デジタルカメラ
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注釈^ ビデオカメラは、本来は撮影するのみの撮像機を指し、撮影と録画が同時にできるものはカムコーダという。だが一般家庭向けにも広く普及したVTRを“ビデオデッキ”、または単に“ビデオ”とも呼称することも多く、また一般向け製品の大半は撮像と録画の両方の機能をもつため、特許など厳密な製品機能を区別を必要する以外は、カムコーダも“ビデオカメラ”の呼称が一般的になってきている。
^ しばしば「コンデジ」と略される。
^ デジタルカメラの構成は、従来の銀塩カメラ(フィルムカメラ)と同等の部分とそれ以外の部分に大別できる。銀塩カメラは筐体であるカメラボディと、光を集め焦点を結ぶために必要なレンズ、光量を決定する絞り、決められた時間に限ってフィルムに光を当てるシャッター、撮影対象を確認するためのファインダーが必要である。デジタルカメラにおいてもレンズとボディは必要であり、これらは銀塩カメラと大きく変わることはない。
^ ピントや絞りといった光学系の制御はモータなどを通じて電子系が行うので、レンズ群で構成される部品の中に電線が入り込んでいるのが一般的である。
^ 撮像素子の受光面が小さいとレンズの焦点距離が短くなるので、デジタルカメラの多くの機種では従来の銀塩式カメラに比べると背景をぼかしにくい。
^ ただし、コンパクトカメラは(一部の高級機を除いて)望遠側を重視した設計となっており、広角側は35 mm程度(35 mm判換算)である。
^ デジタルカメラのレンズでは、イメージセンサとレンズとの間で発生する光の反射が問題である。そのため、レンズ設計ではこの点を考慮して設計する必要がある。
^ 3D写真撮影用のデジタルカメラもすでに販売されており、1眼レフカメラの新製品では交換レンズ・ファミリーの中に3D写真用に左右2つのレンズを備えた製品も発表された。
^ 電源のオンオフにより胴体内部に伸展/収納される多段式レンズ
^ 機械式シャッターは物理的に受光素子を隠すために、電子式シャッターとCCD受光素子の組合せで起きるスミアやブルーミングの問題が起こらない。従来の機械式では問題とならなかった、シャッター動作時のミラーによる物理的な衝撃によるカメラ内部の「ぶれ」が受光素子の解像度向上に伴って顕在化した。
^ ライカのS2のように、標準の35 mm判フィルム1コマ大である24 mm × 36 mmよりも大きな30 × 45 mmのCCD受光面を持つものも存在する。
^ ニコンのD600やキヤノンのEOS6Dのように、ミドルクラスの製品でも35 mmフルサイズのイメージセンサーを搭載するものも出てきている。
^ 一般にCCDはメタル配線層が1層で済むので構造が単純になる。CMOSはメタル配線層が3層程度必要になるので少し複雑になる。CCDはスミアやブルーミングといった問題を起こすことがあり、メーカーはこれらへの対策が求められる。CCDは画素ごとに蓄積した電荷を行と列の単位で順番に取り出して画素アレーの外のアンプで増幅するが、CMOSは各画素ごとに増幅回路を持っているので画素ごとのバラツキが大きくなりノイズとなる。CCDとCMOSのいずれでも画素ごとに暗電流によるノイズが生じるが、CCDでは光を照射しない状態で全画素を読み出し暗電流ショットノイズを記憶しておいてから、実際の撮影時の読み出しデータからこの暗電流分を引くことでほとんどの画素ごとに固有の固有パターンのノイズを除去できる。これは二重相関サンプリングという手法である。CMOSではCCDと異なり画素内の電荷のすべては移動できず、前回分の電荷が残留するために二重相関サンプリングでもあまり上手くノイズは除去できない。CMOSの電荷の残留性を解決するために、CCDと同様にすべての電荷を画素から引き出す回路構成とした製品も存在する。CCDは蓄積の同時性と呼ばれる性質によって、全画素の撮影データはほぼ同時に読み出し動作に移るために同一の瞬間を記録することができる。CMOSは、画素ごとに順番に電荷の蓄積と読み出し動作を行う構造であるため、撮影データは読み出し動作の待ち時間だけ画素ごとに異なる瞬間を記録している。これによりCMOSで動く物体を撮影すると歪んだり曲がって撮影されることがある。このようなCMOS固有の蓄積の同時性の解決は電子的な改善よりも、単純に機械式のシャッターをCMOSの撮像素子上に付けることで対応するのが主流である
^ 2010年9月現在では民生用カメラ用イメージセンサの世界最高の解像度は、約1億2,000万画素のCMOSセンサーである[21]
^ APS-Cサイズの一眼レフに35 mm用のレンズを取り付けると望遠寄りに写る。逆に、35 mmフルサイズの一眼レフにAPS-C専用のレンズを取り付けることはできない。これはいわゆるケラレが発生するためである。
^ コンパクトなボディに大きな撮像素子を搭載した機種の例として、フォーサーズ規格のミラーレス一眼や、シグマのDPシリーズ、リコーGXRなどがそれにあたり、画質を重視しつつも携帯性を求める一部消費者の支持を集めている。
^ 撮像素子の表面には受光素子ごとに微小なレンズが形成されており、入射光をできるだけ受光素子の開口部へ導くようにしている。このマイクロレンズは撮像素子の垂直方向からの光を効果的に集光するように設計されており、焦点距離に対して大きな撮像素子を用いると、受光面の周辺部では光が斜めに入射するために集光効率がそこだけ落ちて、暗くなる「ケラレ」が生じる。
^ 受光素子の半導体基板上にあるフォトダイオードは、受光面から最も奥に位置しており、特にCMOSでは縦横に走る配線層によって作られる井戸の底にフォトダイオードが位置するために、垂直方向以外からの入射光には感度が低い。これによって生じる「ケラレ」を避けるために裏面照射技術が開発されている。
^ "RGB"と表記される、Red, Green, Blueの三原色の組合せを採用する撮像素子と、この三原色とは補色関係にある3つの色、Cyan, Magenta, Yellowによる"CMY"の組合せを用いるものがある。CMYは最終的にはRGB形式に変換するが、補色を用いることで感度が2倍になる。これは例えば"Blue"の出力だけを考えれば、"RGB"の入力では"B"だけが最大100 %でそのまま出力に用いられるが、"CMY"の入力で"B"の出力を求めるには"C"のCyanと"M"のMagentaが合算できるためである。また、"RGB"の三原色に変換する指標として用いるために、"CMY"の組合せに"G"のGreenを加えて"CMYG"という4色のフィルターを採用する機種もある。
^ 新たな撮像素子の中にはモノクロだけの測光やカラーフィルターによる RGB(CMY) の内の1色だけを測光するのではなく、受光素子アレイを3層に重積することで RGB(CMY) の3色すべてを測光できるものがある。
^ 画素ごとでは RGB(CMY) の内の1色分のセンサーしか持たない撮像素子からの画像情報を元に、残る2色分の色情報を周囲のセンサーの色情報から作り出す。
^ 一般に半導体を用いた撮像素子はイメージセンサとして優れた特性を有するが、画素が微細化することでダイナミックレンジは銀塩式フィルムの感光剤に劣る傾向がある。ラティチュードも銀塩式の感光剤よりも狭い。
^ 高機能な電子式ファインダーの例として1997年2月に発売されたミノルタDimage Vが上げられる。これは、レンズ部分がカメラ本体から着脱可能で、互いにケーブルで繋ぐというものである。また、カメラ本体とレンズ部分が関節のようにつながり、互いに回転する「スイバル」機構を搭載したニコンCOOLPIX 900シリーズなども発売された。これらは一部のユーザーには好評であったが、いずれも従来のカメラと異なる形状で、扱いづらかったためか次第に姿を消した。
^ レンズ交換式のカメラは、戸外などでレンズを交換する場合などに埃が光学系内に入り込むことがある。フィルムカメラではフィルム面やその周囲に付着する他に、光路を遮る場合でも可動式のミラーには比較的付着しにくくファインダーへとつながるフォーカシング・スクリーンに付着することが多い。フォーカシング・スクリーンへのゴミやホコリの付着はファインダーに黒い陰を作るが撮影される映像には支障は生じない。それに対してデジタルカメラで埃が光学系内に入り込むと、フィルム面に相当するCMOSやCCDのような微細な電子式の撮像面に付着することがあり、ミラーを持たない機種ではファインダーと撮影画像のいずれにも影響する。また、一般に電子式撮像素子は受光面の画素が銀塩式フィルムの画素よりも小さいために、ゴミやホコリの影響も大きくなり、電子式撮像素子自身が発熱するために付着物が焼き付いて簡単には取れないこともある。
^ 撮像素子などは不用意に触れると故障するため、クリーニングを行うメーカーがある。また、撮像素子やその保護膜を、手ぶれ補正機構を応用した仕組みで高速振動させてゴミを振るい落とす「ほこり除去機構」を備える機種もある。
^ 画像処理用ASICの演算速度が不十分なまま、高解像度での複雑な圧縮処理などを行おうとすると、次の写真が撮影可能になるまで使用者が待たされる。これでは利便性を損ねるので、処理時間の短縮はメーカーにとって最重要課題の1つであり、演算用ICの性能向上に務めている。
^ 画像処理用の半導体メモリー素子が安価となり大容量・高集積化されるのに従って、複数枚の画像処理が可能な記憶容量のメモリを内蔵する機種もある。従来なら連続撮影に数秒間のインターバルが必要だったのを瞬時に行え、設定すれば連続撮影も可能である機種が一般的になってきた。このような機種のうち、複数の撮影画像を元にカメラ本体だけでパノラマ合成やHDR合成を行うものもある。
^ 最近の家庭用プリンターには、メモリーカードスロットを装備しているものがあり、メモリーカードを挿入するだけでディレクトリ構造やExifデータを認識し、パソコンを介さずに印刷することが可能である。
^ フラッシュメモリーにより大容量低価格になるに従い、撮影形態もフィルムカメラ時代から大きく変化してきている。一般人でも「大量に撮影してその中から写りの良いものを選び出す」ことでプロ並みの写真を撮れるチャンスが出てきた反面、「一写入魂」のような真剣な撮影意識が薄れ、カメラの持つ趣味性が低下したとの指摘もある。
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