スマートフォンを含む携帯電話の普及とともに、携帯電話等をオーディオプレーヤーとして利用する事も一般的となっている。一部の簡易的な仕様の機種を除き、ほとんどの携帯電話等は高度な音楽再生機能を備えている。
デジタルオーディオプレーヤー以外にも、やや大型の液晶ディスプレイを搭載し、音楽再生に加えて、フォトビューワー(デジタル写真の閲覧)や映像ファイルの再生を行うなど、より多機能化したプレーヤーもあり、こちらはデジタルメディアプレーヤーと呼ばれる。 デジタルオーディオプレーヤーは、音楽ファイルを記録する電子媒体、複数のファイルを管理するファイルシステム、音楽ファイルを再生(デコード)するデコーダー、音声を出力するアンプ、操作ボタンなどの操作系、バッテリにより構成される。 ほとんどの機種では液晶パネルなどの表示装置を搭載しており、再生中の楽曲タイトルやアルバム名などの情報を表示することができる。低価格機種の中には表示装置を持たないものもある。 記録媒体にはフラッシュメモリまたはハードディスクドライブを使用する。フラッシュメモリを使用する機器では、プレーヤーにメモリを内蔵するタイプと、SDカードなどのメモリカードを使用するタイプがある(プレーヤーにメモリを内蔵しつつメモリカードも使用可能な機種もある)。ハードディスクではごく一部を除いて機器に内蔵するタイプとなる。2011年1月時点で、フラッシュメモリ内蔵タイプは主に小容量(?64GB)、ハードディスク内蔵タイプは主に大容量(80GB?)を中心に展開されている。 音楽ファイルを管理するファイルシステムでは、古くは独自のファイルシステムを使用し、データの書き込みに専用アプリケーションソフトウェアを利用するものが多かった。近年では特定の環境(OS、管理アプリケーション)に依存せずに使えるUSBマスストレージクラスに対応し、FAT16やFAT32等のパソコンで広く利用される汎用ファイルシステムを採用する機種が一般的である。 現在のデジタルオーディオプレーヤーでは、音楽ファイルの転送方法により の大きく2種類に分けられる。 iPod、ウォークマン、SD-Audio、Gigabeatなどは前者に属し(Gigabeat Uや近年のウォークマンは後者の仕組みも併せ持つ)、著作権保護(DRM)のため転送したファイルには暗号化などの保護処理が行われる。このタイプのプレーヤーは、特定のパソコン用アプリケーション(たとえばiTunesなど)専用の周辺機器に相当する。よって、使用には必ずパソコンと専用ソフトの使用が必須である。また、DRMの関係上、通常はプレーヤーから音声ファイルを取り出せないためパソコン側の音楽ファイルはバックアップとして保管が求められる。暗号化するため転送に時間がかかりやすく、転送ソフトの負荷が大きい。 専用プレーヤーの内にも、後述の汎用プレーヤーのようにUSBストレージとして使用できる物もあるが、DRM処理されてない一般の音楽ファイルを汎用プレーヤーのように転送しても、プレーヤーが認識せず再生できない場合がある。 それゆえ、複数の種別の専用プレーヤーを利用する場合は、それぞれのプレーヤー種別毎に音楽ファイルを多重管理する必要がある。また、専用プレーヤー間で機器を乗り換えする場合、DRMの掛かったファイルを乗換え先に持ち出せない可能性が高い[注 2]。 後者のタイプのプレーヤーでは、DRMが掛かっていないMP3やWMAなどの音声ファイルを、USBストレージに直接データファイルとして保存する。前述の専用タイプとは異なり、FAT/FAT32ファイルシステムを扱えるのであれば、パソコンさえも必要としない。 またプレーヤー自身を、USBホスト機能を持つアンプ、ミニコンポ、ラジカセ、メディアプレーヤー、ポータブルDVDプレーヤーなどの機器に接続して、ストレージ内の音楽ファイルを再生(機種によっては録音)可能である。 DRMの掛かった音楽ファイルは、通常の汎用プレーヤーでは再生できないが、一部にはDRMの掛かった物を再生可能な汎用プレーヤーも存在する。DRMの掛かったファイルのみWMPなどのソフトを使用してプレーヤーに転送する。
仕組み
専用の転送ソフトでのみ転送可能なもの
専用ソフトを必要とせず、エクスプローラなどのファイル管理ツールからファイルが転送できるもの(マスストレージ型と呼ばれる)
専用プレーヤー
汎用プレーヤー
Size:118 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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