ディスプレイ_(コンピュータ)
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ディスプレイの歴史について説明するにあたりディスプレイの前史、ディスプレイが無かった時代のコンピュータの出力装置にも軽く触れておくと、古いほうから並べると豆電球を並べたもの、紙テープせん孔装置(Tape punch)、紙カードせん孔装置[5](Card punch)、テレタイプ端末などが使われていた。

コンピュータにディスプレイが使用され始めたのは1960年代のことであり、IBMUNIVACRCA等の米国メーカーが先行し、その後に日本のコンピューターメーカーがそれに追従した。

当初はベクタースキャン方式のディスプレイとラスタースキャン方式のディスプレイが別系統のディスプレイとして別々に存在していて、ベクタースキャン方式のディスプレイは主に幾何学図形を表示するのに使いラスタースキャン方式のディスプレイは主に文字を表示するのに使う、などという役割分担が設定されていた時代がある。

文字表示のためのディスプレイの初期段階はVDTであったわけだが、VDTが登場した当時は、それまで一般的であったテレタイプ端末と比較・類比され「ガラスのテレタイプ端末」などと呼ばれた。この段階のVDTはブラウン管(CRT)方式でしかも基本的な文字類(アルファベット・数字・記号)しか表示できずグラフィクス表示機能を持たなかった。文字表示に関しては欧米ではアルファベット数字といくつかの記号の表示のみで充分だと考えられていたが、日本ではカタカナの表示機能も必要だと考えられそれが追加され、さらにはひらがな漢字の表示の機能を追加していった。それと平行して図形、画像を表示するディスプレイが開発され、最終的には文字、図形、画像のいずれも表示できるディスプレイに発展した。
CRT(ブラウン管)技術

コンピュータディスプレイが開発されはじめた1950年代1960年代は、CRT(Cathode Ray Tube : 陰極線管、またはブラウン管ともいわれる)の時代であった。

CRT自体は(今から120年以上前の)1897年にドイツ人科学者Karl Ferdinand Braunによって発明され、古くからオシロスコープ等の測定器やレーダー等で使用されていたが、テレビ放送やテレビ受像機というものが考案され、その受像機の実際の生産が1930年代にドイツ・フランス・イギリス・アメリカで始まり急激に大量生産されるようになっていた。

図形を表示するためのベクタースキャン方式のコンピュータディスプレイにはオシロスコープの描画の原理を応用し、ラスター方式のコンピュータディスプレイには基本的にはテレビ受像機の技術を応用してゆくことになった。
IBMのディスプレイの歴史

コンピュータ関連の歴史を振り返る場合、IBMの製品の歴史は特に重要なのでここで触れておく。en:Category:IBM display devicesも参照のこと。

en:IBM 780 (1954年 - 1959年)。(en:IBM 740用のディスプレイ)

en:IBM 2250(1964年 -)

IBM 2260(1964年 -)

IBM 3101(1979年- )

en:IBM 3196

IBM 3270(1971年 - )

IBM 5250(1977年 - )

ベクタースキャンディスプレイ1970年発売のen:Imlac PDS-1で3次元迷路を描画したものテクトロニクス社のTektronics 4014でアメリカの州のマップを描いたところ

ベクター・スキャン・ディスプレイは基本的にはオシロスコープと同様の原理で描画する。偏向板と呼ばれる金属板が2組あり、それにかける電圧によって左右方向への曲がる量および上下方向への曲がる量をコントロールできる。コンピュータディスプレイの場合は、コンピュータからベクトル(線分)を表現したデータ群を受けとり、それを図形やグラフ(ベクターイメージ)として表示する。ベクタースキャンディスプレイは「ベクター・グラフィック・ディスプレイ」とも呼ばれた。

1963年には、マサチューセッツ工科大学のアイバン・サザランドがベクターグラフィックディスプレイを使うSketchpadというCADの先駆的プログラムを開発した。

初期のものはCRT画面に仮想格子点を設け、その格子の交点から別の交点へ電子ビームを走査してベクトルを表示する方式であった。その後、半導体メモリが低価格で供給されるようになり方式が変わっていき、各格子点に対応してメモリ(カラーや濃淡を表す場合は複数ビット)を割り当て、ベクトルデータを演算して表示する格子点のメモリに記憶させる方式となっていった。@media all and (max-width:720px){.mw-parser-output .mod-gallery{width:100%!important}}.mw-parser-output .mod-gallery{display:table}.mw-parser-output .mod-gallery-default{background:transparent;margin-top:.3em}.mw-parser-output .mod-gallery-center{margin-left:auto;margin-right:auto}.mw-parser-output .mod-gallery-left{float:left;margin-right:1em}.mw-parser-output .mod-gallery-right{float:right}.mw-parser-output .mod-gallery-none{float:none}.mw-parser-output .mod-gallery-collapsible{width:100%}.mw-parser-output .mod-gallery .title,.mw-parser-output .mod-gallery .main,.mw-parser-output .mod-gallery .footer{display:table-row}.mw-parser-output .mod-gallery .title>div{display:table-cell;text-align:center;font-weight:bold}.mw-parser-output .mod-gallery .main>div{display:table-cell}.mw-parser-output .mod-gallery .gallery{line-height:1.35em}.mw-parser-output .mod-gallery .footer>div{display:table-cell;text-align:right;font-size:80%;line-height:1em}.mw-parser-output .mod-gallery .title>div *,.mw-parser-output .mod-gallery .footer>div *{overflow:visible}.mw-parser-output .mod-gallery .gallerybox img{background:none!important}.mw-parser-output .mod-gallery .bordered-images .thumb img{outline:solid #eaecf0 1px;border:none}.mw-parser-output .mod-gallery .whitebg .thumb{background:#fff!important}


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