を覗き込む透過形式のファインダーを搭載するものや、電子式の表示面が備わっている電子ビューファインダーを搭載するものもある。一眼レフカメラではペンタプリズムなどを用いた光学式のレフレックスファインダーが搭載されており、背面の液晶ディスプレイと合わせてそれぞれの役割の違いがメーカー各社ごとの特徴である。

光学信号である画像を電気に変換する撮像素子(光学センサ)は、CCDイメージセンサCMOSイメージセンサが用いられる。この点が光化学反応を用いる銀塩フィルム式のフィルムカメラと異なる。撮像素子の受光面の大きさは、通常のフィルムカメラで用いられる35 mm判フィルムの1コマよりも小さいものが大多数である[注 11]。半導体素子そのものである撮像素子は、その大きさが部品価格の主要な決定要素であるため、比較的廉価なコンパクトデジカメでは1/3インチから2/3インチが、上位価格帯を占める一眼レフタイプではより大きなAPS-Cサイズが用いられる。また、一部の高級機種や業務用機種には35 mmフルサイズ中判など、銀塩フィルムと同等サイズの撮像素子を搭載する製品もある[注 12]

撮像素子は2000年頃までCCDが主流で、画質が劣ったCMOSは一部の安価な機種に搭載されるのみだった。その後、CMOSイメージセンサの性能が向上して多くの問題点も対処が進められた。CMOSの特徴である低消費電力性や低価格なこともあり、一眼レフを中心にCMOS搭載機種が増えてきている[注 13][20]。CMOSによるデジタル回路を同じシリコン基板上に構築しやすいので高機能な駆動回路をセンサ側に作るのに向いており、例えばA/D変換回路を内蔵するものがある[注 14]

一般に撮像素子が大きいほど色再現性、感度ノイズダイナミックレンジなどあらゆる点で有利である。とくに同じ時代に設計された撮像素子同士の比較ではサイズにより画質の差があり、測定値にも表れる。また、同じ画角・同じF値における被写界深度が浅くなるため、対象物だけにピントを合わせて背景から浮き上がらせるボケの効果が得られやすい。反面、撮像素子が大きいとボディが大型化し、高価になる。また画素数が多いほど描写は精細になり、大きなサイズでのDPE依頼やフォトプリントでも精細な画像が得られる。撮像素子のサイズを変えずに画素数を増やすと、1画素あたりの面積が小さくなる。ダイナミックレンジが狭くなる、電気的なノイズ・歪みが多くなることからむしろ画質を損なう場合もあるので、撮像素子や処理回路でノイズを抑える設計が必要であるため、画素数を増やすことには限界がある[注 15]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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