1995年11月21日にデイトンでの協議が終了し、その後同年12月14日にフランスのパリで正式な合意文書が署名された。この署名の場には当事3か国の首脳のほかに、フランス大統領ジャック・シラク、アメリカ合衆国大統領ビル・クリントン、イギリス首相ジョン・メージャー、ドイツ連邦首相ヘルムート・コール、ロシア首相ヴィクトル・チェルノムイルジンが同席した。
現在のボスニア・ヘルツェゴヴィナの構成区分や政体はデイトン合意の第4付属書で作成された憲法に記載されている。この憲法の重要な点は、セルビア人主体のスルプスカ共和国と、ボシュニャク人およびクロアチア人主体のボスニア・ヘルツェゴビナ連邦という、2つの実体の間の境界線が定められたことであり、付属書ではそれに向けた多くの実務作業が記載されている。
合意文書ではさまざまな国際機関に対して、決定された合意内容の監視や監督、履行が求められている。NATO主導の和平履行部隊(IFOR)は合意に定められた軍事行動を行うとされ、国際連合保護軍(UNPROFOR)に代わって1995年12月20日に配備された。
脚注[脚注の使い方]
注釈^ この合意について、「デイトン条約」とする誤用が散見される。
出典^ 佐原徹哉 (2008年3月20日). ボスニア内戦 グローバリゼーションとカオスの民族化. 日本、東京: 有志舎. ISBN 978-4-903426-12-9
関連項目
ユーゴスラビア紛争
ワシントン合意
外部リンク
合意全文
⇒ボスニア語正文(OSCE)
⇒クロアチア語正文(OSCE)
⇒英語正文(アメリカ合衆国国務省)
⇒英語正文(欧州連合ボスニア・ヘルツェゴヴィナ上級代表事務所)
⇒セルビア語正文(OSCE)
Dragoljub Petrovic, ⇒Bosnia: a single country or an apple of discord? Bosnian Institute 2006年5月12日 (英語)
Beyond Dayton: The Balkans and Euro-Atlantic Integration U.S. Institute of Peace 2005年11月21日(英語)