デジタルカメラ
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^ 受光素子の半導体基板上にあるフォトダイオードは、受光面から最も奥に位置しており、特にCMOSでは縦横に走る配線層によって作られる井戸の底にフォトダイオードが位置するために、垂直方向以外からの入射光には感度が低い。これによって生じる「ケラレ」を避けるために裏面照射技術が開発されている。
^ "RGB"と表記される、Red, Green, Blueの三原色の組合せを採用する撮像素子と、この三原色とは補色関係にある3つの色、Cyan, Magenta, Yellowによる"CMY"の組合せを用いるものがある。CMYは最終的にはRGB形式に変換するが、補色を用いることで感度が2倍になる。これは例えば"Blue"の出力だけを考えれば、"RGB"の入力では"B"だけが最大100 %でそのまま出力に用いられるが、"CMY"の入力で"B"の出力を求めるには"C"のCyanと"M"のMagentaが合算できるためである。また、"RGB"の三原色に変換する指標として用いるために、"CMY"の組合せに"G"のGreenを加えて"CMYG"という4色のフィルターを採用する機種もある。
^ 新たな撮像素子の中にはモノクロだけの測光やカラーフィルターによる RGB(CMY) の内の1色だけを測光するのではなく、受光素子アレイを3層に重積することで RGB(CMY) の3色すべてを測光できるものがある。
^ 画素ごとでは RGB(CMY) の内の1色分のセンサーしか持たない撮像素子からの画像情報を元に、残る2色分の色情報を周囲のセンサーの色情報から作り出す。
^ 一般に半導体を用いた撮像素子はイメージセンサとして優れた特性を有するが、画素が微細化することでダイナミックレンジは銀塩式フィルムの感光剤に劣る傾向がある。ラティチュードも銀塩式の感光剤よりも狭い。
^ 高機能な電子式ファインダーの例として1997年2月に発売されたミノルタDimage Vが上げられる。これは、レンズ部分がカメラ本体から着脱可能で、互いにケーブルで繋ぐというものである。また、カメラ本体とレンズ部分が関節のようにつながり、互いに回転する「スイバル」機構を搭載したニコンCOOLPIX 900シリーズなども発売された。これらは一部のユーザーには好評であったが、いずれも従来のカメラと異なる形状で、扱いづらかったためか次第に姿を消した。
^ レンズ交換式のカメラは、戸外などでレンズを交換する場合などに埃が光学系内に入り込むことがある。フィルムカメラではフィルム面やその周囲に付着する他に、光路を遮る場合でも可動式のミラーには比較的付着しにくくファインダーへとつながるフォーカシング・スクリーンに付着することが多い。フォーカシング・スクリーンへのゴミやホコリの付着はファインダーに黒い陰を作るが撮影される映像には支障は生じない。それに対してデジタルカメラで埃が光学系内に入り込むと、フィルム面に相当するCMOSやCCDのような微細な電子式の撮像面に付着することがあり、ミラーを持たない機種ではファインダーと撮影画像のいずれにも影響する。また、一般に電子式撮像素子は受光面の画素が銀塩式フィルムの画素よりも小さいために、ゴミやホコリの影響も大きくなり、電子式撮像素子自身が発熱するために付着物が焼き付いて簡単には取れないこともある。
^ 撮像素子などは不用意に触れると故障するため、クリーニングを行うメーカーがある。また、撮像素子やその保護膜を、手ぶれ補正機構を応用した仕組みで高速振動させてゴミを振るい落とす「ほこり除去機構」を備える機種もある。
^ 画像処理用ASICの演算速度が不十分なまま、高解像度での複雑な圧縮処理などを行おうとすると、次の写真が撮影可能になるまで使用者が待たされる。これでは利便性を損ねるので、処理時間の短縮はメーカーにとって最重要課題の1つであり、演算用ICの性能向上に務めている。
^ 画像処理用の半導体メモリー素子が安価となり大容量・高集積化されるのに従って、複数枚の画像処理が可能な記憶容量のメモリを内蔵する機種もある。従来なら連続撮影に数秒間のインターバルが必要だったのを瞬時に行え、設定すれば連続撮影も可能である機種が一般的になってきた。このような機種のうち、複数の撮影画像を元にカメラ本体だけでパノラマ合成やHDR合成を行うものもある。
^ 最近の家庭用プリンターには、メモリーカードスロットを装備しているものがあり、メモリーカードを挿入するだけでディレクトリ構造やExifデータを認識し、パソコンを介さずに印刷することが可能である。
^ フラッシュメモリーにより大容量低価格になるに従い、撮影形態もフィルムカメラ時代から大きく変化してきている。一般人でも「大量に撮影してその中から写りの良いものを選び出す」ことでプロ並みの写真を撮れるチャンスが出てきた反面、「一写入魂」のような真剣な撮影意識が薄れ、カメラの持つ趣味性が低下したとの指摘もある。
^ かつてはメモリーカードが低速であったため書き込みに時間がかかり、高画素化でデータ量が大きくなるにつれてさらに顕著になっていったが、その後はSDHCカードのように記録メディアの高速化や、本体でも一時記憶用メモリーの容量を増やすなどして対応している。大容量の一時記憶用メモリーは、演算処理済みの画像情報を最終的に記録保存するための記録媒体へ書き出すまでの順番待ちに使用される。これとは別に撮像素子からAD変換されただけの生情報を演算処理する前に一時的に蓄える用途に用いることで、銀塩カメラでは不可能な高速度撮影を可能にしている機種も多い。
^ ニッカド電池とニッケル水素電池にはメモリー効果がある。
^ 1990年代、フィルムカメラに対してデジタルカメラの持つ最大の弱点は、消費電力が大きく電池の電力消耗が激しいことだった。特にバックライトを持つ液晶ディスプレイは消費電力が大きく、ディスプレイをオフにすることで電池寿命を伸ばす、といった工夫がメーカーおよびユーザーによってされていた。初期のデジタルカメラは、コンパクトデジカメでも光学ファインダーを備えていた。その後、デジタルカメラ内部の電子回路の低電圧動作による低消費電力化、アルカリ電池の性能向上、リチウム一次電池の普及、さらには高電圧を安定供給できるリチウムイオン二次電池の採用によって、2006年頃には電池寿命はほぼ問題にならなくなった。2010年現在、コスト高であり小型化の制約にもなっていた光学ファインダーは大半のコンパクトカメラで省略されている。デジタルカメラの電池寿命は撮影可能枚数としてカタログなどに表記されるが、メーカー間で条件を統一するため、CIPAによって実使用状況をシミュレートした測定シーケンスが策定されている。
^ 連続撮影機能を備える上級機種の多くが合焦状態を維持するように出来ているが、一眼レフでもレフレックスミラーがシャッター動作に合わせて可動する機種の多くがその間はピント合わせのセンサーが機能しないので合焦の追従性が劣る。
^ デジタルカメラで撮像素子が光センサーとなって細部まで測光する方式は「デジタルESP測光」と呼ばれる。
^ デジタル一眼レフ機の測光センサーのために、シャッター遮光幕の前幕を黒ではなく灰色にしておいて、その一瞬の反射光を測光する方法や、レフレックスミラーから少しだけ光を透過させて別の鏡で露光センサーに導いて測光する方法などが採られる。
^ 「映像エンジン」は、日本国内ではキヤノン株式会社が登録商標を保有している。
^ 2010年現在、コンパクトデジカメのほとんどは1/2.5-1/1.8インチ程度の小さな撮像素子を使っているため、これによる画質の低下を補うために各社とも画像エンジンの改良に力を入れている。このため、内部処理のチップに名前をつけてブランド化しているメーカーも多い。
^ "Exif"が1枚1枚の写真の記録形式を定めたものであるのにたいして、このExifを束ねて扱えるようにディレクトリ構造を定めた業界標準規格が"DCF"である。
^ 水中カメラとして用いるための専用カメラケースを用意するほかにも、生活防水程度から完全防水までの耐水性を備えるカメラも増えている。
^ デジタル一眼レフカメラで「手ぶれ補正機能」を備える機種では、ソニーやペンタックスのようにカメラ本体に内蔵するものと、キヤノンやニコンのように交換レンズ側に持つものとに分かれる。
^ 実例ではキヤノンやペンタックスのレンズを組み込んだカシオ製品などの例がある
^ パナソニック、ソニーなど
^ 東京農工大学科学博物館監修『ビジュアル・日本の製品シェア図鑑』(2014)pp.6-7
^ デジカメ専用のプリンターでは、メモリーカードを差し込むと液晶画面に撮影した画像が表示され、印刷したい画像を選んで印刷ボタンを押すことでL版程度の写真が出力されるものである。さらに、富士フイルムの「Pivi」やポラロイド「PoGo」など、外出先でもプリントできる電池駆動式の超小型プリンターもある。

出典^ “特許情報プラットホーム商標出願・登録情報より、登録2122636号”. 工業所有権情報・研修館. 2021年8月4日閲覧。
^ Ahmed Nabil Belbachir (20 October 2009). Smart Cameras. Springer Science & Business Media. pp. 8-. .mw-parser-output cite.citation{font-style:inherit;word-wrap:break-word}.mw-parser-output .citation q{quotes:"\"""\"""'""'"}.mw-parser-output .citation.cs-ja1 q,.mw-parser-output .citation.cs-ja2 q{quotes:"「""」""『""』"}.mw-parser-output .citation:target{background-color:rgba(0,127,255,0.133)}.mw-parser-output .id-lock-free a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-free a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/6/65/Lock-green.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-limited a,.mw-parser-output .id-lock-registration a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-limited a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-registration a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/d/d6/Lock-gray-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-subscription a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-subscription a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/a/aa/Lock-red-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-ws-icon a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/4/4c/Wikisource-logo.svg")right 0.1em center/12px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-code{color:inherit;background:inherit;border:none;padding:inherit}.mw-parser-output .cs1-hidden-error{display:none;color:#d33}.mw-parser-output .cs1-visible-error{color:#d33}.mw-parser-output .cs1-maint{display:none;color:#3a3;margin-left:0.3em}.mw-parser-output .cs1-format{font-size:95%}.mw-parser-output .cs1-kern-left{padding-left:0.2em}.mw-parser-output .cs1-kern-right{padding-right:0.2em}.mw-parser-output .citation .mw-selflink{font-weight:inherit}ISBN 978-1-4419-0953-4. https://books.google.com/books?id=it5W3f7yqAgC&pg=PA8 

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